「RRR」待望の配信開始! 杉田智和&日野聡による吹替版が最高にかわいいのをご存知か? “言葉の壁”超える独自の工夫も話題に(1/3 ページ)

「言語の壁」があるシーンに工夫あり。

» 2023年07月02日 18時00分 公開
[ヒナタカねとらぼ]

 インド映画「RRR アールアールアール」のデジタル配信が、AmazonプライムビデオU-NEXTなどの各種配信サイトで始まった(現在はレンタルではなく購入が必要)。併せて日本語吹き替え版も、7月28日の全国劇場公開に先駆けて配信で見られるようになっている。

「RRR」杉田智和&日野聡による日本語吹き替え版が「一部の会話の変更」のおかげでかわいいことをご存知か? 「RRR」日本語吹替版ポスター

 日本語吹き替え版では、主人公のビームを杉田智和、その敵であり親友でもあるラーマを日野聡が担当。さらに内田真礼、野島昭生、久保ユリカ、田所あずさと人気声優が集結した。

 そして、この日本語吹き替え版は、字幕版から「会話(物語)の一部が改変されている」ことが話題となっている。どういうことなのかを解説していこう。なお、第95回アカデミー賞で歌曲賞を受賞した「ナートゥ・ナートゥ」をはじめとした歌の部分はすべて吹き替えではなく、元のテルグ語版での収録となっている。

“ナートゥ”をご存知か?

違和感が少なく、そしてかわいくなった理由

 「RRR」は2022年11月の日本での公開直後から熱狂的な口コミが話題となり、日本興行収入は21億円を突破。異例のロングラン記録を今なお継続中で、「マサラ上映」なる参加型の上映も大盛り上がりをしており、7月27日からは東武百貨店池袋本店で展示会も開催される。

 本作の何よりもの特徴は、その圧倒的な面白さ。敵同士にしかならないはずの青年2人が親友となり、やがて支配者に戦いを挑むアクション活劇であり、最初から最後まで「なんなんだこの面白さは…!」と思うばかりの展開のつるべうち。もはや「面白いってなんだろう」と根源的な思考にも至るほどなのである。

 そんな「RRR」のオリジナル版では、テルグ語および英語が使われている。中盤では、主人公のビームがジェニーという女性に惚れて、英語が話せないながらも、なんとかジェスチャーなどを使ってコミュニケーションを取ろうとする場面がある。これにより、言葉の壁があってもなお、意中の女性と仲良くなりたいと願うビームのいじらしさが強調され、その後に衝撃的な事実が明かされるサスペンスとのギャップも際立っている。

「RRR」杉田智和&日野聡による日本語吹き替え版が「一部の会話の変更」のおかげでかわいいことをご存知か? 「RRR」本編における意中の女性・ジェニーの車が“悪知恵”のせいでパンクをしてしまうシーン

 ところが日本語吹き替え版では、なんとテルグ語と英語の両方を吹き替えている。どうするのかと思ったら、セリフをうまく調整することで、「同じ言語を話していても違和感がない」ようにしているのだ。

 例えば、字幕版でジェニーの車をわざとパンクさせた直後、英語が話せるラーマの通訳を交えたセリフは以下のようなものである。

ジェニー「ごめんなさい、お願いが。車がパンクを」(英語)

ビーム「マダム、そこに俺の店が。5分で直せる」(テルグ語)

ラーマ「“修理に5時間かかる”と」(英語)

ジェニー「そんなに…近くにバス停か路面電車の駅は?」(英語)

ラーマ「“バスか路面電車に乗る”って」(テルグ語)

ビーム「そうでしたか」(テルグ語)(首を小刻みに揺らす)

ラーマ「首を横に振れ…よければ彼が送ります」(テルグ語)

ジェニー「あなたも同じ方面に?」(英語)

ラーマ「“行き先は同じか”だって…うなずけ!」(テルグ語)

ビーム「…」(うなずく)

ジェニー「そうなの? よかった、荷物を」(英語)

 

 これが、吹き替え版では次のようになっている。

 

ジェニー「すみません、困っていて。パンクしてしまったの」

ビーム「任せてください。俺の店がすぐそこに。パンクなら簡単に直せますよ」

ラーマ「そうは言っても、5時間はかかります」

ジェニー「あら、そう。それじゃあ、近くにバス停か路面電車の駅はあるかしら?」

ラーマ「このあたりにバス停や駅はあるか? 早く答えろ」

ビーム「はい! すぐ側にあります!」(首を小刻みに揺らす)

ラーマ「おい! “はい”じゃないだろ! …ああ! よければこいつに送ってもらうのは?」

ジェニー「いいの? あなたも、同じ方向?」

ラーマ「おいそうだよな、帰りは同じ方向だよな?同じ方向だろって!」

ビーム「ええ全く、いやその…ああ…うん…」(うなずく)

ジェニー「本当? 同じね。荷物を取ってくるわね」

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2404/27/news009.jpg しぶとい雑草“ドクダミ”を生やさない超簡単な方法が115万再生! 除草剤を使わない画期的な対策に「スゴイ発見」
  2. /nl/articles/2404/27/news020.jpg パパに笑顔を見せる4カ月の赤ちゃん、ママの顔を見ると…… あるあるな反応に「なんで?!」「ママをすごく信頼してる証拠」とさまざまな声集まる
  3. /nl/articles/2401/26/news015.jpg スーパーで買ったレモンの種が1年後…… まさかの結果が635万再生「さっそくやってみます」「すごーい!」「手品みたい」
  4. /nl/articles/2404/27/news003.jpg 顔の半分は童顔メイク、もう半分の仕上がりに驚がく 同一人物と思えない半顔メイクが860万再生「凄いねメイクの力」
  5. /nl/articles/2404/21/news011.jpg 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  6. /nl/articles/2404/27/news008.jpg 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  7. /nl/articles/2404/27/news010.jpg 巨大ウサギのデカさを伝えるため、2Lペットボトルを横に置いてみたら…… 衝撃の比較結果に「えっ、500mlじゃないんですか」「マジで大きい」
  8. /nl/articles/2404/26/news154.jpg 元「AKB48」メンバー、整形に250万円の近影に驚きの声「整形しすぎてて原型なくなっててびびった」
  9. /nl/articles/2404/26/news187.jpg 実写「シティーハンター」、最後まで見るとあるはずの仕様がない配慮「わかってる」「粋なはからい」「いい判断」
  10. /nl/articles/2404/25/news174.jpg 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「ゆるキャン△」のイメージビジュアルそのまま? 工事の看板イラストが登場キャラにしか見えない 工事担当者「狙いました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」