まるで“NNNの仕業”のような子猫との出会いから1年後…… 個性豊かな2匹の成長ビフォーアフターに心があたたまる

第11回は「なお」ちゃんと「ハル」ちゃんです。

» 2022年12月09日 20時30分 公開
[あだちまる子ねとらぼ]

 近年、動物の虐待や飼育放棄、悪質な業者による販売、不適切な飼養が社会問題となっています。個人や団体、地域が行き場をなくした動物たちを守るため、日々保護活動に取り組む一方で、動物たちが命を失う悲劇は後を絶ちません。

 環境省Webサイト「動物の愛護と適切な管理」は、2020年4月1日〜2021年3月31日に殺処分された犬・猫の全国総数が2万3764匹と発表。昨今、国内では殺処分への否定的な意見と保護への関心が高まり、殺処分数は減少傾向、保護犬・猫の譲渡数は増加傾向を見せています。微力でも地道に保護という選択を伝え続けていくことが、動物たちの命を守ることにつながるかもしれません。

 そこで、ねとらぼ生物部では保護動物と暮らす読者にアンケートを実施。寄せられた数々のエピソードと写真を紹介するとともに、尊ぶべき命の輝きや、愛する家族との暮らしの喜びを伝えていきます。

保護子猫 保護当時の「ハル」ちゃん

 第11回は飼い主・ねこさんと暮らす猫「なお」ちゃん(現在の年齢:1歳半)と「ハル」ちゃん(現在の年齢:6カ月)です。まるで“NNN(※)”に導かれるように出会った2匹の成長とかわいらしいエピソードをご紹介します。

※「ねこねこネットワーク」の略で、猫好きの人間に野良猫を派遣し、飼い猫として幸せに暮らしていけるよう暗躍する謎の組織といわれている

―― 2匹との出会いと、保護当時の状況を教えてください

 ねこさん:なおを最初に見かけたのは、2021年の夏ごろ。アパートの駐車場によくいる推定生後半年の子猫で、秋前に「家来る?」と声をかけたら付いてきました。

 誰にでもフレンドリーで人懐っこかったので、「どこかで飼われているのか?」と周りの人に聞きましたが「野良だろう」とのこと。誰にでもすり寄っていくような優しい性格で、運命と感じました。

三毛猫 人懐っこい性格です

 保護後すぐに慣れてくれて、元野良と思えないほど悪さをしませんでした。しかし外には出たがるので、避妊手術をするまでは散歩へ出ていました。ちゃんと家が分かっているようで、アパートのドアの前で「開けて!」って鳴いてましたね。

散歩する猫 賢い猫ちゃんです
雪で遊ぶ猫 雪で遊ぶパワフルな姿も!

 ハルは2022年6月頭に、車のホイールの中で鳴いているところを発見。生後1カ月たったかどうかくらいの小さな子猫で、その場に親は見当たらず、兄弟らしき猫もいないようでした。置いていくにも忍びなく、段ボールを調達して連れて帰ることにしました。

ハチワレの子猫 車のホイールの中で鳴いていました

 なおと仲良くできるか心配だったので、2匹の部屋を分けることに。ハルは大きめの段ボールに入れ、しばらく過ごしてもらいました。

 1週間ほど後に2匹の顔を合わせてみましたが、お互いに威嚇しあっていました。しかしさらに1週間後には、2匹で並んでいる姿が見られるようになりました。

保護猫2匹 少しずつ仲良くなりました

―― 2匹の現在の様子を教えてください

 ねこさん:ハルは何に対しても全力すぎて、かみ癖があったり悪さをしたりすることもありますが、なおの指導のもと、少しずつ修正されています。

寄り添う保護猫2匹 寄り添う姿がほほえましいです
保護猫2匹 なおちゃんの教育的指導のおかげで、かみ癖や悪さが減っているそうです

 また、今では2匹仲良くしていることが増えましたが、取っ組み合いが始まることもあるので、私が仕事で家にいないときは、ハルをケージに入れるようにしています。

 ハルを放しておくと、帰ったときになおがすごく疲れていたり、苛立っていたりすることがあるので……。人間の目が届かないときは離しておくほうが良いのかな? と。

お出かけする猫 先輩猫として頑張っています

―― 最後に、保護動物に対する思いを聞かせてください

 ねこさん:アパートの規約で“飼育は2匹まで”とあるので、これ以上は引き取れませんが、また困っている子がいたら手を差しのべてしまうんだろうなと(笑)。そのときは1番良い方法で解決したいと思います。

