アラフィフ新人アイドル「GoziU」2期生加入インタビュー 小6が“おばさんになった”と嘆く時代に「楽しく年取っていけるんだぞって見てもらいたい」(2/2 ページ)

» 2022年06月16日 18時00分 公開
[小西菜穂ねとらぼ]
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「GoziU」オリジナルメンバー オリジナルメンバーの3人、左からKyokoさん、Miyukiさん、ぴろりんさん

「解説者になるにはプレーヤーになってからじゃなきゃ」 覚悟を持って挑む“アラフィフアイドル”という邪道

 結成当初から、ネットで心ない言葉を浴びてきたGoziU。3月実施のインタビューでは「無料で宣伝してくれてありがとう」「傷つく年齢はもう乗り越えてきています」と年を重ねたが故の余裕を見せていました。新メンバーは加入にあたり“覚悟”という言葉を強調。メンバー選びの決め手にもなったといいます。

―― 前回のインタビューで皆さんが伝えた「何を始めるにも遅すぎると言うことはない」というメッセージが届いた結果、今回の新メンバー加入につながった気がします。

ぴろりん まさしく。かなりの数の応募がありました。

―― 公開後にはどんな反響がありましたか?

ぴろりん 娘に聞いて初めて知ったんですけど、ガールズちゃんねる(編集部注:主に女性へ向けた匿名掲示板)ってあるじゃないですか。あれすごいですね。妬みそねみがすごかった。パンストの色がおかしいとか。

Kyoko えーっ! すごいすごい。そこまでケチを付けてくる?

Miyuki 大好きですね、私たちのこと。足の先まで見ているんだから。それ一生残るの? やだー(笑)。

ぴろりん 一生残してもらいましょうよ、遺産として。

Kyoko そのくらい反響があったということで感謝しています(笑)。

―― 相変わらずたくましい……。新メンバーの皆さんにとってはこれから通る道かと思いますが、誹謗(ひぼう)中傷を受け流していくGoziUのスタイルをどう捉えていますか?

カオリン 私は共感しました。何を言われても「そういう風に思っているんだ、ふーん」と思うタイプなので。パート先で若い子と一緒に働いているんですけど、何か言われてすぐ元気なくなっちゃう子が多い。「思わせておけばいいんだよ、他人の心ない言葉であなたが変わるわけじゃないんだよ」って話をしていたので、自分の気持ちを形にしてくれているグループがあるんだと感じられました。

ララ 最初のオーディションの募集動画で「覚悟」という言葉を強調していましたよね。覚悟がないと務まらないって。じゃあ自分にそれがあるのか自問自答したときに「できる」と思えた。気軽な気持ちで応募したのは事実でも、何があっても大丈夫だという思いはすごく強く持っています。何か中傷されたって、自分が動揺することはないという覚悟はできています。

マッキー 本当に受けていいのかなって葛藤はありました。でも最終的にここで覚悟しなきゃ、いったいどこでするんだと腹をくくれた。後悔する人生を送りたくないなって思えたから。

ぴろりん 入った方が後悔するかもよ?

カオリン やってみてする後悔より、やらないでする後悔の方が私はイヤです。一生引きずりそうなので。おニャン子クラブのときはずっと引きずってきたから今になってこんなところに(笑)。何でも取りあえず一度はやってみて違ったら辞めればいい。挑戦だけはしてみたい。

Kyoko 解説者になるには、1回はプレーヤーになってからじゃないとね。

ぴろりん 一方的に非難をあびれば「それは間違っているでしょ」っていうけど、自分で戦ってください。「なんとかちゃんのここがキモい」「あの子が嫌い」とかいわれたって、みんな嫉妬しているから。「顔がタイプじゃない」なんて、かわいいからいわれるのよ絶対。

Kyoko そういうのも楽しめたらいいですよね。

Miyuki 「かわいくてごめんなさいね〜」って。

ぴろりん 「私の親にいってくださーい」って。嫉妬しないでねって言ってもいいのよ。

目指すは国民的アイドル 高齢化社会で見いだしたアラフィフならではの活路

 “アイドル”といって思い浮かべる存在を聞くと、名前が挙がったのは「キャンディーズ」「ピンクレディー」から「おニャン子クラブ」「モーニング娘。」まで時代を彩った大物ばかり。青春時代の先輩がタレントとして活動を続ける中でも、人生100年時代といわれる現代でアラフィフ世代はまだまだ道半ば。超高齢社会へ突入していく今だからこそGoziUは活路を見いだしたといいます。

「GoziU」 目指すは国民的アイドル

―― 目指すアイドル像は?

