AIで生成した画像が写真コンテストで優勝 作成者は実験だったと明かし賞金を返還(1/2 ページ)
AIで生成した画像が写真コンテストで優勝するという出来事がオーストラリアで起きました。
AI画像が優勝したのはカメラ関連ショップを運営するdigiDirectが毎週開催している写真コンテスト。2月初めの「夏」をテーマとしたコンテストで、「Jane Eykes」という人物が撮影した海のドローン写真が優勝作品として発表されました。
しかしその後、AIアートを手掛けるAbsolutely Aiという企業が、写真はAIで生成したものだと明らかにしました。「美しい画像だが、本物ではない。世界初の賞を獲ったAI生成写真だ」と同社。優勝を知った後で、DigiDirectに連絡して賞金を返したとしています。
AI生成画像を写真コンテストに応募した理由について、同社は「究極のテストを通過することで、AI技術がターニングポイントにあることを証明する」ためだったと説明。AIで生成したと気づかれないだけでなく、写真の専門家から賞を獲れるかを試したといいます。
コンテストで使った名前「Jane Eykes」は、1400年代の画家ヤン・ファン・エイクから取ったとのこと。世界で最も盗まれた絵画「ヘントの祭壇画」の作者です。
Absolutely Aiはコンテストで優勝した画像は「オンラインにアップロードされた無数の写真からの無数のピクセルで作られている」として、この画像に「最も盗まれた写真」というタイトルを付けています。
なお、写真コンテスト主催者はその後、AI画像に代わる別の優勝作品を発表。応募者に謝罪するとともに、今後は入賞者にRaw画像の提出を求めると説明しました。また別途、写真家とAIクリエイターの両方が応募でき、作者が人間かAIかを伏せて審査するコンテストを開催するとしています。
2022年9月にはAIで生成した画像がコンテストのデジタルアート部門で優勝する出来事があり議論を呼びました。このときは応募の時点でAIを使用していることが明記されていました。
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