「たまごっち」が大流行した時代、母が起こした“生き返りの奇跡” 忘れられない思い出と教訓を描いた漫画(1/2 ページ)

親になって思い出す母のエピソード。

» 2021年06月23日 20時00分 公開
[林美由紀ねとらぼ]

 お母さんが育成ゲームで起こした奇跡――忘れられない思い出を描いた漫画「母と私とゲーム機」を読むと、命を育てる責任の重さ、愛の偉大さを感じます。作者はめい(@son_son_sooooooon)さん。

母と私とゲーム機28 「たまごっち」が流行った時代、お母さんが起こした奇跡とは……

 作者のめい(@son_son_sooooooon)さんは、ふと子どもの頃に遊んだ育成ゲームを思い出し、その度に「やっぱ母って凄いな」と思うのだそうです。それは「たまごっち」が発売され、世界中の小学生が夢中になった時代のお話。

母と私とゲーム機29

 めいさんたち3人きょうだいも、買って欲しいとお母さんに頼みますが、答えは決まって「NO」。それでも必死でねだり続け、ついに「わかったよ買うよ」の言葉を引き出すに至ったのですが……。数日後、お母さんが買ってきたのは「たまごっち」ではなく、恐竜を育成する謎のゲーム機でした。パ、パチモン……。

母と私とゲーム機30
母と私とゲーム機31

 当然ながらめいさんたちのテンションはだだ下がり。1カ月もすると飼育が適当になり、死んでは生き返らせる狂気のループに突入していました。

 その様子を見たお母さんは、般若のような形相で「おい いい加減にしろよ」と物申します。「ゲームの話であれ一度生まれた命を大切にしないってのはどういう了見だ」と詰め寄るお母さん。

 そして、お世話には愛と責任が伴うのだと主張し、ゲームの中の恐竜を“生き返らせる”と宣言したのです。

母と私とゲーム機32

 一度死んでしまった恐竜を生き返らせる方法なんて、少なくともめいさんが知る範囲ではあるはずもなく……。

 にもかかわらず、お母さんはゲーム内のお墓にやさしく話しかけ、昼夜を問わず食事や注射などのボタンを押し続けていたといいます。当のめいさんたちはその姿に改心……するはずもなく、どこか冷めた目線で見ていたそうです。

母と私とゲーム機33

 ところが奇跡は起こりました。

 ある日、めいさんはテーブルに放置されているゲーム機に気付きます。とうとうお母さんもお世話を諦めたのだと思い、ふと画面に目をやると、そこには生前と同じ姿の恐竜が写っていたのです! 

 まさか本当に生き返った……? 方法を尋ねるめいさんたち。するとお母さんは「責任6割と、愛4割で」と威厳たっぷりのポーズで言い放ちます。その目の下には、確かに説得力を感じさせる深いクマが。

 結局、そんな出来事を目の当たりにしてなお、めいさんたちの行いはそこまで変わらなかったそうですが、そのエピソードは記憶に強く刻まれました。そして自身も親になっためいさんは、我が子の「奇跡ってどうすれば起きるの?」という問いかけに、自信をもって答えるのでした。

 作者のめい(@son_son_sooooooon)さんは、夫と義家族との面白エピソードをつづったエッセイ漫画「嫁ぎ先の天然家族」をmamastaセレクトにて連載中です。

