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» 2023年10月17日 17時49分 公開

コンテスト応募→“落選写真”が他社資料に無断掲載 撮影者怒り「騙された気持ち」 東京モノレールが謝罪(1/2 ページ)

写真コンテストをめぐり東京モノレールが謝罪しました。

[ねとらぼ]

 鉄道会社の写真コンテストに応募したら、落選した写真が無断で他社資料に掲載されていた――。ある男性は10月16日、自身が撮影した鉄道写真が意図しない形で使われていたことを、ねとらぼ編集部の取材に明かしました。コンテストを実施した東京モノレールは、事実を認め謝罪しています。

東京モノレール 東京モノレールが写真利用めぐる問題で謝罪(画像は東京モノレール公式サイトから)

他社のイベント資料に無断で使われていた

 男性が応募したのは、東京モノレールが2022年に実施した「東京モノレールカレンダーフォトコンテスト2022」。「東京モノレールと沿線の風景」をテーマに、2023年度の「東京モノレールカレンダー」に使う写真を募集するというものでした。

東京モノレール 男性が応募したコンテスト(画像は東京モノレール公式サイトから)

 男性は撮影した写真を応募したものの、結果は落選。カレンダーへの採用はなりませんでした。しかし、その後、思わぬ形で自分の写真を見かけることになります。鉄道専門ニュースサイトに掲載された、東京モノレールのツアーイベントに関する記事に、コンテストに応募した写真が使われていたのです。

 コンテストの応募規約には「応募者は、主催者が作品を『東京モノレールカレンダー2023』、ウェブサイト、その他東京モノレール広報宣伝物、展示等において無償で使用することを承諾するものとします」と、応募した作品が同社の中で使われる可能性がある旨が記載されていました。男性は当初「入選できなかったけど写真を使ってくれたんだ?とうれしい気持ちになった」と思ったといいます。しかし、イベントの内容を調べていくうちに、男性はあることに気付きます。

東京モノレール イベントの資料(画像は日本旅行公式サイトから)

 イベント自体は東京モノレールではなく、別の旅行会社が企画したものでした。そして、イベント資料に掲載された写真に自身のクレジットはなく、「写真提供:東京モノレール」と、東京モノレールが撮影したものかのように記載されていたのです。また、イベントのページでは「東京モノレール提供」というクレジットのもと、撮影した写真が自由にダウンロードできるようになっていました。

東京モノレール イベント資料に使われた写真。「写真提供:東京モノレール」というクレジットが入っていた(画像は日本旅行公式サイトから)

「知った時は愕然としました」

 現在該当の写真はイベントのページから消えているものの、自身が撮影した写真が許可なく他社の資料に使われ、さらにダウンロード可能な状態となっていたことに、男性は憤りを隠せなかったといいます。

「知ったときは愕然としました。なんか騙された気持ちで、X(旧Twitter)を見ると、いろんなとこから私の作品を引用した投稿記事が出てきました。怒りで震えが来るほどでした。東京モノレール社内で写真が使用される可能性は承知でフォトコンテストに参加していますし、入賞しなかった作品でも、後に何かで出てくるのは承知でしたが、不特定多数の方が自由にダウンロードできる状態になっていたのは、あり得ないと思いました。私としては、このように掲載する場合、(著作権がモノレール側にあったとしても)撮影者◯◯と記して、掲載があることの連絡が欲しいと思いました」

 東京モノレールは10月16日、公式サイトに「使用許諾範囲外の画像の使用について(お詫び)」と題したお知らせを掲載。旅行会社の日本旅行が企画・実施するツアーイベントの宣伝用写真2点について、「撮影者(著作権者)から許諾いただいた範囲を超えて、同社へ使用可能な素材として提供していた」と伝え、「撮影者さまをはじめ、お客さまや株式会社日本旅行ほか関係者のみなさまに対し、多大なご迷惑をおかけしたことに対しまして、深くお詫び申し上げます」と謝罪しました。

東京モノレール 東京モノレールの謝罪文(画像は東京モノレール公式サイトから)

 東京モノレールの担当者は17日の取材に対し、15日に同社のお客様センターに意見が寄せられたことで、今回の問題が発覚したと説明。問題の原因は、コンテストの応募規約に書かれていた「(応募された)写真を使用できる範囲」を、同社が「誤認していた」ことだったとしました。旅行会社に写真を提供する際には、コンテストで募集した写真であることは伝えていなかったといいます。

 同社は写真の撮影者に対し、今回の問題について個別に説明などを実施。男性も謝罪を受けたといいます。同社は「このような事態を招いたことを深く反省し、今後、著作権に対する適切な取り扱いを行うとともに再発防止に努めてまいります」としています。

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