「肉中心」コンビニスナックに風穴? ローソン「海からクン」発売9日で300万食超えヒット 海鮮系販売の理由は(1/2 ページ)
これからは海鮮スナックの時代かも。
これまで「からあげクン」や「Lチキ」といったヒット商品を生み出してきたローソン。2023年7月11日から全国で販売している、魚介類を使ったホットスナック「海からクン」は9日間で300万食を超えるヒットとなりました。なぜ、海鮮系のホットスナックを開発したのでしょうか。ねとらぼ編集部はローソンの広報担当者にねらいを聞きました。
11日に発売された「海からクン」は、魚やエビのすり身を使ったホットスナックで「フィッシュマヨネーズ味」「エビタルタル味」の2種類が販売されています。同社の看板商品「からあげクン」と名前がよく似ていますが、広報担当者によると「からあげクンのワンフレーバー、姉妹商品という位置づけではない」新商品だとのことです。
一口サイズで手軽に食べられるのが特徴で、発売から3日間で100万食を突破したことを発表。広報担当者によると、さらにそこからの6日間で累計300万食を超えるヒットを記録しました。30代〜50代の男女を中心に好評で、ローソンはおかずやおやつ、おつまみとして支持されていると分析しています。
広報担当者は開発の背景を「魚介類を消費する方はある程度いらっしゃる一方、ローソンのフライドフーズは魚系メニューが少なく、外出先で手軽に食べられる商品の需要が伸びる7月に、一口サイズの魚介系メニューはポテンシャルがあると考えました」と説明します。販売にあたっては、魚やエビのうまみをしっかりと感じられながら、食感も楽しめるように、約6カ月の開発期間を要したといいます。
ローソンのホットスナックといえば「からあげクン」や「Lチキ」といった、鶏肉を使った商品で知られています。特に「からあげクン」は1986年の発売以降、300種類を超えるフレーバーが登場するなど、同社を代表するロングセラー商品となっています。広報担当者によると、同社の揚げ物メニューの構成比は肉が8割を占める一方で、魚は1割程度。ただ、2021年度の農林水産省「食料需給表」では、日本人の国民一人当たりの年間消費量比は肉類が6割に対し魚介類が4割となっており、ローソンは潜在的な「魚介需要」に商機を見だした形です。
なお、競合のファミリーマートは「ファミチキ」、セブンイレブンは「ななチキ」「揚げ鶏」といったチキン系のホットスナックを売りにしていますが、公式サイトのメニュー表を見ると、いずれも全国展開されている海鮮系のホットスナックはありません。
ローソンの広報担当者は「今後も、“美味しくて”“わくわく”する商品を発売してまいります」としています。手薄な海鮮系のヒットは、肉中心のホットスナック市場に風穴を開けることになるでしょうか。
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