“ギター神”エリック・クラプトン、ガザの子ども支援に反響は真っ二つ わが子亡くした大御所の善意に「失望した」「尊敬する」と相反する声(1/2 ページ)

日本からもチケット購入可能です。

» 2024年01月16日 20時02分 公開
[城川まちねねとらぼ]

 英ミュージシャンのエリック・クラプトンが1月10日、最新のコンサート映像を現地時間17日から有料配信すると発表。収益は10月7日から続くイスラエルとハマスの紛争によっていまだ悲惨な状況にあると報道されているガザの子どもたちへ寄付するとしています。

エリック・クラプトンがガザの子どもたちのためチャリティーでライブ映像を有料配信 チャリティーの有料配信を発表したエリック・クラプトン(画像はエリック・クラプトンのInstagramから)

日本でも視聴可能となる最新コンサート映像

 20世紀を代表するギタリストとして、ギターの神様とも呼ばれ尊敬を集めるクラプトン。有料配信されるのは、2023年12月にロンドンで小規模に行われたコンサート映像で、セットリストには「ティアーズ・イン・ヘヴン」(1992年)、「ガット・トゥ・ゲット・ベター・イン・ア・リトル・ホワイル」(1973年)、盟友ジョージ・ハリスンの息子ダー二・ハリスンをフューチャーした「ギヴ・ミー・ラヴ」が含まれているとのことです。

 また、チケットは日本からも購入でき、手数料込みで18.06ドル(記事執筆時日本円では約2719円)。日本時間で18日の19時からスタートし、24時間のアーカイブ視聴が可能です。

「イスラエルの子どもは?」 賛否両論となったガザ支援

エリック・クラプトンがガザの子どもたちのためチャリティーでライブ映像を有料配信 映像は12月に行われたコンサート(画像はエリック・クラプトンのInstagramから)

 クラプトンによる、このチャリティーについての告知投稿には、反発と支持する声の両方が寄せられています。

 反発する声としては、「10月にハマスによって虐殺されたユダヤ人の子どもたちや、人質に取られた人たちのことは? どうして彼らのために演奏しなかったの?」「ハマスによって人質にされたイスラエルの子どもたちはどうなるの? 彼らはユダヤ人だからどうでもいいんですか?」など、イスラエルの子どもたちが置かれている状況も同様に悲惨であるのに行動を起こさないとの非難も含まれます。また「とても失望した」「まあ、取るに足らないことなんだろうが、あなたは50年来のファンを1人失ったよ」とクラプトンのファンをやめると宣言する声も寄せられています。

 一方で、「すばらしい。あなたはいつも人類のために立ち上がる人だ」「あなたが声をあげてくれたこと、感謝します」「あなたのことを前よりもっと尊敬するし、あなたの音楽を前よりもっと好きになった」と賛辞を送り、支持を表明する声も。

 また、1991年に当時4歳だった息子が転落死したクラプトンの悲劇的な経験を思い、「この人はある日息子を失った人なんだ……彼はこのニュースに何もできないことがどんなことなのか知っている。そして彼は日々赤ちゃんが殺されることを止めたいと願ってるんだ」と愛息を失った現在78歳のクラプトンの気持ちを想像するコメントも寄せられています。

 さらに「この戦争では、どちらの側でも子どもたちが殺されてしまった」「世の中の何かが悪いと泣いている人たちからの反発を受けないと、子どもたちを助けることができないなんて悲しいことだ」など、争いそのものを嘆くコメントも少なくありませんでした。

沈黙する著名人 数少ない声を挙げたセレブは……

 イスラエルとハマスの衝突に関して、多くのセレブは沈黙を守るか米政府と同じようにイスラエル支持を表明することがほとんどであり、パレスチナを支持するコメントを出したセレブは少数。父親がパレスチナ出身であるモデルのジジ・ハディッドはパレスチナに寄り添うコメントを発表したことで、家族全員がおびただしい数の脅迫文を受け取っていると告白しています。

 また、SNS投稿がパレスチナ寄りであるとされたことで、映画「スクリーム7」に主演する予定だった俳優メリッサ・バレラは制作会社から解雇。俳優スーザン・サランドンはパレスチナ支持者が主催するイベントに参加した際のスピーチが問題視され事務所から解雇、のちに謝罪文を発表しています。

