YouTubeには架空の「奇妙な雑学」を投稿し続ける“謎のチャンネル”がある――ホラー好きの間で人気急上昇中の動画クリエイターに「発想の源泉」を聞いた(1/4 ページ)

最高にゾクゾクする。

» 2024年09月28日 20時00分 公開
[石関隆景ねとらぼ]

 YouTubeには架空の「奇妙な雑学」を投稿し続けているチャンネルがある――そんな都市伝説のようなYouTubeチャンネルが今人気を博しています。その名は「奇譚師にんぎょ」(@mermaidbot97)。約31万人のチャンネル投稿者を誇る注目度急上昇中のクリエイターに「発想の源泉」を聞きました。

奇譚師にんぎょさん 奇譚師にんぎょさん

本当にありそうでゾワゾワする「奇妙な雑学」たち

 奇譚師にんぎょさんは、2023年7月から動画投稿を始め、2024年9月現在では52本の動画を投稿している動画クリエイター。そのスタイルは、真ん中に写真が用意され、上下が白塗りになったYouTube ショートやTikTokでよく見かける“雑学動画”です。

 しかし、内容はかなり異質で「近畿地方の一部地域では『この人を捜さないで』と書かれたポスターが掲示されていることがある」というものや、「国道157号線沿いの獣道を進むと『この先、時間経過なし』と書かれた看板が立てられていることがある」など都市伝説めいた異常現象を扱う「奇妙な雑学」ばかり。

「この人を捜さないで」のポスター 「この人を捜さないで」のポスター
「この先、時間経過なし」の看板 「この先、時間経過なし」の看板

 例えば、「『空に触らないで』に関する恐ろしい雑学」という動画では、近隣住民から届けられたらしき「空に触れることの危険性」を記した“謎のチラシ”についての解説がされますが、実際のチラシを写した画像つきで紹介されることもあり、一見“本当の雑学”だと信じてしまいそうになります。

「空に触らないで」のチラシ 「空に触らないで」という“謎のチラシ”
「空に触らないで」のチラシの内容 めちゃくちゃリアル……

 しかし、最後まで見ると「この物語はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません」との注意書きがしっかりと表示され、あくまで“架空の雑学”だったことが判明。本物にしか見えない不気味な画像も、AI生成を繰り返して出力したものなのだそうです。よかったぁ……。

「この動画はフィクションです」という注意書き よ、よかった……

「発想が秀逸」「天才すぎ」など反響

 そんな良質な“架空の雑学”を披露している奇譚師にんぎょさんのチャンネルには、「ゾクゾクする」「発想が秀逸」「一瞬本当かと思った おもろい」「天才すぎ」「平行世界のshortが流れてきてる感じして好き」などさまざまなコメントが。

 また、X(Twitter)で人気急上昇中のモキュメンタリ―風謎解き「#この謎解きはフィクションです」の制作を手掛ける謎解きクリエイターの角谷進之介(@Kadoya_Sk)さんが、ねとらぼ編集部のインタビューに対し好きな作家の1人に奇譚師にんぎょさんを挙げるなど、新進クリエイターにも影響を与えています。

 最近では各所にちりばめられた謎から動画どうしのつながりを考察する人も多くなっており、連帯した1つの世界観を形成しつつ人々を魅了している「奇妙な雑学」たち。ねとらぼ編集部ではそんな秀逸な作品を次々世に繰り出し続ける奇譚師にんぎょさんに、始めたきっかけや影響を受けた作品など「発想の源泉」を尋ねました。

動画提供:奇譚師にんぎょ(YouTubeX)さん

       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/19/news028.jpg 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
  2. /nl/articles/2411/19/news126.jpg 元「おニャン子」内海和子、娘・ゆりあんぬの“胃の粘膜ぶっ壊す”食事に激怒! 有名飲食店に謝罪し「出禁にして」「違う星の人そんな気がしてなりません」
  3. /nl/articles/2411/19/news150.jpg 「情報を漏らされ振り回され……」とモデラー“限界声明” Vtuberのモデル使用権を剥奪 「もう支えられない」「全サポート終了」
  4. /nl/articles/2411/19/news083.jpg 「恐ろしい」 北海道の道路標識 → “見落としたら絶望”のとんでもない表示に衝撃走る 「普通にホラーでは?」
  5. /nl/articles/2411/18/news019.jpg 優しそうな“おかっぱ頭”の男性→プロがカットしたら…… “別人級の仕上がり”が470万再生「えっ!? って声出た」「EXILEみたい」
  6. /nl/articles/2411/19/news114.jpg 平愛梨、“夫・長友佑都選手”に眠れなくてLINE送信→“まさかの返信”に「なんやねん」「もう寝るしかない」
  7. /nl/articles/2411/18/news025.jpg “無給餌”で育てたメダカが2年後、驚きの姿に→さらに半年後…… 放置しておいたビオトープで起きた“奇跡”に「ロマンを感じる」
  8. /nl/articles/2411/18/news120.jpg 「天才が現れた!」 森永が教える“秋らしい”お菓子の作り方→たこ焼き器を使ったアイデアに「すごいすごい可愛い」
  9. /nl/articles/2411/19/news009.jpg 固い着物をリメイクしてみたら…… 生まれ変わった“まさかのアイテム”に「しゅげー!」「凄い素敵です」
  10. /nl/articles/2411/19/news062.jpg 「上げ底の先」 その名に偽りなし、高専の文化祭に出現した「限界節約ホットドッグ」が本当に限界だった
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた