200%犬派の夫妻が迎えた“性格がきつすぎる猫” 家族にだけ見せる意外な顔、心の傷を癒やしたきょうだい猫の存在に胸が熱くなる

「ペットロスとの寄り添い方」第12回は猫・姫ちゃんです。

» 2023年07月07日 20時30分 公開
[あだちまる子ねとらぼ]

 多くの飼い主が一緒に暮らす動物を“大切な家族の一員”として捉え、人生をともに歩んでいます。動物と暮らした時間は長くとも短くとも、深い愛情を持って接した分、飼い主にとって人生のかけがえのない一部となり、別れは深い悲しみとなって心身に押し寄せます。

 愛する動物との死別による喪失感や混乱、後悔など、抱えきれないほどの悲しみによって心身が不安定になる状態を指す「ペットロス」「ペットロス症候群」。2023年、20歳〜69歳のペットを飼っているまたは飼育経験がある391人を対象に実施された「ペットロス」に関する調査では、「約8割が『ペットロス』という言葉を見聞きしており、約4割が実際に経験している」と発表されています(サンセルモsorae調べ)。

 飼い主にとって非常につらい経験となり、カウンセリングを要するケースもあることから、「ペットロス」「ペットロス症候群」は今、メンタルヘルス上の大きな課題として多くの人が向き合っています。動物とのこれまでの日々を忘れたり、死を乗り越えたりすることはできないかもしれませんが、時間の経過とともに受け入れ、いつかふと思い出したときにあたたかい涙がこぼれるような“寄り添い方”はあるはずです。

ペットロス 第12回は飼い主・ハートさん/猫「姫」ちゃん

 そこでねとらぼ生物部では「ペットロスとの寄り添い方」をテーマに、読者にアンケートを実施。寄せられたさまざまなエピソードから、愛する動物との思い出や別れ、当時の心境や救われた出来事をご紹介していきます。現在動物と暮らしている人や、悲しみの渦中にいる人に寄り添うヒントとなれば幸いです。

第12回 飼い主・ハートさん/猫「姫」ちゃん

―― 姫ちゃんのプロフィールと出会い、思い出や印象的なエピソードを教えてください

ハート:200%犬派でしたが、夫婦共働きで犬は迎えられず、人生で初めて猫ちゃんを迎えることを決心。ブリーダーさんをいくつも見て回ったのちに、アビニシアンの子猫で女の子の「姫」と男の子の「殿」という2匹がわが家へやってくることになりました。

 姫は「性格がきつすぎる」とのことでしたが、あまりにかわいかったので、何の抵抗もなく連れて帰りました。

猫 激しい性格の姫ちゃんでしたが……

 姫はとても激しい性格だったため、家族以外の他人は近づけませんでした。しかし人が訪問した際は、誰が来たかを確かめないと気が済まなかったようで、姿は見せていました。

 姫は小さくてかわいかったので、初めて来た人は皆、姫に触ろうとするのですが、私はいつも「その小さいほうは性格がきついので触らないでください」と説明していました。

アビニシアン 実は甘えん坊な姫ちゃん
アビニシアンの横顔 「抱っこ、抱っこ」とせがんできたそうです

 そんな姫でしたが、私がバイオリンの練習をしているといつもやってきて、「抱っこ、抱っこ」とせがんできました。バイオリンを片手で持ちながら抱っこしたら、姫は私に頬擦り。バイオリンにも頬擦りしたかと思ったら、端を思いっきりかんで、欠いてしまいました。

 姫はどこにでもくっついて回っているので、お風呂に3回落ちたことがあります。またとても食いしん坊だったので、アクシデントも多々ありました。

風呂場に猫 お風呂に3回落ちたことも
キッチンに猫 食いしん坊な一面もありました

―― 姫ちゃんと別れてからの心境や、救われた出来事などがあれば教えてください

ハート:13歳と数カ月で腎不全により虹の橋を渡りました。猫、特にアビシニアンやシャムは腎不全の発症の傾向が強いといわれており、姫はすでに発症していたので覚悟はしていたつもりでしたが、あまりに突然具合が悪くなったので、頭の中の整理がつきませんでした。

