伊藤健太郎、1年7カ月ぶりの映画主演が決定 「“ロクデナシ”という言葉がよく似合う中途半端な男」演じる(1/2 ページ)
「傷だらけの天使」シリーズの阪本順治監督とタッグ。
俳優の伊藤健太郎さんが、約1年7カ月ぶりに映画に主演することが分かりました。映画は阪本順治監督が脚本も手掛ける「冬薔薇(ふゆそうび)」で、2022年6月から全国公開予定です。
2020年10月に「自動車運転処罰法違反及び道路交通法違反の疑い」で逮捕後、不起訴となっていた伊藤さん。公開直前だった映画「とんかつDJアゲ太郎」や主演映画「十二単衣を着た悪魔」はそのまま公開され、舞台「両国花錦闘士」の主演は降板。その後活動休止を経て、2021年6月にはファンクラブが発足し、10月に公演された舞台「SOULFUL SOUL」への出演で活動を再開していました(関連記事)。
今回、伊藤さんが主演を務めるのは、「傷だらけの天使」シリーズや映画「新・仁義なき戦い」(2000年公開)、「北のカナリアたち」(2012年公開)などを手掛けた阪本監督の最新作「冬薔薇」。専門学校にも行かず半端な不良仲間とつるみ、友人や女から金をせびってはダラダラと生きる“ロクデナシ”という言葉がよく似合う中途半端な男・渡口淳役。物語は淳の仲間が何者かに襲われる事件を中心に、人間の業を切なく淡く紡ぐ物語となっており、阪本監督が伊藤さんをイメージして当て書きした意欲作とのことです。
伊藤さんは「スクリーンで芝居が出来ること、カメラの前に立てる事に感謝しかありません」と心からの気持ちを明かしながら、「観てくださる方々に何かしら受け取って頂けるような素敵な映画に必ずなります。どうか、劇場で見て頂きたいと思います」と願いを伝えています。
また、阪本監督は脚本執筆以前に伊藤さんに会い、生まれてから現在までのことを「あれこれと執拗に」聞いたことを告白。伊藤さんは何もごまかすことなく答えたそうで、阪本監督は「笑顔を絶やさない賑やかなやつだが、それはもしかしたら虚像かもしれず、実像は、心に捻れをかかえ、戸惑いのまま生きている青年だ」という感想を持ち、それを脚本に生かそうと思ったそうです。
同作は伊藤さんの他に日本を代表するような顔ぶれが出演予定で、撮影は11月30日でオールアップ。完成は2022年春を予定しているとのことです。
伊藤健太郎さんのコメント
阪本順治監督とは今作の本が出来上がる前に初めてお会いし、2時間くらい沢山の話をさせていただきました。
監督に話した事が本に反映されている部分もあり、読んでいる時点で喜怒哀楽いろんな感情が僕自身の中に巻き起こりました。
監督は、キャストに対してスタッフに対して作品に対して、本当に愛に溢れている方です。常に現場にいてカメラのすぐ横で僕達の芝居を見てくれていますし、いてくださるだけで本当に安心します。
スクリーンで芝居が出来ること、カメラの前に立てる事に感謝しかありません。
観てくださる方々に何かしら受け取って頂けるような素敵な映画に必ずなります。どうか、劇場で見て頂きたいと思います。よろしくお願いします。
阪本順治監督のコメント
脚本執筆以前、伊藤健太郎に逢い、生まれてからこれまでのことを、SNS上の噂も含め、あれこれと執拗に訊いた。云いにくいことも多々あったと想うが、彼は、なにも誤魔化さずに応えてくれた。そして、こんな感想を持った。伊藤健太郎は、笑顔を絶やさない賑やかなやつだが、それはもしかしたら虚像かもしれず、実像は、心に捻れをかかえ、戸惑いのまま生きている青年だ、と。だから、その性質を、脚本に生かそうと想った。彼は怒るかもしれないが、いまはまだ辺境をうろつき、誰かを待っている途上だ。
俳優とは、自身の中に他者の居場所をさがす仕事だ。不遜な云い方だが、そのお手伝いができるとしたら、光栄だと想った。それは、彼のことを気に入ったからだ。それ以外、なにもない。
彼はいま、撮影現場で、俳優としてだけでなく、余力あれば、スタッフとしても働いてくれている。
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逮捕を受け、映画や番組サイドが急きょ対応。
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