シーアが自閉スペクトラム症を公表、現在は回復期と明かす 「45年間、人間スーツを着てこなくちゃって感じでした」
初監督作品では、自閉症役に自閉症ではない役者を起用したとして批判されたことも。
オーストラリアのシンガー・ソングライター、シーアが自閉スペクトラム症の診断を受けていたことを公表。シーアは2021年の初監督映画「ライフ・ウィズ・ミュージック」で自閉症の役柄に自閉症ではない俳優マディ・ジーグラーを起用したことで批判にさらされていました。
5月26日にポッドキャスト「Rob Has a Podcast」へ出演したシーアは「(自閉)スペクトラムなんです。回復期にあるけど、いずれにしてもいろんなことがある」と告白。
「知らない人ばかりの部屋の中で座り、自分の最も深く、暗く、恥ずかしい秘密を語って、みんなで一緒に笑い合い、そうして初めて自分のことをゴミのように感じなくなって、初めて自分の本当の生きている姿を感じられて、そのときはじめて私たちは世界に出て行って、ただの心を持った人間として、ありのまま偽ることなく動き出せるんです」と述べました。
シーアはまた、「45年間、人間スーツを着てこなくちゃって感じでした。ここ2年間だけは、すっかり自分自身になったって感じがする」とこれまでと、回復してからの感覚の違いについて話しました。
シーアの言葉から、現在47歳である彼女に自閉スペクトラム症の診断が下りたのは2年前であることが推測されます。2年前、2021年はちょうどシーアの初監督映画「ライフ・ウィズ・ミュージック」が公開された年でした(日本での公開は2022年)。
同作はアルコール依存症を克服しようしている孤独な女性ズー(ケイト・ハドソン)が祖母の急死により疎遠だった自閉症の妹・ミュージック(マディ・ジーグラー)と再会し、隣人のエボ(レスリー・オドム・Jr)に協力してもらいながら日々を過ごし、自身の孤独とも向き合うという物語。このミュージック役に、シーアのMVに多数出演してきた米ダンサーで俳優のマディ・ジーグラーが起用されたことで、“自閉症の役に自閉症ではない俳優を起用した”と批判にさらされました。
批判の多くはシーアが障がい者ではない人を障がい者よりも優先する「エイブルイズム」であるというものや、作中での自閉症の描き方に著しい間違いがあるといったものでした。シーアはTwitterで、当初自閉症の女性を起用しようとしたがうまくいかなかったこと、批判にきちんと耳を傾けていることなどを説明し、マディの起用はエイブルイズムではないと否定。しかしオーストラリアのトーク番組「The Project」に出演した際についにエイブルイズムだったことを認める旨の発言をし、さらに強い批判にさらされるという事態に発展していました。
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11月には日本公演が迫っているところでした。
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