徹底考察「名探偵コナン 黒鉄の魚影」 コナンファンが語り尽くす5つのポイント【ネタバレあり】赤いシャムネコ・将来の終わりが語る(3/7 ページ)

» 2023年04月30日 21時00分 公開
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ピンガは何をしていたのか?

シャム そろそろ"犯人"について話していきますか。今回のゲスト声優は、種崎敦美さん、諏訪部順一さん、神谷浩史さんと豪華でしたが、やはりMVPは村瀬歩さんに贈りたい。

終わり 「魔入りました!入間くん」での声の使い分けに驚いた記憶も新しいですが……全然気づきませんでした。スタッフロールを見て「マジかよ」となる。

シャム まさかの一人二役……! 加工などではなく、そのまま演じていますよね。しかも村瀬さんが声優を担当していることが完全にネタバレになってしまうので、事前に出演がほとんど告知されていない(笑)。

終わり とはいえ、多くの人がピンガの正体は分かりそうでしたよね。怪しいのはひとりだけでしたから。ちょっとシンプルすぎるかもとは思いましたが、この登場人物の多さに加えて犯人までややこしくすると話が複雑になりすぎちゃうから、軽くしたのかな。ピンガとしての初登場シーンでは、即座に蘭と殴り合いになっていたのがよかったですね。ピンガからしたら、和やかな子ども連れ一行から誘拐しに来たら突然めちゃくちゃ強い女が出てきて、ものすごくびっくりしたと思う

シャム ピンガの犯行周りに関しては、ちょっと気になる部分はあるんですよね。物語内で起こる殺害は、計画外のもの。だから間に合わせのトリックで対応した……という説明があるんですが、即興なら、被害者の服はどうやって用意したんだろう? ラインハルトの部屋から取ったのか、それともピンガのプライベートの服がラインハルトの私服と似ていたのか……。

 もう一個はイヤリング。正体を明かされたあと、わざわざイヤリングを片耳に移すんですけど、その結果館内カメラに仕込んでいた左右反転の仕掛けを見破られてしまう。やんなきゃバレないのに……自分の美的センスのこだわりによってバレててかわいい。

終わり ピンガはかわいいし偉い。たしか5年前からパシフィックブイのプロジェクトに潜入しているんですよね。「よっしゃジンの野郎蹴落として出世するぞ!」と思っていたら、ラムに「5年くらい出向してこい」と言われたんだろうな。「出向先は海の中。住み込み。あと女装でよろしく」と。途中で辞めなかったの本当に偉い。

シャム 本当のグレースは別にいて、途中で殺して入れ替わった……みたいな可能性もなくもないですが。でもそうするともともと体格が近いような条件がなくちゃならなくて、さらに変装もして……と不確実性が増してくるので、どうかなー。

 最初に見たときに疑問が残ったのは、「なんでユーロポールに潜入してハッキングを仕掛ける必要があったのか」ということ。内部にエンジニアとして入ってるんだから仕込みたい放題じゃないか、と思ったけど、僕なりに整理しました。

 たぶんピンガは潜入しているけど、パシフィックブイのチームの中では、決定的なシステムの改ざんができなかった。周りが優秀だったのか、ピンガのスキルが足りなかったのかは分からないけど。そんな折に、パシフィックブイがユーロポールのシステムと接続するという情報を手に入れた。ユーロポールのほうがセキュリティがザルだったから、バックドアを作れた。ユーロポールでの侵入事件以降、ピンガおよび組織はシステムを掌握できるようになった――と捉えています。

終わり ピンガのハッキングは、一応犯人当ての要素として使われているので、ちょっと分かりづらいんですかね? 「外部とつながるハッチのロックを開けられるのはエンジニア3人と所長だけ」と提示されたあと、バックドアの存在によって犯人候補が一気に広がって、「誰が何をできるのか」が把握しづらくなっている。最初のベルモット&バーボンの手引きはピンガ、画像処理もピンガ。潜水艦VSパシフィックブイの際の妨害工作と、ピンガ逃亡の手助けをしているのはベルモット。

 僕はピンガが、「最後まで改心しない悪役」であることがよかったですね。「純黒の悪夢」キュラソーのようにコナン側に立つことなく、「漆黒の追跡者(チェイサー)」アイリッシュのように敵の敵は味方というわけでもなく。「生存エンド」を期待してしまいました。

シャム そうなると新一がピンチすぎるから無理だよ! でもそう言いたくなるくらい、好感度が高かったですね。

徹底考察、今組織で何が起きているのか?

終わり 今回は、「コナン」という物語に踏み込むような展開になったのが本当にうれしかった。黒ずくめの組織サイドと、工藤新一サイドの攻防を考えたとき、絶対に守らなくてはならないことがいくつかあるわけですよ。その中で、もっとも大きいのは「APTX4869に幼児化作用がある」という情報を組織サイドに知られないこと。実際は組織サイドでもベルモットはその事実を把握していますが、彼女なりの事情で他メンバーに対して伏せていて、結果として誰も知らない状態が続いている。シェリーの逃亡についても、ベルツリー急行での作戦によって、組織は「始末した」という認識になっていました。

 今回の映画で最もピンチだったのは「灰原哀が誘拐されたこと」ではなく、「シェリーが幼児化しているかもしれないと思われたこと」でした。それが認識されたからこそ、灰原が誘拐された。そしてもうその時点で灰原だけじゃなくコナン(新一)もほぼ“詰み”になる、というところがものすごいハラハラポイントでしたね。このハラハラって、原作を追いかけていれば追いかけているほど大きかった気がする。

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