子どもがばあちゃんにもらった“えげつないそろばん”が話題 下段が5つ玉で見慣れぬ屋号入りのレアものにTwitterで情報続々(1/2 ページ)

物持ち良すぎ……!

» 2022年08月01日 15時30分 公開
[沓澤真二ねとらぼ]

 「息子がばあちゃんちから“えげつないそろばん”をもらってきた」という、好奇心をそそるツイートが話題です。黒ずむほど年季が入っているし、下段の玉は4つでなく5つだし、見慣れぬ屋号は刻んであるしで、ものすごい珍品の予感。

 投稿主のなちゅ。(@itacchiku)さんは、9歳の子を持つ主婦。学校でそろばんを習った子どもが「家でも練習してみたい」と言うので、「ばあちゃんちにあるだろうからもらっておいで」と答えたところ、夫の実家から想定外の珍品を持って帰ってきたのだそうです。

そろばん この質感は、確かにとてつもない年代物……!
そろばん 下段は今どきなかなかない5つ玉
そろばん 古代の品かと誤解しそうな「百済(くだら)支店」の文字

 側面に刻まれた「福徳相互銀行 百済(くだら)支店」の文字に、なちゅ。さんは「どういう経緯でこんなどこかも分からん屋号入りのそろばんが義実家に……?」と困惑。写真を投稿したら広く拡散され、この古いそろばんにまつわる情報が続々と集まってきました。

 まず、5つ玉のそろばんは、戦前のある時期まで使われていたもの。1935年の教科書改訂で、小学校でそろばんが必修になった際に、現在の4つ玉に変更されたといいます(参考:トモエそろばん公式サイト)。5つ目の玉をなくした理由は、十進法の計算をしやすくするため。ただ、5つ玉そろばんは十進法以外にも対応できるほか、1つの位が10になったのを確認してから繰り上げることで、ミスや不正を防止する意味もあったそうです。

 そこに刻まれていた「福徳相互銀行」は、1951年に設立された銀行。1989年に普通銀行へ転換して福徳銀行となり、1998年になにわ銀行との合併でなみはや銀行となったのち、債務超過が元で2001年に消滅しています。

 支店として刻まれた「百済」は、かつて大阪府にあった地名です。現在も大阪市東住吉区の百済大橋や南百済小学校、百済貨物ターミナル駅などにその名残があります。百済と聞いて、4〜6世紀の朝鮮半島に存在した国家を想像した人も多いと思われますが、無関係ではない様子。日本書紀などに、「同国からの亡命者が住んだ一帯(現在の大阪。正確な領域は未特定)が『百済』と呼ばれるに至った」といった記述がみられるということです(参考:東住吉区のサイト)。

 なちゅ。さんのツイートにはほかにも、「屋号入りのそろばんは、かつては記念品として配られることがあった」「木の質が本当に良いやつなのでぜひ大切にしてください」といった反応が続々と寄せられました。なお、そろばんはというと、お子さんがYouTubeの読み上げ算動画を見ながら、しっかり練習に使っているそうです。ヒモをかけて5玉目を固定すれば普通に使えますしね。