(了)

 個性豊かな2匹とのにぎやかな日々の様子に思わず頬が緩むエピソードでした。なおちゃんとハルちゃんはもしかしたら“NNN”によって、優しいねこさんのもとへ派遣されたのかも? なんて思ってしまうような出会いですね。

 これからもねこさんのもとで自由気ままに、そして仲良く(!)過ごしていってくださいね。2匹がさらに成長した姿や、また新たな出会いが訪れたときは、ぜひねとらぼ生物部に教えてください!

仲良しな保護猫2匹 ねこさん、ありがとうございました!

 ねとらぼ生物部では、引き続き「保護動物のエピソード&お写真」を募集しています! 犬猫、小動物、爬虫類など、動物のジャンルは問いません。アンケート内容とお写真は部内で審査の上、記事で紹介する可能性があります。

 愛する家族との出会いのエピソードや、クスッと笑ってしまうかわいいお写真など、お気軽に【こちら】までお寄せください。皆さまからのご応募、お待ちしています。

オススメ記事

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2501/29/news009.jpg 高校生のときに出会った“同級生カップル”→「親に頼らん!」と必死に貯金して…… 19年後、現在の姿に反響
  2. /nl/articles/2501/31/news120.jpg 大野智さん巡る悪質“逮捕デマ”巡りSTARTO社が発信者情報開示請求 「株式会社嵐」代表は「一呼吸おいてよく考えて」と心境吐露 
  3. /nl/articles/2501/31/news085.jpg “自分を醜い”と感じてきた49歳女性が…… “別人級の大変身”に感動 「衝撃的だった」「信じられない」
  4. /nl/articles/2501/30/news026.jpg 普通の折り紙1枚を、パタパタ折っていくと…… プレゼントにぴったりな美しいアイテム完成に「すげぇつくりたい」「かわいい」
  5. /nl/articles/2501/31/news185.jpg 大谷翔平、“消防士たちとの5枚のショット”に反響 「どの消防士より屈強」「これは期待の新人」
  6. /nl/articles/2501/31/news014.jpg 手芸で余った大量のハギレ → あまさず活用する“驚きの方法”に反響 「ナイスアイデア」「考えたこともなかった」
  7. /nl/articles/2501/31/news050.jpg 「許されると思ってんの?」 スマホのアラームを設定→翌朝…… “絶望の通知内容”が430万表示 「ほんとこれ」
  8. /nl/articles/2501/30/news047.jpg 「死ぬほど笑ったw」 “ほろよい”限定デザイン → 人気ゲームの“例のロゴ”に見えると話題に まさかの公式も反応「ほろよい うま」 投稿者に話を聞いた
  9. /nl/articles/2501/31/news019.jpg “部屋が汚すぎて”彼氏に振られた女性→1人孤独に片付けを続け、600日後…… まさかの光景に「感動しました」
  10. /nl/articles/2412/09/news077.jpg 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
先週の総合アクセスTOP10
  1. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  2. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  3. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議
  4. スーパーで買った半玉キャベツの芯を植え、5カ月育てたら…… 農家も驚く想像以上の結末が1300万再生「凄い」「感動した」
  5. 東京藝大卒業生が油性マジックでサンタを描いたら? 10分で完成したとんでもない力作に「脱帽です」「本当にすごい人」
  6. 定年退職の日、妻に感謝のライン → 返ってきた“言葉”が約200万表示 大反響から7カ月たった“現在の生活”を聞いた
  7. 【ヤフオク】“3万円”で購入した100枚の着物帯 →現役着付師が開封すると…… “まさかの中身”に驚き
  8. 「立体的に円柱を描きなさい」→中1の“斜め上の解答”に反響「この発想は天才」「先生の優しさも感じます」 投稿者に話を聞いた
  9. 「すんごい笑った」 “干支を覚えにくい原因”を視覚化したイラストが勢いありすぎで1700万表示の人気 「確かにリズム全然違う!」
  10. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  2. 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
  3. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  4. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  9. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  10. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議