ミュージカル『ディズニー くまのプーさん』の客席改善策が“改悪”とまた物議 「1万円で座布団席」「雨で土足は厳しい」「具体的な対応の告知なし」(1/4 ページ)
舞台が見えづらいとの指摘に謝罪。視認性の改善を講じるとしていたが……。【対応策を追記】
新作ミュージカル『ディズニー くまのプーさん』において、座席によっては舞台があまり見えなかったとする指摘に対して主催者側が改善を約束。5月1日から対応策が講じたとのことだが、その“改善”が“改悪”だとまた物議を醸している。
ステージが低く、フルフラット形式だったため舞台が見えづらい事態に
同公演は、A・A・ミルンの原作と、ディズニーの長編アニメーションの流れを組んだというミュージカル。2021年にアメリカ・ニューヨーク市のシアターロウで公開され、日本では4月27日から東京公演が開催されている。
その東京公演において、舞台が見えづらかったとする来場者からの指摘がSNSに複数挙がり、主催者であるアークスインターナショナルが5月1日に謝罪。「視認性の向上に向けた改善策を講じていきます」と見えづらいとされた客席の改善を説明していたが、その時点ではどういった対応をするのかはアナウンスしていなかった。
東京公演の会場となった東京・日本橋にあるイベントホール「日本橋三井ホール」では前方がフルフラット形式の構造で、価格が高いシートの方が見えづらいという状況が生じ、来場者からは「ステージが低すぎて、プーさん達が全く見えなかった」「10000円払って何を見に行ったんだ」「全く舞台が見えずに、全然楽しめなかった」「小さい子は何も見えないんじゃないか」といった批判の声が挙がっていた。
そして主催者側が対策を講じたとする1日の公演では、前方の椅子が撤去され地面に座布団(クッション)が敷かれてそこに座る形式に改められたのだが、その対応についても多くの不満が寄せられている。
「視認性の改善」は椅子を撤去し座布団での鑑賞
実際1日に会場に訪れたとする来場者によると、地面に座る形式になったことについての事前告知はなく、当日は雨で靴や荷物がびしょびしょのなか、土足で座ることになったという。ネットでは「膝と腰が悪いため地べたで鑑賞することが出来ません」「ただでさえ倍くらいする金額出して地べたで観劇?」「妊娠中&子連れなので流石にきつすぎます」と対応に疑問視する声が。公式サイトやSNSにも対応について告知されておらず、当日来場しなければどういう席なのかもわからないことにも不安が寄せられていた。
当日のアナウンスも不十分で、来場者の席の移動の願い出にも応じたとする声もあるが、運営に対しての不信が高まっており、舞台が見づらいだけではない問題もはらんでいそうだ。対応について編集部は主催者側に取材を申し込んでいるが、2日11時時点まで返答は得られていない。
東京公演は5月6日まで予定。今後は愛知、大阪、福岡など全国10都市でも開催予定となっている。
5月2日18時50分追記
2日17時になって主催者側から対応策についてアナウンスされた。それによると、前方フルフラット形式の席については、段差を設けた台上にカーペットとクッションを敷いた桟敷席へと変更し、視認性の確保する。また、当日体調や怪我などにより桟敷席が難しい場合は、後方の椅子席への振替を可能な限り用意するとしている。
また、4月27日から30日までの公演をB〜N列で観劇した来場者および5月3日以降の公演で桟敷席から振り替えられず観劇できない観客に関して、関東圏での別公演への招待、または後日の返金対応を検討すると告知した。詳細は決まり次第、公式サイトで案内する。
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