画像提供:なちゅ。(@itacchiku)さん

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2408/31/news036.jpg 犬が同じ場所で2年間、トイレをし続けた結果…… 笑っちゃうほどの変貌が379万表示「そこだけボッ!ってw」 半年後の現在について聞いた
  2. /nl/articles/2408/30/news121.jpg 「地獄絵図」「えぐすぎやろ……」 静岡・焼津市の地下歩道が冠水 “信じられない光景”にネットあぜん
  3. /nl/articles/2408/31/news073.jpg 「よくこんなものが……」 米不足でメルカリに米出品→疑問の声も 運営は“禁止出品物”に「然るべき対応」
  4. /nl/articles/2408/31/news025.jpg 次男に塩対応の柴犬、いよいよ次男の帰省最終日を迎え…… 本音が出た瞬間に「不意に泣かせるのやめて欲しい」と感動の声
  5. /nl/articles/2408/30/news017.jpg 最上位グレードのハイエースを“50万円の底値”で購入したら…… 驚きの実物に「ある意味最強」「正直、羨ましい」
  6. /nl/articles/2408/30/news188.jpg 実写「着せ恋」、キャストに物議 海夢の再現度が高すぎるタレントを推す声あがる 「逆になんであかせあかりさん以外の人……」
  7. /nl/articles/2408/29/news193.jpg 「なんで欲しいと思ったんですか?」 酔った勢いで購入 → 後日届いた“まさかの商品”に反響 「理性あったら買わないw」
  8. /nl/articles/2408/28/news142.jpg 明石家さんま、69歳バースデー迎え長男から幸せ呼ぶ“輝かしいプレゼント” 同席した元妻・大竹しのぶは「最高の笑顔でした」
  9. /nl/articles/2408/31/news084.jpg 仕事早いな! 大谷翔平の愛犬“デコピン”、大反響の始球式がさっそくTシャツ化 「こ、これは……」「欲しい!」と爆売れの予感
  10. /nl/articles/2408/30/news113.jpg 「これ600円なの?」 大谷翔平が長く愛用しているデコピンの“おやつ入れ”、始球式で注目「おそろだった」「真美子さんが選んだのかな」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
  2. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
  3. 「苦手な芸能人は誰?」 あのちゃん、女性芸能人を“実名で即答” 「ここ最近で一番笑った」「強すぎる」
  4. ホテルでチェックアウト、忘れ物で多いのは? ホテル従業員が教える「圧倒的に多い忘れ物」
  5. 乳がん闘病中の梅宮アンナ、抗がん剤治療で「髪の毛ほとんどなくなっています」 帽子かぶり「ああ、来たか」
  6. 「キティちゃんのお面だと思ったら……」 ひっくり返すと“まさかの正体”に11万いいね
  7. 「凄すぎる…」「ガチで滝」 “市ケ谷駅の冠水”が衝撃与える 階段に大量の水が流れる様子も…… 東京メトロに経緯を取材
  8. 「早すぎます」「一体なにが」 52歳ボディービルダー、訃報1週間前に最期の投稿で“人生初の試み” 恋人は「亡くなる数時間前まで普通にお出かけも」
  9. お盆で帰省した次男に、柴犬も猫もまさかの反応→どちらも豹変して爆笑 「涙出てきました」「おもろ可愛過ぎ(笑)」
  10. 着陸する戦闘機を撮ったはずが…… タイミングが絶妙すぎる1枚に「一部の専門家には貴重な一枚」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 釣れたキジハタを1年飼ったら……飼い主も驚きの姿に「もはや魚じゃない」「もう家族やね」 半年後の現在について飼い主に聞いた
  2. 「もうこんな状態」 パリ五輪スケボーのメダリストが「現在のメダル」公開→たった1週間での“劣化”に衝撃
  3. 「コミケで出会った“金髪で毛先が水色”の子は誰?」→ネット民の集合知でスピード解決! 「優しい世界w」「オタクネットワークつよい」
  4. 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
  5. 「米国人には想定できない」 テスラが認識できない日本の“あるもの”が盲点だった 「そのうちアップデートでしれっと認識しそう」
  6. ヒマワリの絵に隠れている「ねこ」はどこだ? 見つかると気持ちいい“隠し絵クイズ”に挑戦しよう
  7. 「昔はたくさんの女性の誘いを断った」と話す父、半信半疑の娘だったが…… 当時の姿に驚きの770万いいね「タイムマシンで彼に会いに行く」【海外】
  8. 鯉の池で大量発生した水草を除去していたら…… 出くわした“神々しい生物”の姿に「関東圏では高額」「なんて大変な…」
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「なんでこんなに似てるの」 2つのJR駅を比較→“想像以上の激似”に「駅名だけ入れ替えても気づかなそう」