 今回クラプトンが発表したチャリティーに対し、コメント欄では一般のユーザーからさまざまな声が寄せられているものの、いまのところ中止は発表されておらず配信敢行の予定です。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2502/14/news033.jpg コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  2. /nl/articles/2502/11/news012.jpg 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  3. /nl/articles/2502/14/news121.jpg 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  4. /nl/articles/2502/14/news015.jpg 9歳で絵を描き始めた少年→18年後…… 大人になって描いた絵が「信じられない!!」「驚きすぎて息ができない」【海外】
  5. /nl/articles/2502/14/news188.jpg サイゼリヤ、メニュー改定で“大人気商品”消える 「ショック」悲しみの声……“代わりの商品”は評価割れる
  6. /nl/articles/2502/13/news035.jpg 家賃1万円台で暮らす夫婦、アルミ弁当箱につめる夕食は…… ジブリ映画のような温かい食卓に「幸せは、これなんよ」
  7. /nl/articles/2502/13/news156.jpg 「ひどい……」 ディズニーランド、人気グッズ発売日に人殺到で“地獄絵図” 「通勤ラッシュ並」「阿鼻叫喚」 完売で高額転売も
  8. /nl/articles/2502/14/news102.jpg 「デパ地下の味」 バレンタインでロッテ「青いガーナチョコ」に人気殺到…… 店では“売り切れ“、転売も続出
  9. /nl/articles/2502/14/news025.jpg 高校最後のお弁当、ふたを開けた“中身”が700万表示 胸がぎゅっとなる光景に「涙腺にきた」「おかあさーんっっっつ」
  10. /nl/articles/2502/14/news122.jpg 「あまりに平野紫耀×真剣佑」 “ハイブリッド顔”の21歳のアイドルが話題に 元メンバーはタイプロ出演中
先週の総合アクセスTOP10
  1. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  2. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  3. 14歳のとき、親友の兄と付き合うことになった女性→13年後…… “まさかの結末”に「韓国ドラマみたい」【海外】
  4. リンゴを1年間、水の中で放置→顕微鏡で見てみたら…… 衝撃の実験結果に「これはすごい」「息をのみました」【海外】
  5. 海釣り中、黒猫に「ちょっと来い」と呼び出された釣り人 → 付いて行くと…… 運命のような保護から2年、飼い主に話を聞いた
  6. “駐車場2台分”の土地に、建築家の夫が家を建てたら…… “とんでもない空間”に驚き「すごい。流行る」
  7. 「なんだこの暗号は……」 マクドナルドの“大人だけが読めるメッセージ”が410万表示「懐かしい〜」「読める人同世代w」
  8. 着陸する戦闘機を撮ったはずが…… タイミングが絶妙すぎる1枚に「一部の専門家には貴重な一枚」 投稿者に話を聞いた
  9. ズボラ母が5人分サンドイッチを爆速で作ったら…… 目からウロコの時短テクと美しい仕上がりに「信じられない」
  10. 【今日の計算】「7−2×0+9」を計算せよ
先月の総合アクセスTOP10
  1. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  2. 「配慮が足りない」 映画の入場特典で「おみくじ」配布→“大凶”も…… 指摘受け配給元謝罪「深くお詫び」
  3. 母「昔は何十人もの男性の誘いを断った」→娘は疑っていたが…… 当時の“モテ必至の姿”が1170万再生「なんてこった!」【海外】
  4. 風呂に入ろうとしたら…… 子どもから“超高難易度ミッション”が課されていた父に笑いと同情 「父さんはどのようにしてこのお風呂に入るのか」
  5. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  6. 市役所で手続き中、急に笑い出した職員→何かと思って横を見たら…… 衝撃の光景が340万表示 飼い主にその後を聞いた
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. DIYで室温が約10℃変わった「トイレの寒さ対策」が310万再生 コスパ最強のアイデアへ「天才!」「これすごくいい」
  9. 「こんなおばあちゃん憧れ」 80代女性が1週間分の晩ご飯を作り置き “まねしたくなるレシピ”に感嘆「同じものを繰り返していたので助かる」
  10. 岡田紗佳、生配信での発言を謝罪 「とても不快」「暴言だと思う」「残念すぎ」と物議