 「こうなったらこうしよう」と繰り返し考えてはいたものの、何をどうして良いのか、どうしようもないパニックになってしまい、「ああすればよかった」「こうしなければよかった」という後悔でぶちのめされそうでした。最後、お別れのとき「絶対に言うまい」と決めていたので、「さようなら」は言いませんでした。

美しい猫 13歳と数カ月で虹の橋を渡りました

 生活のあらゆる部分が姫とリンクしていたので、1日中思い出してしまうことになり、普通の生活に戻れませんでした。どうしようか考えあぐねた結果、「どうやって2匹が来ることになったか」「どういう出来事があったか」「終わりが来るまで」の全てを24章からなる小説に書きました。

コーヒーメーカーの上に乗る猫 出会いから別れまでを小説に

 あまりにショックが大きく、お別れしたばかりのころは殿が寄り添ってくれていることに気付けませんでした。しかし、姫を失った私の心の傷を殿が驚くほど癒やしてくれました。

―― 現在の心境を教えてください

ハート:動物と暮らすということは、言葉を話せない生き物の命に責任を持つということで、簡単ではありません。いろいろ大変なこともありました。そしていなくなったら辛くてたまりません。

 しかし、言い表せないほどの多くの、楽しくて、幸せな時を過ごすことができました。24章の小説をどこかで発表できれば良いと思います。

棚にいる猫 「幸せな時を過ごすことができました」

―― 姫ちゃんに伝えたいメッセージ

ハート:うちの子になってくれてありがとう。いつかまた会おうね。本当に楽しかった。

眠る猫 「いつかまた会おうね」

(了)

 「ペットロス」「ペットロス症候群」になった場合、その苦しみを閉じ込めたり自身を責めたりせず、家族や仲間と共有する生活に支障を来す場合は専門家のカウンセリングを受けるなど、焦らずに“死”を受け入れていくことが大切だといわれています。

 また現在動物と暮らしている人は、「いつかは別れがくる」と理解し後悔のないよう接すること、同じ動物と暮らしている友人や仲間を見つけ、喜びや悲しみを分かち合うことが、いつかくるそのときと向き合う心身の準備へとつながるかもしれません。動物と暮らす喜びをかみしめながら、心のよりどころとなる思い出や関係を作っていきたいですね。

 ねとらぼ生物部では、引き続き「ペットロスとの寄り添い方」をテーマにアンケートを実施しています。犬猫、小動物、爬虫類など、動物のジャンルは問いません。愛する動物との思い出や別れ、当時の心境や救われた出来事など、【こちら】までお寄せください。アンケート内容とお写真は部内で審査の上、記事で紹介する可能性があります。

