死んだクラスメイトが教室で挨拶を続ける、その理由は…… 切ない気持ちにもなるホラー漫画(1/3 ページ)
怖いというよりも切ない気持ちに。
人は死に方によっては、肉体を失った後も生前にやっていたこと、あるいは同じ死に方を繰り返す……そのような話を聞いたことがあります。
今回ご紹介する作品は、そのように「生前に行っていたことを繰り返している幽霊」のお話なのですが……怪談話とは異なる切り口で描かれる結末にご注目ください。
漫画の作者は的野アンジ(@matonotoma)さん。この作品は的野さんの著書『僕が死ぬだけの百物語 第2巻』に収録されています。
男の子のクラスメイトで風紀委員長の金子さんは、毎朝の挨拶運動を欠かさず行う、とても真面目な生徒でした。ですが挨拶を返す生徒はいなかったといい、男の子もその雰囲気に飲まれ、挨拶を返すことはありませんでした。
ある日のこと、金子さんは交通事故に遭い亡くなってしまいます。ですがその翌日、男の子が教室に入ると……どういうわけかいつも通り、朝の挨拶運動をしている金子さんの姿があったのです。
金子さんの姿と声は男の子にしか認識されていないのですが、金子さんは誰かが入ってくるたびに「おはようございます」と挨拶をしています。それを見た男の子は「これが霊なのならば、生前から死んだ後も挨拶を続けていることになる。本当に真面目な人なのだな」と思うのでした。
やがて担任の先生がやってきて朝礼が始まるのですが……金子さんは先生に近づくと、恐ろしい形相で彼を見つめます。金子さんはそれとほぼ同時に、役目を終えたかのようにいなくなるのでした。
それからしばらく後。その日の授業が終わり、下校するため廊下を歩いていた男の子は、先生の背後をついて歩く金子さんを見かけます。その様子が気になった男の子はこっそりと後をつけ、職員室の中にいる先生と金子さんの様子を伺うのですが……金子さんはすぐに男の子の方へ振り向き、「生前の記憶の一部」を、男の子の脳内へ流し込むのでした……。
金子さんはどうして交通事故に遭ってしまったのか、なぜ男の子にだけ金子さんが見えていたのか。切ない気持ちも抱いてしまう悲しい結末は、漫画を読み進めてお確かめください。
作品提供:的野アンジ(@matonotoma)さん
記事:たけしな竜美(@t23_tksn)
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