【中二病で包帯を巻いてた人インタビュー】元「闇冥魔」さんに聞く“大人になってまた巻き始めた理由”(1/2 ページ)
まあ、「闇冥魔」は数ある異名の1つにすぎないのだがな。
ネットに広まる真相不明の情報を追究する、ねとらぼ都市伝説調査班。今回は「中二病で包帯を巻いていた人は、本当にいるのか」というリサーチを行ったところ、「大人になってから、また巻くようになった」というギンペーさん(工藤銀平/@usausadaimaou1)にお話を伺う機会を得た。報告を行う。
小学6年生で「野村斬刀剣」を名乗る
僕は子どものころ、気に入ったアニメキャラを「自分かな?」と思い込んでマネするクセがあって、幕末にどハマりした小学6年生のときは新選組の隊士・野村斬刀剣として活動していました(という思い込みをしていました)。
―― 野村……斬刀剣?
もともと「自分かな?」と思い込んだ人物は沖田総司だったのですが、オリジナリティーを出すために自分で考えた名前です。
同じ新選組の隊士・野村利三郎(「マニアックなキャラ=カッコいい」という法則が自分の中にあります)と、ゲーム「ファイナルファンタジー」シリーズの召喚獣・オーディーンの技「斬鉄剣」から考案しました。
「貴様みたいなのがいるからこの国はダメになるんだ」と言ってみたり、武士っぽい言葉遣いをしてみたり。言い合いになったときに「野村斬刀剣……参る」と小声で名乗ったりもしていましたが、相手に聞かれると恥ずかしいので、かみしめるように言っていました。
また、中学2〜3年生のころは、チャット上で「狼風牙」「銀封師」「闇冥魔」「光希神」「炎獄羅」「愛恋華」「影瞬殺」と“本気で”名乗っていて。それぞれ以下のようなイメージがあり、それに合わせた話し方をするように心掛けていました。
- 狼風牙:『RAVE』に登場するジークハルトのイメージ
- 銀封師:素の自分
- 闇冥魔:『フルーツバスケット』花島恵イメージ。
- 光希神:『GetBackers-奪還屋-』風鳥院花月イメージ。
- 炎獄羅:『THE KING OF FIGHTERS』暴走庵(八神庵が「血の暴走」を起こした状態)イメージ。
- 愛恋華:『ラブひな』の前原しのぶ
- 影瞬殺:『新機動戦記ガンダムW』のデュオ・マックスウェル
全員別人物で、影瞬殺以外は同じ家に住んでいるという設定です。
飛影との出会い
―― 包帯を巻いたきっかけは?
中学生で『幽☆遊☆白書』の飛影に出会ったとき、頭に電撃のようなものが走って、「あ、これは自分かな?」と思いました。
親には「ケガした」「腕が寒い」と適当なことを言って、家の救急箱に入っていた包帯を巻いて、さらにサイコロ、十手のキーホルダー、魔界のドラゴン夜光剣キーホルダー(いわゆる“観光地で売られているドラゴンの剣”の製品名)も装備。
妖怪を倒すために学校へ行き、休日は町中をパトロールしていました。
―― 妖怪を倒した経験がなくピンと来ないのですが、具体的にはどんなことをしていたんですか?
むやみやたらに学校の中を歩いたり、胸側の内ポケットに忍ばせたサイコロを触って「今はまだ使う時ではないな……」とか妄想したり、腕を組んで壁に寄りかかったりしていました。
休日も似たような感じで、「何か劇的なイベントが起きるのではないか」と期待して、町中を昼から夕方過ぎまで歩き回っていました。
―― 聞いてみたいことはいろいろあるのですが、特に“包帯のカッコよさ”とは何でしょうか?
「自分は他と違う」というのを、世間にアピールできることです。
秘めたる力をその身に宿していることが相手にも伝わりますし、自分の包帯を見ることで「そうか、お前らはこの呪われた腕を持っていないのか……」と感傷に浸れます。また、包帯を外して“封印”を解くカッコよさがあるのも好きで、いつ力を解放してやろうかとワクワクしていました。
しかし、そういう風にキャラクターをマネしていると、そのうち「オリジナリティーが欲しい」と思うようになるもので、中学1年生の夏ごろから包帯ではなく、バンダナを腕に巻くようになりました。
―― 誰かが敷いたレールの上ではなく、自分なりの道を歩み始めたわけですね。
大人になって、また包帯を巻くようになった理由
書いていくとキリがないのですが、その後もいろいろしました。
- 高校の硬式テニス部に入部。頭にドクロのバンダナ、黒のワイシャツ、黒のカーゴパンツのような格好で部活に出たらめちゃくちゃ怒られた
- 自分の部活が気に入らなくて、勝手に「第2テニス部」のようなものを数週間作った(『テニスの王子様』の不動峰中学の影響だと思う)
- V系とメイド喫茶にハマったが、V系が好きそうなメイドさんに「V系好きなんですか?」と聞かれるたびに「好きじゃない。BUMP OF CHICKENしか聞かない」
- 「バンド活動」と称して、ゲーム「DrumMania」(ドラムマニア)を遊んだり、カラオケでV系の曲を歌ったりしていた(バンドを組んだことは一切ない)
―― 中二病が“寛解”したのはいつごろでしょうか?
21歳ごろです。上京して一人暮らしを始めたら、中二病的なことをする金銭的な余裕がなかったり、バイトしたときに「痛いことをアピールしない方が、皆と仲良くできる」と気付いたりして、いつしかやらなくなりました。
それから数年間、中二病時代のことを口にしなかったのですが、ある日、何となく話してみたらめちゃくちゃ盛り上がって。ニコニコ生放送やTwitter上で、中二病キャラをするようになりました。
初めは中二病当時の服装をしていたのですが、「もっとステレオタイプな方が面白いかな」と。今は「†闇の工藤†」(@rouhugaa)というTwitterアカウントに、中学時代の制服姿で腕には包帯、顔には眼帯をつけた画像などを投稿しています。
―― オリジナリティーを求めて包帯をやめた時期もありましたが、一周して「むしろ分かりやすくて良い」と。
現在は、LARP(※)などの創作コスプレイベントに中二病キャラで参加・主催したり、中二病のフリー素材として写真を撮っていただいたりしています。
※LARP:「Live Action Role Playing」の略。ゲームの登場人物になりきって、戦いやストーリーなどを楽しむ体験型ゲーム。TRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)の現実版のようなものをイメージすると近いかも
また、中二病キャラ以外では、初心者向けのクトゥルフ神話TRPGイベント「エンタメくとぅるふライブ」(@aamadonimadoni5)を開催したり、劇団で演技の勉強をしたり。
―― そういった活動を行う日々の中で「中二病で良かったこと/悪かったこと」はありますか?
中二病という概念が広まった今は笑いのネタにできますが、僕が中二病だった当時は……。奇跡的に、周りもそういう人だらけだったので地獄でしたね。まともな青春を送りたかったです。
ただ、TRPGを遊んでいるときなどに「キャラクターになりきるって面白いな」と思えるのは、幼いころ、何かになりきっていた影響なのかもしれません。
本企画では取材させていただける読者の方を募集しています
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