「F-ZEROなど休眠中タイトルの新作はもう出ないのか」 任天堂株主総会での質疑応答が世界的な話題に 質問した人に話を聞いた(1/3 ページ)
質問した株主のかたに話を聞きました。
「F-ZERO」シリーズなど、長らく続編が発売されてない任天堂タイトルについて、新作やリメイクは検討していないのか――。任天堂の第82期定時株主総会で上がった質問が、世界的に話題を呼んでいます。編集部は質問をした株主のもみじ(@momiji_manjyuu)さんに詳細を聞きました。
もみじさんは任天堂のレースゲームF-ZEROの大ファン。かねて続編を待ち望んでいましたが、2004年に「F-ZERO CLIMAX」(ゲームボーイアドバンス)が出て以来、シリーズはすっかり途絶えていました。
18年近くもの間、新作が出ていない現状にやきもきした末に、もみじさんは一計を案じました。任天堂の株主となり、「長らく新作のないシリーズについて、経営戦略としてどう考えているか」、会社の意向を聞こうというのです。
かくして、もみじさんは任天堂の株を500万円分ほど購入し、6月29日の定時株主総会へ出席。「F-ZERO」「バテンカイトス」「ワリオランド」「カエルの為に鐘は鳴る」「カードヒーロー」「超操縦メカMG」を例示し、「休眠しているIPを有効活用してほしい」ことを主題に質問を投げかけました。
これに対し、代表取締役社長の古川俊太郎さんは「ご要望のある全ての任天堂タイトルにおいて、続編を含む新作やリメイクタイトルを開発することは現実的には難しいですが、ファンのみなさんにご期待いただいていることは大変ありがたいことであり、感謝しています」と回答。専務執行役員の高橋伸也さんも、「特定のタイトルについて、今後のリメイクの計画の有無をお話しすることはできませんが、お客様に楽しんでいただくために、常にいろいろな可能性を考えながら開発に取り組んでいます」とコメントしています。
具体的な回答こそなかったものの、任天堂のトップが休眠中のIPについて言及したことは事実で、F-ZEROの続編にも多少の希望があるとみた人は少なからずいた様子。このやりとりは反響を呼び、スペインのゲームメディアが記事化するまでに至りました。
この一件は、その後も複数のメディアにとり上げられ世界的に拡散。もみじさんには海外のゲームファンから「俺たちの思いを伝えてくれてありがとう」といった感謝のリプライが続々寄せられているといいます。
6月30日には質疑応答の議事録が公開。もみじさんの質問も正式に記録されています(Q3)。任天堂の公式資料上で、推しのタイトルをあらためて周知させることとなったもみじさんに、感想などを聞きました。
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