第二次世界大戦中に兵士が作ったガンライターを徹底修復…… “新しい命”を感じさせる光沢に「平和のすばらしさを思い出させる」【海外】(1/3 ページ)

実際の銃弾を材料にして作られたライター。

» 2024年07月31日 19時15分 公開
[五月アメボシねとらぼ]

 第二次世界大戦中に銃弾から作られたガンライター(銃型ライター)を修復する動画がYouTubeに投稿されました。記事執筆時点で70万回以上再生されています。

EXTREMELY Rare Gun Lighter Restoration, World War II - D-day 1944! -

ガスバーナーで加熱して分解

 動画を投稿したのは、多種多様な物品を修復する様子を伝えている海外のYouTubeチャンネル「Awesome Restorations」。拳銃の形を模したガンライターは、第二次世界大戦中に兵士が実際の50口径弾で作った戦争遺物であり、金属探知により土中から発見されたといいます。

advertisement
ガンライター修復 土中から発見されたガンライター

 まずは、真ちゅう製のグリップ部分や銅製の薬きょうにこびりついたサビや緑青をブラシでざっくり落として構造や損傷部分を把握。

 サビを落として現れた薬きょうの刻印から、使用されている2つの銃弾は米ミズーリ州セントルイスの兵器工場で1942年と1943年に製造されたものと判明しました。第二次世界大戦では主にブローニングM2重機関銃で使用されたそうです。

 ガンライターを構成するパーツははんだ付けされていたので、ガスバーナーで加熱してはんだを溶かして分解していきます。実弾とはいえ内部の火薬は抜き取られているはず。そう思ってはいても、バーナーによる加熱は緊張なしには見られません。

ガンライター修復 バーナーで加熱してはんだを溶かす

磨くとピカピカに

 分解したパーツはさらにブラシをかけたあと、微細な金属粒を高圧で吹き付けるサンドブラストを施します。これによって金属らしい光沢が戻ってきました。

advertisement

 さらにキレイにするためヤスリやサンドペーパーをかけ、研磨機で磨くとピカピカに。小さなパーツは研磨用の粒と一緒に小瓶に入れ、ハンドドリルを使って低速でしばらく回転させておくと光沢を取り戻します。

ガンライター修復 研磨機で磨きをかける

 破損していたパーツは修理し、全てのパーツをキレイに整えたらはんだ付けで組み立てなおします。ライターとしての機能に必要なパーツは新たに据え付け、火が点く芯にかぶせるフタは別途、狩猟弾から作り出しました。これで修復完了です。

 なお、グリップ部分にはこのガンライターの製作者の名前と居住地とみられる「JOHN D. OMAHA」の文字が。また、米陸軍第1歩兵師団のものとみられるマークも刻印されていました。

ガンライター修復 修復完了!

「作品に新しい命を与えた」「平和のすばらしさ」

 戦争の歴史にもかかわる品の修復に、「これを作った人は、あなたが彼の作品に新しい命を与えたことを喜んでいるに違いない」「すばらしい修復。過去の退役軍人をたたえるすばらしい方法だ」「平和のすばらしさを思い出させるために修復してくれてありがとう」などの反応が寄せられています。

