黒沢清監督が「蛇の道」を日仏共同製作でセルフリメーク 主演に柴咲コウ迎えた全編フランスロケ&フランス語映画に
6月14日から劇場公開。
「岸辺の旅」「スパイの妻」などの作品で知られる黒沢清監督が、1998年に日本で劇場公開された「蛇の道」をセルフリメーク。柴咲コウさんを主演に迎えた日仏共同製作の映画作品として、6月14日から劇場公開されます。
同作は、何者かによって8歳の愛娘を殺された父が、偶然出会った精神科医の協力を得て、犯人を突き止め復讐(ふくしゅう)することを生きがいに、殺意を燃やす物語。もともとは、黒澤監督の名が広く知られる契機となった1997年公開の映画「CURE」の翌年に大映作品として公開された作品で、いわゆる「イヤミス」(鑑賞後、イヤな気持ちになるミステリー)の走りのようなとがった物語。1997年の映画では、「リング」「女優霊」などの脚本でも知られる高橋洋さんが脚本を担当していました。
公開から26年の時を越え、フランスの映画制作会社「CINEFRANCE STUDIOS」とKADOKAWAによる日仏共同製作としてセルフリメークされる同作で、主演の精神科医・新島小夜子役を演じるのは、「Dr.コトー診療所」「君たちはどう生きるか」「ミステリと言う勿れ」などにも出演した柴咲さん。
一方、殺された娘の敵討ちに燃える男・アルベール役は仏俳優のダミアン・ボナール。主演を務めた「レ・ミゼラブル」が第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門で審査員賞を受賞、フランス国内では米アカデミー賞にあたるセザール賞主演男優賞にノミネートされるなど人気と実力を備えた俳優です。
全編フランスロケ、フランス語で撮影された同作。柴崎さんは主演オファーに対し、「なぜ私なのだろう、フランス語も話せないのに」という驚きがあったと同時に「黒沢清監督とお仕事がしたかったこと、それにプラスしてフランスや仏語に魅力を感じ、ずっと深く触れたかったという個人的な理由も絡み、前のめりでお引き受け致しました」と思いをコメント。結果として、「外国語でお芝居をすることの難しさ、そしてそれを上回る楽しさ」を感じたとしています。
黒沢清監督コメント
26年前にオリジナルビデオ作品として脚本家高橋洋に書いてもらった脚本は、徹底的に復讐していく物語なのですが、これが非常によくできていて、チャンスがあればもう一度映画化したいとずっと願っていました。それがひょんなきっかけでフランス映画としてリメイクできたことは幸運という他ありません。
そして、それ以上の幸運は何と言っても柴咲コウさんの参加でしょう。本当に素晴らしい女優でした。彼女の鋭く妖しいまなざしと、野獣のような身のこなしが、この映画をオリジナル版にもましてミステリアスで深みのある作品に格上げしてくれました。
主演・柴咲コウQ&A
- オファーがきた時の心境
なぜ私なのだろう? フランス語も話せないのに? と思いましたし、そのことは黒沢清監督とプロデューサーにお会いした際にお伝えしました。しかし、単純に黒沢清監督とお仕事したかったこと、それにプラスしてフランスや仏語に魅力を感じ、ずっと深く触れたかったという個人的な理由も絡み、前のめりでお引き受け致しました。
- フランスでの撮影を振り返り、感動したことや苦労したこと
フランス人スタッフ皆さんの黒沢清監督へのリスペクトが、現場の空気感や集中力に表れているなと思いました。
私自身はとにかく夢中で撮影のみに専念していました。苦労をあげればキリがありませんが、「楽しく毎日撮影する」という目標は達成できました。録音部・フランソワからダメ出しされないときには「よしっ!」とガッツポーズしてました笑
- フランス語・フランスでのロケ、どのように準備したか
撮影の半年ほど前から仏語レッスンを日本で受けました。当然台詞中心ですが、あまりに基礎的なところは飛ばすとどうにも応用が利きませんから、基礎的なところも含めつつ進行してもらいました。監督からは発音に関してはそんなに完璧は求めていないと事前に言われましたが、観客の方が聴いて違和感のないように、と撮影中も改善を努めました。
2カ月強の滞在中はキッチン付きのアパートを要望しました。自分で食べるものの用意ができたのと、まるで役そのもののようにフランスで生活している人として街に溶け込めた気がしたのは良かったです。
- 本作はどのような作品となったか
外国語でお芝居をすることの難しさ、そしてそれを上回る楽しさを教えてくださいました。
ダミアン・ボナールコメント(アルベール役)
黒沢清監督の次回作に参加させていただけることを大変光栄に思い、また、彼が私にアルベール役を任せてくださったことにとても感動しました。この作品をご一緒できたことは私にとって非常に豊かな経験となりました。柴咲コウさんと一緒にこの冒険を経験できたこと、彼女と一緒に1000もの顔を持つこの探求に飛び込むことができたことは大きな喜びでした。復讐、痛み、狂気、幽霊、消失、たたりが入り交じる迷宮のような世界。この映画が日本で上映されるのが待ちきれませんし、皆さんと共有できるのをとても楽しみにしています。
(C)2024 CINEFRANCE STUDIOS - KADOKAWA CORPORATION - TARANTULA
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末恐ろしい。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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