JR東の“タッチパネル自販機”がサービス終了、順次撤去発表で惜しむ声 終了の理由を聞いた(1/2 ページ)

また復活してほしい。

» 2023年10月06日 18時10分 公開
[コンタケねとらぼ]

 JR東日本が駅ナカなどに設置しているタッチパネル式の「イノベーション自販機」について、順次サービスを終了すると発表しました。自販機自体も撤去していくとのこと。なぜ終了に至ったのか、その理由を取材しました。

イノベーション自販機 イノベーション自販機(以下、画像はacure pass公式サイトから)

 イノベーション自販機はタッチパネル式になっているだけでなく、アプリ「acure pass(アキュアパス)」と連携してさまざまな独自サービスを提供しているのも特徴。例えば、“サブスク”形式で毎日ドリンクが購入できたり、アプリ内で事前購入ができたりする他、ドリンクのプレゼントにも対応していました。

イノベーション自販機 タッチパネルで購入できました

 しかし、2023年10月以降、順次自販機とacure passのサービスを終了していくと発表。すでにアプリでの商品購入や定期商品の新規購入、更新などは終了しています。2024年3月31日には、ドリンク受け取りを含め全サービスが終了予定です。

 なぜ終了することになったのか、イノベーション自販機を展開するJR東日本クロスステーションウォータービジネスカンパニー(以下「クロスステーション」)に話を聞いてみました。

―― イノベーション自販機の導入時期やその背景を教えてください。

クロスステーション: 2017年より展開を開始しました。スマートフォンアプリ「acure pass<アキュアパス>」と連動し、アプリ内での事前購入やドリンクのプレゼントなど、これまでにはない“自販機の新体験”をお客さまへ提供することをコンセプトとしています。

 アプリと連動することで、これまで自販機一台一台では不可能だったまとめ買いやタイムセールなども実現。また2019年にはサブスクサービスも開始しました。自販機本体に機能を設けず、アプリを介することで新機能サービスをアップデートし続けることができたことも、大きな変革だったと捉えています。

―― 今回撤去にいたったのはなぜなのでしょうか? また、撤去に伴う注意点などあれば教えてください。

クロスステーション: 最初のイノベーション自販機は2017年3月よりフィールドテスト機を20台市場に展開していましたが、5〜6年がたち、現時点では全て引き上げています。

 2018年3月以降、現行のイノベーション自販機は約400台展開しているのですが、こちらも自販機として設置の年月がたち、当社が定める機体運用年数に達することから、一定の役割を終えたという判断です。アキュアパスやサブスクは、イノベーション自販機を受取場所としたサービスであることから、併せてサービス終了となります。詳細はアプリ内にて告知を行っております。

―― 設置期間中にはユーザーからどのような反応がありましたか。

クロスステーション: 2019年に初回募集を行った日本初の自販機サブスクサービス「every pass」には、定員を大きく上回る方からご応募をいただきました。

―― SNSでは「イノベーション自販機」の終了を惜しむ声も上がっています。この先、復活の予定などはありますか?

クロスステーション: 現時点で予定はしていません。

―― 今後、どのような自販機を開発・設置していきたいか、展望はありますか。

クロスステーション: 当社は2021年4月にエキナカの事業会社4社が合併し、現在は自販機単体はもちろん、エキナカ全体の魅力向上を図っています。JR東日本グループ全体で、JREポイントを活用したマーケティングに注力しています。JREポイントの利用を促進することで、Suicaを活用したマーケティングデータの分析の精度をより高めていきたいと考えています。その中ではキャッシュレス化を推進しており、「駅丸ごとキャッシュレス」施策などを通じて、キャッシュレス専用自販機を増やしています。

 また、飲料自販機にとどまらず、食物販機や冷凍自販機などを活用してMD(マーチャンダイジング)の幅を広げるなど、自販機ビジネス領域の拡大に向けて取り組んでいます。さらには、自販機オペレーションにおける人手不足など、直面する事業課題に対しては、機体やオペレーションシステム・ネットワーク化などDX推進により、解決に向けた取り組みを進めています。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/21/news189.jpg 「大物すぎ」「うそだろ」 活動中だった“美少女新人VTuber”の「衝撃的な正体」が判明 「想像の斜め上を行く正体」
  2. /nl/articles/2411/22/news014.jpg 川で拾った普通の石ころ→磨いたら……? まさかの“正体”にびっくり「間違いなく価値がある」「別の惑星を見ているよう」【米】
  3. /nl/articles/2411/22/news114.jpg 中村雅俊と五十嵐淳子の三女・里砂、2年間乗る“ピッカピカな愛車”との2ショを初公開 2023年には小型船舶免許1級を取得
  4. /nl/articles/2411/21/news027.jpg 大きくなったらかっこいいシェパードになると思っていたら…… 予想を上回るビフォーアフターに大反響!→さらに1年半後の今は? 飼い主に聞いた
  5. /nl/articles/2411/22/news032.jpg 「壊れてんじゃね?」 ハードオフで買った110円のジャンク品→家で試したら…… “まさかの結果”に思わず仰天
  6. /nl/articles/2411/22/news018.jpg 猫だと思って保護→2年後…… すっかり“別の生き物”に成長した元ボス猫に「フォルムが本当に可愛い」「抱きしめたい」
  7. /nl/articles/2411/22/news171.jpg なんと「身長差152センチ」 “世界一背が低い”30歳俳優&“世界一背が高い”27歳女性が奇跡の初対面<海外>
  8. /nl/articles/2411/22/news145.jpg 大谷翔平と真美子さん、「まさかの服装」に注目 愛犬デコピンも大谷家全員で“歩く広告塔”ぶり発揮か
  9. /nl/articles/2411/20/news027.jpg 「こんなことが出来るのか」ハードオフの中古電子辞書Linux化 → “阿部寛のホームページ”にアクセス その表示速度は……「電子辞書にLinuxはロマンある」
  10. /nl/articles/2411/22/news184.jpg 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた