「今すぐ広告を中止してほしい」 “ルッキズムに警鐘を鳴らす”駅広告が「逆効果」と物議 運営は取材に「回答しかねる」(1/3 ページ)
広告の内容が物議。
ボディウォッシュ商品などで知られる「Dove(ダヴ)」が、10月7日から東京都内の駅構内に掲出している、ルッキズムに警鐘を鳴らす広告が物議を醸しています。ねとらぼ編集部では運営元のユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティングに取材を試みました。
Doveの広告が物議をかもす
広告は10月11日の「国際ガールズデー」に合わせて、JR東日本の渋谷駅、東急田園都市線の渋谷駅に掲出されているもの。内容は、「遠心顔/求心顔」「中顔面」「出目」など、SNSなどで“美しさやかわいさの基準”として用いられるキーワードについて説明するなどし、「カワイイに正解なんてない」というキャッチコピーを添えて異議を唱えるものです。
しかし、SNSでは同広告のテーマとは裏腹に「逆効果です」「今すぐ広告を中止してほしい」「いらない知識を得た」「一般人が知らない美の基準をご丁寧に説明するな」「わざわざ広めなくていい価値観をさらに拡散することになってない?」「これ逆にここに出てるワードの人はかわいくないって突き付けてないですか?」などとさまざまな批判の声を招いています。
今回Doveは、同広告について「“私たちに必要ないカワイイの基準”と題し、その言葉が強いる画一的な美しさの意味や危険性を記した」とし、掲出の背景について、16〜19歳の女性に容姿や体形に関するアンケートを取ったところ、「SNSでかわいさや美しさの基準を発信するような広告や投稿を目にした時、その基準が良いとされている現状が変わるべき・変わってほしいと思っていることも判明した」としています。
さらに、「『こういった容姿にならなくてはならない』『こういった容姿が”正解”である』といったことを無意識に刷り込まれ、自己肯定感を下げかねないという課題から世の中の美に対する意識を変える」という思いも広告に込めたようです。
また、「今回の取り組みをきっかけに、少しでも多くの女性が“カワイイに正解なんてない”ことに気づき、自分の容姿に自信を持てるようになることを願っています」とコメントしています。
Doveに取材
ねとらぼ編集部では、ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティングに、批判に対する受け止めや今後の掲出期間について取材を申し込みましたが、プレスリリースに記載している内容以外は回答しかねるとして、回答は得られませんでした。
広告の掲出は、13日まで実施されます。
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