小学生の憧れの人、3位は「アーニャ」、2位は「お母さん」、1位は? 小学生意識調査の結果が興味深い(1/2 ページ)
外出・イベント自粛の緩和や、「推し活」ブーム、「平成レトロ」ブームの影響も。
ベネッセの小学生向け通信教育講座「進研ゼミ小学講座」が、2022年の出来事や将来に関する小学生の意識調査を実施。「進研ゼミ小学講座」の小学3〜6年生の会員を対象に、11月11日〜24日に調査を行い、1万3816人(女子9238人、男子3691人、性別無回答887人)が回答。憧れの人や印象に残るニュース、なりたい職業、流行語などを明らかにしています。
2020年から開始された小学生対象の意識調査ですが、動画投稿サイトやアニメが強く支持される一方で、自粛が緩和され外出やイベントの機会が戻ってきたことにより、友だちとの交流や学校での出来事の影響が見られる結果もありました。ベネッセは調査結果をトップ10のランキング形式で発表しています。
「憧れの人」にはリアルで身近な人が多数ランクイン
憧れの人を自由に答えてもらったところ、1位に「友達」、2位に「お母さん」、9位に「好きな人」がランクイン。ベネッセは、身近な人が上位に入る傾向について、今年になり外出やイベントの自粛が緩和されたことで身近な人と交流する機会が戻ってきた影響だと推測しています。
憧れている理由には「友達」は勉強やスポーツが得意なところ、「お母さん」は優しさや毎日がんばっている様子が多く上げられていました。
一方、2020年は5位、2021年は9位だった「お父さん」さんですが、今年はトップ10圏外に。新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた2020年と比べると、在宅勤務や家族みんなで在宅で過ごす時間が減ったことが影響している可能性もあるとのことです。
アニメのキャラクターもトップ10入りしており、「SPY×FAMILY」は3位に「アーニャ」が7位に「ヨル」と2人がランクイン。「アーニャ」については、人の心が読めるところやかわいさが理由で憧れているという声が多くありました。
子どもも時事ニュースについて真面目に考えた1年
今年最も印象的だったニュースとして、小学生は「安部元総理銃撃」(1位)_、「ウクライナとロシアの戦争」(2位)など時事ニュースを多く回答。「自分と同世代の子ども達が戦争で苦しんでいるのを見て平和の大切さを知った」と社会情勢を子どもなりに切実に捉えたり、「円安についてお母さんがぶつぶつ言ってました」と家族との会話でニュースを知ったりなどの実態がうかがえるコメントが寄せられていたとのことです。
芸能ニュースでは3位に「King&Princeのメンバー脱退」、8位に「BTSの活動休止」がランクインしています。
学校行事や身近な人との交流にわくわく
今年最もわくわくしたことで最も多く挙げられたのは「修学旅行」で1254票。2位の運動会(514票)と大きく差が付いています。3位には「誕生日」、4位に「キャンプ・旅行」がランクイン。
学校行事に加えて、家族や友だちと過ごすイベントが多くトップ10に入っており、身近な人たちとの交流や外出の機会が回復していることがうかがえる結果になりました。
小学生は「推し活」「ゲーム」に夢中
今年小学生が夢中になったことを知るために「○○しか勝たん!キミにとって○○は何?」とたずねてみたところ、「推ししか勝たん!」という回答(702票)が最も多く、小学生にも「推し活」が浸透していることがうかがえる結果に。
また、ゲームの人気が顕著で、「スプラトゥ―ン」の他「ゲームしか勝たん!」という回答が516票もあったことから、ベネッセは「生活に欠かせない楽しみとなっている」としています。ゲームそのものに加えて、ゲーム実況も人気で動画サイトで実況する「カラフルピーチ」が8位にランクインしています。
流行語1位は、あの一言!
小学生にとっての「今年一番流行った言葉」で、1位は「それってあなたの感想ですよね?」。使用場面としては「友達が言い訳をしてきた時」「好きな動画チャンネルでアンチコメントを見た時」「先生や友達に『テストの点数が悪いな』と言われた時」が挙げられています。
ひろゆきさんの真似をしながら言い合うのが流行しているようですが、言った後ケンカになったり、怒られたりしないのか心配になりますね。
2位は共感を示す相づち「それな」。ベネッセは「すとぷり」のメンバーなど小学生の間で人気の人物がよく使っていることが影響しているのではないかと見ています。3位には「ギャルピース」がランクイン。中高生や大学生同様、小学生にも平成レトロブームが到来しているようです。
SNSで発生したと言われる「草」(5位)、「ぴえん」(7位)も引き続き流行しているのに加え、「草越えて森越えてユニコーン」「ぴえん越えてぱおん」とさらに感情を強調する言い回しも使われているとのことです。
「ユーチューバー」などクリエイティブ職業が上位に
「将来やってみたい仕事は何ですか?」で最も多い回答は「ユーチューバー」。調査を開始した2020年から3年連続首位を守っています。そのほか、2位に「漫画家・イラストレーター・アニメーター」、3位に「芸能人」、4位に「ゲームクリエイター プログラマー」がランクインし、上位を動画、漫画やアニメ、芸能などのエンタメ関連の職業が独占しています。
その結果をベネッセは、自宅で過ごす時間が長くなった結果、子どもにとって身近なエンタメが、将来挑戦してみたい仕事として意識されるようになったと考察。またトップ10をクリエイティブ系の職業が6つも占めており、動画配信サイトやSNSなどからクリエイターの表現にふれる機会が広がっていることが背景にあるとしています。
「漫画家・イラストレーター・アニメーター」(2位)は2021年から「芸能人」を上回り人気が続いています。「SPY×FAMILY」「ONE PIECE」「僕のヒーローアカデミア」など小学生が好む作品のバラエティが広がり、漫画やアニメがさらに小学生にとって身近な存在になってきたと捉えることができます。
男子のランキングで「野球選手」(3位)が「サッカー選手」(4位)をわずか12票差で上回ったことにも注目。これは2020年からの3年間で初めてのことで、メジャーリーグの大谷翔平選手や、日本で史上最年少の三冠王に輝いた村上宗隆選手の活躍から、小学生男子の憧れとなった可能性もあるとしています。
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