ブリーダーが70匹超の多頭飼育崩壊、レスキューしたガリガリの子猫が今では…… モッフモフのゴージャスな姿に感涙
第25回は保護猫「カイ」くんです。
近年、動物の虐待や飼育放棄、悪質な業者による繁殖・販売、不適切な飼養が社会問題となっています。個人や団体、地域が行き場をなくした動物たちを守るため、日々保護活動に取り組む一方で、動物たちが命を失う悲劇は後を絶ちません。
私たちの身近な場所で繰り返されている、動物たちの殺処分や衰弱死などの厳しい現実。しかしまた一方で、動物との心あたたまる出会いや愛に満ちた生活が、保護活動によって生まれ、営まれていることも事実です。微力でも地道に保護という選択を伝え続けていくことが、動物たちの命を守ることにつながるかもしれません。
そこで、ねとらぼ生物部では保護動物と暮らす読者にアンケートを実施。寄せられた数々のエピソードと写真を紹介するとともに、尊ぶべき命の輝きや、愛する家族との暮らしの喜びを伝えていきます。
第25回は飼い主・こむカイさん家(@komugi_and_me)さんと暮らす保護猫「カイ」くん(現在の年齢:1歳)。多頭飼育崩壊現場からレスキューされたカイくんの、驚きの成長ビフォーアフターを紹介します。
―― カイくんとの出会いと、保護当時の状況を教えてください
こむカイさん家さん:カイくんは子猫のときに多頭飼育崩壊したペルシャ猫のブリーダーからレスキューされ、保健所に送られた元保護猫です。多頭飼育崩壊現場では大きな猫と一緒のゲージへ入れられ、いじめられていたそうです。
私は過去、一度だけ問い合わせたことのある保護猫団体さんからカイくんを紹介されました。紹介時にもらった写真と実物の見た目は全く違っていて、子猫なのにあまりにも元気がなく心配になりました。
カイくんはペルシャ猫なので長毛のはずですが、お迎え当時は毛玉を除去するため首から下の毛を刈られてしまった状態で、ボロボロの姿でした。また生後5カ月という話でしたが、体がガリガリで小さくて、生後3カ月くらいの大きさにしか見えませんでした。
過酷な環境の中で育ったからか、カイくんは隅っこにうずくまったまま動かず、生きる希望をなくしたような顔つきをしていました。しかし、先住猫の「こむぎ(オス、1歳)」がとても優しく迎え入れてくれたおかげで翌日からは家の中を冒険するように。猫生初のおもちゃ遊びを始めました。
―― カイくんの現在の様子を教えてください
こむカイさん家さん:お風呂に入れ、毎日ブラッシングをして、先住猫のこむぎと同じように愛情を込めて育てたおかげか、日に日に表情が変わり、キラキラおめめの美猫に変身しました。生まれてから5カ月間、栄養状態がよくない粗悪な環境で育ったせいか体はかなり小さいですが、よく食べて元気いっぱい走り回っています。
―― 最後に、保護動物に対する思いを聞かせてください
こむカイさん家さん:カイくんがレスキューされた現場は「70〜80匹くらいの猫が繁殖してしまったのでは?」というくらいひどいところだと聞きました。助かったのはほんの一部で、考えたくはないですが殺処分されてしまった子もきっといたと思います。
人間の勝手で犠牲になる動物は他にもたくさんいると思いますが、早い段階で周りに助けを求め、みんなで協力してこのような悲劇を防げる世の中になると良いなと思います。
(了)
多頭飼育崩壊現場という過酷な環境で生まれ、虐げられてきたカイくん。“人間の勝手”によって引き起こされる悲劇が“人間の優しさ”によって根絶される日が訪れるよう、一人一人が立ち上がり、協力していきたいですね。
こむカイさん家さんのInstagramアカウント(@komugi_and_me)やTwitterアカウント(@komugi_and_me)、YouTubeチャンネル「こむぎとわたし - 引きこもり主と保護猫の田舎暮らし」では、現在のカイくんの姿やこむぎくんと仲良く過ごす日常を公開中。これからもたくさんの愛情を受け取って、ますます輝く表情を見せてくださいね!
ねとらぼ生物部では、引き続き「保護動物のエピソード&お写真」を募集しています! 犬猫、小動物、爬虫類など、動物のジャンルは問いません。アンケート内容とお写真は部内で審査の上、記事で紹介する可能性があります。
愛する家族との出会いのエピソードや、クスッと笑ってしまうかわいいお写真など、お気軽に【こちら】までお寄せください。皆さまからのご応募、お待ちしています。
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