ジョニデとのDV裁判、和解発表も元妻アンバー「何も認めてない」 裁判の視聴者ら「嘘をつくのはやめて」「本当の被害者を尊重して」(1/2 ページ)

今後の発言も制約されてないとアンバー。

» 2022年12月20日 17時35分 公開
[城川まちねねとらぼ]

 12月19日(現地時間)、米俳優のアンバー・ハードが元配偶者の米俳優ジョニー・デップとのDVを巡る裁判で和解したことを発表しました。この裁判は、アンバーによって米Washington Post紙へ寄稿された2018年の記事が、“ジョニーからDVを受けていた”と読める内容であり名誉棄損(きそん)にあたるとされたもので、6月にジョニーがほぼ全面的に勝訴した後に控訴となっていました。

アンバー・ハードがジョニー・デップとの和解を発表 アンバーの声明(画像はアンバー・ハードのInstagramから)

 アンバーは自身のInstagramへ長いテキスト画像を投稿し、「熟考の末、バージニア州で元夫から提訴された名誉棄損裁判について和解するという大変難しい決断をしました」とコメント。

 しかし和解したもののアンバーは「重要なことは、決して私が選んだ道ではないということです」ときっぱり。「私は自分の真実を守り、そうしたことで人生が破壊された」と言い、SNS上で自身が受けた中傷は「女性が前を向いて歩む際に再度被害者となるやり方を増幅されたもの」であったと主張しています。

 続けて「ようやく6年以上前に離れようとしたものから、私が同意できる条件で自分自身を解放できる機会を得ました。私は何も認めてないし、譲歩する行為でもありません。今後私の言葉が制限されるわけでも口をふさがれるわけでもありません」と、2015年に結婚し翌年離婚したジョニーと納得いく形で別れるための決断だと強調。自身の信じる真実や発言権も維持したままであると述べています。

 この裁判以前、ジョニーによるアンバーへのDVがあったと解釈できる記事を出した英The Sun紙を相手取った裁判では、ロンドンの高等法院は「おおむね真実」とジョニーによる訴えを却下していました(関連記事)。

 アンバーは続くコメントでこの決断をしたもう1つの理由を「アメリカの法制度に対する信頼を失った」ことによるものだと主張。イギリスで行われた裁判について、「強固で公平で公正な制度によって正当性が認められ」、裁判所は彼女がDVと性的暴行を受けていたことを認めたと指摘。

 一方アメリカでは、「私の証言を裏付ける直接的証拠は排除され」「人気と権力は理由としかるべき手続きよりも重視された」とし、「ほとんど全ての資源を使い果たした」とも訴えます。

 そして裁判の間、「2度と立ち直れないような屈辱にさらされた」と、勝訴したイギリスの法制度と比較して、同国における法制度を批判。イギリスとは違い、アメリカではテレビで放送されたことにより、SNSでの中傷も激しくなり辱められたとしています。

アンバー・ハードがジョニー・デップとの和解を発表 2人の泥沼裁判は「ホット・テイク:ザ・デップ/ハード・トライアル」というタイトルで映画化も(画像はTubiのInstagramから)

 そして「3度目はもう無理というだけ」と控訴を取りやめ和解した理由を簡潔に述べ、「財務上の理由だけではなくて、心理的、肉体的、感情的なものを含めて無理な請求のリスクを負う余裕はありません」と重い負担からの疲れをにじませました。

 「女性は自分の真実を語るために虐待や破産に直面する必要はないはずですが、それはよくあることです」と嘆くアンバーは、仕事に自身の時間を捧げたいとし、「真実を話すことを脅かされたり、気力を失ったり、思いとどまったりしない。誰もそれを奪えない」と、改めて和解条件により自身の発言が制約されていないことを強調。裁判で自身を助けてくれた人たちへの感謝を示し、コメントを結びました。

 アンバーのInstagramは現在コメントが制限されており、この投稿に対しては一部の親しい友人と思われる人々から「君を誇りに思うよ」「愛してる」と励ましの声が寄せられています。

 一方このニュースが流れるとネット上では、「本当のことを言っていたら公平に扱われたのに」「真実が語られちゃって辛かったね。テレビ放送されて本当に良かった」など、テレビ放送されたアメリカでの裁判を観た視聴者の多くは彼女の訴えを信頼できないと感じたもよう。

 また、アンバーがジョニーの勝訴を女性差別の結果として扱う姿勢に対し、「女性の問題を利用して嘘をつくのはやめてよ」「被害者面はもうやめて。本当の被害者を尊重しなさい」「あなたが被害者だと主張することで、あなたは本当のDV被害者を軽視してまた被害者にしてしまい、正当性を失わせているんだよ」など、嘘のために利用すべき問題ではないとする声や、本当のDV被害者の立場を危うくすることになると憂う声が多数寄せられました。

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