  • 「保護動物のエピソード&お写真」応募フォームはこちら
  • 「あの謎を調べて!」応募フォームはこちら

オススメ記事

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2407/22/news104.jpg 「これは凶器」 祭りで購入した“とんでもない”フライドポテトが420万回表示 「主治医に怒られるレベル」
  2. /nl/articles/2407/24/news013.jpg 深海魚をさばいたら中から光り輝く“お宝”が……! 驚くべき正体に「何これー!!!」「すごくキレイ」
  3. /nl/articles/2407/23/news020.jpg ダイソーの“変な水槽”に魚を入れたら…… 意外な発見に「綺麗」「買いに行きます!」の声続々、驚きのアイデアが話題
  4. /nl/articles/2407/23/news125.jpg 「ごめん本当キツい」 仲里依紗、“円安のあおり”で米ディズニーランドの入場断念へ……10年前の結婚時から“恐ろしい値段”「約倍になってんの」
  5. /nl/articles/2407/24/news014.jpg 庭で見つけた“変なイモムシ”を8カ月育てたら…… とんでもない生物の誕生に「神秘的」「思った以上に可愛い」
  6. /nl/articles/2407/22/news097.jpg 「花火どころではなかった」 雷雨で中止になった花火大会、雷のすごさが分かる画像に「中止にして良かった」の声
  7. /nl/articles/2407/24/news131.jpg 「やり方がとにかく汚い」プライベート画像流出に『Popteen』専属モデルが言及 「本当につらい」
  8. /nl/articles/2407/22/news083.jpg 「もうこりごりだ〜」 財布に新紙幣を入れたら…… “まさかのビジュアル”に爆笑 「昭和アニメのオチかな?」
  9. /nl/articles/2407/24/news050.jpg 小1の子どもに「オシャレノート」を買い与えたら“まさかの号泣”…… 納得の理由が「そりゃあ仕方ない」と810万回表示
  10. /nl/articles/2407/24/news007.jpg 母「お風呂、超リラックスできるようにしたから」→見に行くと…… 広がっていた“異空間”に「おもろすぎるwww」「クソ笑ったwwしんどい」
先週の総合アクセスTOP10
  1. プロが本気で“アンパンマンの塗り絵”をしたら…… 衝撃の仕上がりが360万再生「凄すぎて笑うしかないww」「チーズが、、、」
  2. 6年間外につながれっぱなしだったワンコ、保護準備をするため帰ろうとすると…… 思いが伝わるラストに涙が止まらない
  3. 「お釣りで新紙幣来た!!!!!と思ったら……」 “まさかの正体”に「吹き出してしまった」「逆に……」
  4. 赤いカブトムシを7年間、厳選交配し続けたら…… 爆誕した“ウルトラレッド”の姿に「フェラーリみたい」「カッコ良すぎる」
  5. ダイソーで買った330円の「石」を磨いたら……? 吸い込まれそうな美しさが40万回表示の人気 「夏休みの自由研究にもいいのでは?」
  6. 「これ最初に考えた人、まじ天才」 ダイソーグッズの“じゃない”使い方が「目から鱗すぎ」と反響
  7. もう笑うしかない Windowsのブルースクリーン多発でオフィス中“真っ青”になった海外の光景がもはや楽しそう
  8. アジサイを挿し木から育て、4年後…… 息を飲む圧巻の花付きに「何回見ても素晴らしい」「こんな風に育ててみたい!」
  9. スズメの首は、実は……? 「心臓止まりそうでした」「これは……びっくり!」“真実の姿”に驚愕の声
  10. 【今日の計算】「8×8÷8÷8」を計算せよ
先月の総合アクセスTOP10
  1. 18÷0=? 小3の算数プリントが不可解な出題で物議「割れませんよね?」「“答えなし”では?」
  2. 日本人ならなぜかスラスラ読めてしまう字が“300万再生超え” 「輪ゴム」みたいなのに「カメラが引いたら一気に分かる」と感動の声
  3. 「最初から最後まで全ての瞬間がアウト」 Mrs. GREEN APPLE、コカ・コーラとのタイアップ曲に物議 「誰かこれを止める人いなかったのか」
  4. 「値段を三度見くらいした」 ハードオフに38万5000円で売っていた“予想外の商品”に思わず目を疑う
  5. 「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
  6. かわいすぎる卓球女子の最新ショットが730万回表示の大反響 「だれや……この透明感あふれる卓球天使は」「AIじゃん」
  7. 「これはさすがに……」 キャッシュレス推進“ピクトグラム”コンクールに疑問の声相次ぐ…… 主催者の見解は
  8. 天皇皇后両陛下の英国訪問、カミラ王妃の“日本製バッグ”に注目 皇后陛下が贈ったもの
  9. 「この家おかしい」と投稿された“家の図面”が111万表示 本当ならばおそろしい“状態”に「パッと見だと気付けない」「なにこれ……」
  10. 和菓子屋の店主、バイトに難題“はさみ菊”を切らせてみたら…… 282万表示を集めた衝撃のセンスに「すごすぎんか」「天才!?」