ぴろりん  言っていいのかな、国民的アイドル。私たちはかわいいわけでもない、若いわけでもない、キレキレのダンスが踊れるわけでもない、むしろ踊らない方が良い。とにかく皆さんに笑っていただきたい。もしくはネタにしていただきたい。そういう意味で国民的アイドルですかね。かっこいいことだけいわないし、やらないし。

Kyoko できないし(笑)。やっぱり高齢化社会。最初からいっていますけど、高齢者の人たちに身近に思ってもらえるのは私たち。「60代、70代の人は誰を応援しているんだろう? 最近テレビも面白くない、出ている人も限られて……」そう考えたときに、“多くの人が身近に感られる存在”をアイドルというなら、私たちがそうなれたら。

―― 大きく出ましたね。そのためにどんなことに取り組むかアイデアはありますか?

ぴろりん そこは個性。メンバー全員がバラバラでかなり濃いので、そこに注目していただきたい。

Kyoko なので具体的にはYouTubeで発信していくこと。曲を出すたびに笑ってもらえるミュージックビデオを出していくこと。あとは後に発表しますけど「スナックGoziU」という企画を組んで、呼んでいただけるなら私たちが各地のスナックに行くのもありなのかなと。こちらから出向いて、スナックなりカラオケで歌わせていただくとか。身近なところで喜んでもらいたい。

ぴろりん 会いに行けるアイドルではなく、会いに行くアイドル。こちらから会いに行く。デュエットで歌えるアイドル。

Kyoko 若い人気のアイドルたちにはできないことができる、それが私たちの強み。それが国民的アイドルになるためにできることでしょうかね。自分たちからどんどん発信していく。

―― 新メンバーの皆さんはいかがですか? まだまだ加わったばかりですが、どんなところで頑張っていきたいかお聞かせください。

カオリン 高齢者の方がアラフィフなんてまだ若いと見てくれるのは当たり前だと思うので、むしろ若い方へ伝えたい。誰だって絶対年を取っていく。なのに老化するとか劣化するとか、年を取ることにイヤなイメージがありますよね。子どもにダンスを教える仕事をしているんですけど、小学6年生でもう「おばさんになっちゃった、いやだぁ」なんて嘆いているんです。

 おばさんって言葉のイメージが悪いのがまずダメ。“おばさん”“ババア”そんな言葉にまつわる悪いイメージが良いものになれば。「みんな楽しく年取っていけるんだぞ」って若い子にも見てもらいたい。

―― 年を取る=劣化というイメージは、ぜひ変えていただきたいです。

ララ 劣化はしょうがないじゃないですか。だんだんおばさんになっていって、やりたいことがあっても諦めてしまったり、チャレンジ精神がわいてこなくなっちゃったりする年代。でもアラフィフでもみんな頑張っているんだから、私も何かやろうというきっかけになれたらいいな。

カオリン 劣化じゃなくて、楽しいことしかこの先ないよって。未来に楽しいことがなかったら、仕事したり勉強したりもつまらない。歳を重ねていくことは楽しいというメッセージを、この活動を通して前面に伝えていけるといい。あと野球が好きなので始球式とか呼ばれたい。

Kyoko コネを駆使して実現させたい(笑)。みんな五十肩で「じゃあ私が!」「どうぞどうぞ」と。そこでMiyukiさんがボテボテのボールを投げる。具体的なイメージはできているんだけどなぁ。

―― 始球式、ぜひ応援しに行きたいです。アイドルといえば、ライブや握手会が思い浮かびますがこうした活動に興味はありますか?

Kyoko 現時点ではまだそこまでのスキルもないですし、曲もない。夢ではありますよね。お客さんの前で歌える。

ぴろりん 東京ドームとかね。

Kyoko (笑いながら)武道館くらいからにしたいね。

―― 窓の外には国立競技場も見えますが?

Kyoko いいですねー!

ぴろりん 雨降らないといいですね。日産スタジアムとかもいい。7万人程ね。

Kyoko 現実は、まず地域の老人ホームくらいからライブができればね。

「GoziU」 「会いに行けるアイドル」ならぬ、「こちらから会いに行くアイドル」に

―― これからの活動予定を教えてください。

ぴろりん 新たなクラウドファンディングがスタートしています。成功させて、第2弾シングル「メタババース」のミュージックビデオを撮りたいですね。

 まだまだ撮影チームにお任せ段階ですけど、ちらっと聞いた話じゃ「妖怪大戦争」みたいにするとか、変身シーンを撮るとか。予算に応じて次第に変わっていくと思うんですけど。

Kyoko 協力してくれているクリエイターを大物にしたい。作曲家を一人前にしたいという思いが一番大きくて。

 8人になったことでミュージックビデオも面白さが増すと思います。もう1曲練習はしているけれど、まだそこまでの予算がない。まずはクラウドファンディングの成功が目標です。

1stシングル「どうぞご自遊に」ミュージックビデオ
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