作品提供:めい(@son_son_sooooooon)さん


       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2504/28/news023.jpg 「もうシソは買わない」 ペットボトルに種をまいて1年後…… “食べ切れないほど”の大収穫に「今年はこれで育てます!」
  2. /nl/articles/2504/26/news079.jpg 釣ったクロダイをさばいたら……「えっ」 中から出てきた“謎の物体”に1900万表示の衝撃「そんなことあるんやw」
  3. /nl/articles/2504/29/news049.jpg 皇后さま、全身「淡いグリーン」の衣装に14万いいね 天皇陛下も同系色のネクタイで“おそろいコーデ”
  4. /nl/articles/2504/28/news147.jpg Vtuberの死去を所属事務所が発表 「詳細については控えさせていただきます」
  5. /nl/articles/2504/24/news136.jpg 青い毛糸で輪っかをひたすら編み、つなぎ合わせると…… 予想もつかなかった完成品が195万再生「これはヤバい」「なんてアイデアなの」【海外】
  6. /nl/articles/2504/29/news023.jpg 「この価格はあり得ない」 ワークマンのEXILE TAKAHIRO監修“1900円シャツ”に称賛続出 「家族の評判も良い」
  7. /nl/articles/2504/28/news013.jpg 夏に向けてトリミングしたワンコ、飼い主が迎えに行ったら…… 注文ミスが生んだ“予想外の姿”が180万表示 「もっと見たい」「じわじわくる」
  8. /nl/articles/2504/29/news043.jpg 「こういう部屋にしたい」 1人暮らしの“1K6畳”入居直後→1カ月後…… カフェみたいなおしゃれ空間に「センスよすぎいぃぃぃぃ」
  9. /nl/articles/2504/17/news162.jpg 築53年家賃4万円・何てことない団地のドアを開けると…… まさかの空間出現に驚きの声「素敵」「ここまでお洒落に」
  10. /nl/articles/2504/29/news077.jpg 「狂気のメニュー」 かつや“新作979円丼”にネット衝撃 「小学生みたいな発想」「ぶっ飛んでる」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 築53年家賃4万円・何てことない団地のドアを開けると…… まさかの空間出現に驚きの声「素敵」「ここまでお洒落に」
  2. 49歳病没の大宮エリーさん、生前開催の個展で「体調も万全でなかったので不安」 3カ月前には苦しげな姿も「声が出にくい」
  3. 自販機に“1000円”を入れたら……? 出てきた“とんでもないお釣り”にお口あんぐり「こんなん初めて見た」
  4. 食パンの留め具、捨てないで! ペタっと貼るだけで…… 目からウロコの“活用法”が100万再生「天才」「絶対試す」【海外】
  5. ティッシュの空箱に、クリアファイルを貼るだけで→この発想はなかった! 便利でかわいいアイテムに反響
  6. 足の悪い母のため、庭に作った小道→100均アイテムで雰囲気ガラリ 天才アイデアに「すごい!」「真似します」
  7. 「もうシソは買わない」 ペットボトルに種をまいて1年後…… “食べ切れないほど”の大収穫に「今年はこれで育てます!」
  8. 「久々の大ヒット」 ワークマンの暑さ対策最強“2900円アウター”に絶賛の声 「マジで涼しい」「夏はこのウェア一択」
  9. 青い毛糸で輪っかをひたすら編み、つなぎ合わせると…… 予想もつかなかった完成品が195万再生「これはヤバい」「なんてアイデアなの」【海外】
  10. 園遊会のお土産「1個800円超えの和菓子」が話題に ほどよい甘さが特徴【天皇皇后両陛下主催】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
  2. 「恩師ビックリするやろなぁ」 中学3年で付き合い始めた“同級生カップル”が10年後…… まさかの現在に反響
  3. 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
  4. 「うそでしょ!?」 東京ディズニーランド、“老舗”レストランの閉店を発表 「とうとう来てしまったか」「いやだああああ」と悲しみの声
  5. 雑草ボーボーの運動場に“180羽のニワトリ”を放ったら…… 次の日、まさかの光景に「感動しました」「すごい食欲」
  6. 40歳・女性YouTuber「18年間、脇毛を処理していない」→“処理しない理由”語る 「脇のみならず……」
  7. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  8. 息子の小学校卒業で腕を組んだ34歳母→中学校で反抗期を迎えて…… 6年後の姿に反響 「本当に素敵!」「お母さん、変わってない!?」
  9. Koki,、豪邸すぎる“木村家の一室”がウソみたいな広さ! 共演者も間違えてしまうほどの空間にスタジオビックリ「コレ自宅!?」「ちょっと見せて」
  10. 使わない靴下をザクザク切って組み合わせると…… 目からウロコの再利用法が2500万再生「とてもクリエイティブ」【海外】