「たまごっち」が大流行した時代、母が起こした“生き返りの奇跡” 忘れられない思い出と教訓を描いた漫画(1/2 ページ)
親になって思い出す母のエピソード。
お母さんが育成ゲームで起こした奇跡――忘れられない思い出を描いた漫画「母と私とゲーム機」を読むと、命を育てる責任の重さ、愛の偉大さを感じます。作者はめい(@son_son_sooooooon)さん。
作者のめい(@son_son_sooooooon)さんは、ふと子どもの頃に遊んだ育成ゲームを思い出し、その度に「やっぱ母って凄いな」と思うのだそうです。それは「たまごっち」が発売され、世界中の小学生が夢中になった時代のお話。
めいさんたち3人きょうだいも、買って欲しいとお母さんに頼みますが、答えは決まって「NO」。それでも必死でねだり続け、ついに「わかったよ買うよ」の言葉を引き出すに至ったのですが……。数日後、お母さんが買ってきたのは「たまごっち」ではなく、恐竜を育成する謎のゲーム機でした。パ、パチモン……。
当然ながらめいさんたちのテンションはだだ下がり。1カ月もすると飼育が適当になり、死んでは生き返らせる狂気のループに突入していました。
その様子を見たお母さんは、般若のような形相で「おい いい加減にしろよ」と物申します。「ゲームの話であれ一度生まれた命を大切にしないってのはどういう了見だ」と詰め寄るお母さん。
そして、お世話には愛と責任が伴うのだと主張し、ゲームの中の恐竜を“生き返らせる”と宣言したのです。
一度死んでしまった恐竜を生き返らせる方法なんて、少なくともめいさんが知る範囲ではあるはずもなく……。
にもかかわらず、お母さんはゲーム内のお墓にやさしく話しかけ、昼夜を問わず食事や注射などのボタンを押し続けていたといいます。当のめいさんたちはその姿に改心……するはずもなく、どこか冷めた目線で見ていたそうです。
ところが奇跡は起こりました。
ある日、めいさんはテーブルに放置されているゲーム機に気付きます。とうとうお母さんもお世話を諦めたのだと思い、ふと画面に目をやると、そこには生前と同じ姿の恐竜が写っていたのです!
まさか本当に生き返った……? 方法を尋ねるめいさんたち。するとお母さんは「責任6割と、愛4割で」と威厳たっぷりのポーズで言い放ちます。その目の下には、確かに説得力を感じさせる深いクマが。
結局、そんな出来事を目の当たりにしてなお、めいさんたちの行いはそこまで変わらなかったそうですが、そのエピソードは記憶に強く刻まれました。そして自身も親になっためいさんは、我が子の「奇跡ってどうすれば起きるの?」という問いかけに、自信をもって答えるのでした。
作者のめい(@son_son_sooooooon)さんは、夫と義家族との面白エピソードをつづったエッセイ漫画「嫁ぎ先の天然家族」をmamastaセレクトにて連載中です。
作品提供:めい(@son_son_sooooooon)さん
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