advertisement

※画像は「Awesome Restorations」のYouTubeチャンネルより引用

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2503/10/news140.jpg ロッチ・コカド、趣味で作った知人の子どものための“通園バッグ”に大反響 「素晴らしいアイディア」「思い付きもしなかった!」
  2. /nl/articles/2503/11/news037.jpg 外泊して帰ってきた父に、猫が…… まさかの態度に「これは凄い」「生まれて初めておっさんになりたいと思った」
  3. /nl/articles/2503/11/news114.jpg 「過去一のあたり」 ユニクロ“3990円パンツ”が売り切れラッシュの大反響 「企業努力の賜物」「これからの季節が楽しみ」
  4. /nl/articles/2503/11/news014.jpg ダイソーのバケツに種を植え、4カ月育てたら…… 「やばっ」と声が出る“驚きの光景”に「恐れ入った」「夢のよう」
  5. /nl/articles/2503/11/news018.jpg 大量の“トイレットペーパーの芯” 目からウロコな活用法に「良いアイデア」「感心」【海外】
  6. /nl/articles/2503/11/news047.jpg “日本風と韓国風”、半顔メイクで比較してみたら…… 驚きの結果に「どちらもかわいい」と160万再生【海外】
  7. /nl/articles/2503/11/news032.jpg 100均の文具でガンプラをリアルに! 目からウロコのディテールアップ術に称賛「天才の所業」
  8. /nl/articles/2503/09/news003.jpg 「恩師ビックリするやろなぁ」 中学3年で付き合い始めた“同級生カップル”が10年後…… まさかの現在に反響
  9. /nl/articles/2503/11/news112.jpg 『ちいかわ』にあのミスドが!? “ポン・デ・リング”に思わず大興奮 「影響力やば」「買いたくなる」
  10. /nl/articles/2503/11/news149.jpg 第5子妊娠の辻希美、ボロボロの“絶対ヤバい格好”で2時間うろうろ……気まずすぎる出来事発生に「なんで分かる?」「こういうイメージ?」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「本当に迷惑」 宅急便の「不在連絡票」と酷似のチラシが物議…… ヤマト運輸「配布中止申し入れ」
  2. 愛猫が見つめる先にいるのは……? “まさかの来訪者”に思わず仰天 「うそっ?」「お庭に来るんですね!!」
  3. 【べらぼう】“問題のシーン”、「子供に見せられない」 身体張った27歳俳優へ「演技やばくない?」
  4. 壊れて捨てるしかないバケツをリメイクしたら…… 想像もつかない大変身が830万再生「想像力がすごい」【海外】
  5. そうはならんやろ ヤマト運輸公式とLINEで遊んでいたら…… 突然訪れた“予想外の展開”に28万いいね
  6. 「ウソやろ」 松屋の“530円丼”、衝撃的なビジュアルにネット騒然 「コレで良いんだよ丼」「開き直り感がすごい」
  7. ダイソーのセルフレジが「身に覚えのない商品」を認識→“まさかの正体”に大仰天 「そんなことあるんですね」
  8. 余ってるクリアファイル、半分折ってカットするだけで…… 目からウロコな便利グッズに「天才すぎる!」「素晴らしいアイデア」
  9. 「マジで天才」 無印良品から新発売の“350円文房具”に絶賛の声相次ぐ 「便利すぎる!」「これはいい」
  10. 「スト6」の公式世界大会で福島県のチームに所属する「翔」が優勝 賞金100万ドル獲得
先月の総合アクセスTOP10
  1. 最初に軽く結ぶだけで…… 2000万再生された“マフラーの巻き方”に反響「これは使える」「素晴らしいアイデア」【海外】
  2. コメダ珈琲店で朝、ミックスサンドとコーヒーを頼んだら…… “とんでもない事態”に爆笑「恐るべし」「コントみたい」
  3. パパに抱っこされる娘、13年後の成人式に同じ場所とポーズで再現したら…… 「お父さん若返った?笑」「時止まってる」2人の姿に驚き
  4. 和菓子屋で、バイトの子に難題“はさみ菊”を切らせてみたら……「将来有望」と大反響 その後どうなった?現在を聞いた
  5. 古いバスタオルをザクザク切って縫い付けると…… 目からウロコの再利用に「すてきなアイデア」【海外】
  6. 「14歳でレコ大受賞」 人気アイドルがセクシー女優に転身した理由明かす 家族、メンバー、ファンの“意外な反応”
  7. 希少性ガンで闘病中だったアイドル、死去 「言葉も発せないほどの痛み」母親が闘病生活を明かす
  8. “きれいな少年”が大人になったら→「なんでそうなったw」姿に驚がく 「イケメンの無駄遣い」「どっちも好きです!笑」
  9. ドブで捕獲したザリガニを“清らかな天然水”で2週間育てたら…… 「こりゃすごい」興味深い結末が195万再生「初めて見た」
  10. 芸能界引退した「ショムニ」主演の江角マキコ、58歳の近影にネット衝撃「エグすぎた」 突然顔出しした娘とのやりとりも話題に