「オオスズメバチ」に刺された2時間後、手がとんでもないことに…… 「半端ないよこの人」「これはエンタメではなく教材」と260万再生(1/2 ページ)

※絶対にまねしないでください!

» 2024年10月22日 20時00分 公開
[三日月影狼ねとらぼ]

 日本最大にして、おそらく世界最強クラスのハチである「オオスズメバチ」に刺されたらどうなるか検証してみた動画がYouTubeチャンネル「平坂寛」に投稿されました。動画は記事執筆時点で260万回以上再生され、3万6000件の高評価を獲得しています。

オオスズメバチに刺されてみた

オオスズメバチに刺されたらどうなる?

 動画を投稿したのは、世界中を飛び回って取材をしている生物ライターの平坂寛さん。これまでも猛毒ガエルの毒液をなめてみたり、貝をも砕く怪力魚に指をかませてその破壊力を検証したりと、文字通り体を張った姿を見せてくれました。

 今回は猛毒を持つ危険なハチ「オオスズメバチ」に刺されると一体どうなってしまうのか、また刺されてしまったときはどのように対処すればいいのか、平坂さんが実際に刺されて検証・解説をしていきます。

 なお、平坂さんはこれまでの経験と専門的な知識をもとに検証しています。動画内の行動は大変危険ですので、絶対にまねしないでくださいね!

オオスズメバチ 日本最大級のハチ・オオスズメバチ

オオスズメバチに刺されてみた

 平坂さんによるとオオスズメバチは秋に最も巣が大きくなり個体数や活動量が増えるため、秋が最も危険なシーズンとのこと。体の大きさは女王で5センチ、働きバチで4センチと非常に大きいため毒の量も多く、さらにハチの中でも特に攻撃的であることから、大変危険な種なのだそうです。

 また、花の蜜や樹液など甘いものが好物ということで、早速クヌギの木を探したところ、樹液をなめていたオオスズメバチを発見。1匹捕獲し、左手の甲を刺されてみると……おしりの先にある針がしっかりと皮膚に刺さっていることがわかります。見ているだけで痛い……!!

オオスズメバチに刺される男性 刺されました、痛そう……!!

 十分に毒が入った後に針を抜こうとしたところ、毒針と毒腺が皮膚に残ってしまいました。切れたおしりの部分は脈動していて、体から離れてもなお毒を注入していることがわかります。50秒ほど刺してもらってから針を抜き、経過を観察することに。なお刺してくれたオオスズメバチは弔いのため、後ほど料理して食べるとのことです。

オオスズメバチに刺された後の経過観察

 刺された部分を見ると赤紫色になり、少し血が出ています。刺されたときの痛みは「チクッ」といった感じではなく、「バチンッ」という感じで強い衝撃があったとのこと。刺されて3分ほどで症状が悪化してきて、肘まで痛みが上がってきたようです。

 痛みの感じは世界最強の猛毒魚「オニダルマオコゼ」に刺されたときに似ているとのこと。強い痛みで左手が震えはじめ、患部が腫れてきました。

刺された患部を指さす 刺された直後、患部が腫れてきました

 20分後。左手に赤みが出てきて、両手を比べてみると明らかに腫れてきています。すでにわきの下まで痛みが上がってきたそうで、ほかの毒がある生き物と比べてもその腫れ方と痛みの勢いは段違いとのことです。

たった20分で 20分で左手が赤くなり、明らかに腫れています

 2時間後。手はパンパンに腫れ、倍くらいの大きさになってしまいました。患部は熱を持っていて痛みはありますが、慣れたのか痛みは気にならなくなってきたとのこと。しかし手が腫れすぎて指を曲げることも、握ることもできなくなってしまいました。

厚みがこんなに 2時間で手の厚みが倍くらいに

 9時間後。2時間後くらいをピークに快方に向かうかと思いきや痛みが増しており、手を握ることもできません。患部はじっとしていると脈に合わせてズキンズキンと痛み、歩いて体に小さな衝撃が走るとまた痛むようです。体がだるくて疲れやすく、発熱して体温は38.5度あるとのこと。

両手の比較 オオスズメバチの毒の恐ろしさがよくわかります

 17時間後。寝て起きても全く症状は変わっておらず、むしろ悪化しているようです。痛みは強くなり、体のだるさは増しているとのこと。熱は38.6度あり、痛みと時折襲ってくる強烈なかゆみであまり眠れなかったそうです。

 24時間後。恐ろしいことに、刺されて丸一日経過した今が一番しんどいようです。体が重くてだるく、熱は38.5度。しかし左手の腫れはややおさまってきたようで、指を動かすことができるようになってきました。

ついに輪っかが 24時間経過し、ようやく指が動くように

 30時間後。今になって重症ではないものの、気管支が腫れて息が吸いにくいという新たな症状が襲ってきました。5分くらい胃が猛烈に痛かったという症状もあわせて考えてみると、軽度のアナフィラキシーショックを起こしている可能性がありそうです。さらに手から手首の腫れは引いてきたものの、なぜか二の腕からわき、肩が腫れてきたのだとか。

気管が 30時間経過してアナフィラキシーショックと思われる症状が

 48時間後。だいぶ腫れは引いて熱も下がってきましたが、まだ熱は37.3度あるとのこと。患部周辺にはじんましんが出てきて、主な症状が痛みからかゆみにシフトしてきているそうです。

 6日後。患部の腫れが引き、ようやく見た目がほぼ元に戻りました。痛みはほぼなくなったものの、かゆみは残っているようです。また、わきになんとなく違和感があるとのこと。

 7日後。かゆみやわきの違和感なども引き、ようやく完治といえる状態に。たった1匹に刺されただけで成人男性が1週間強い症状に苦しめられるという、オオスズメバチの毒の強さや恐ろしさがよくわかる検証結果でした。

両手をあげている男性 7日後、ようやく完治しました

オオスズメバチに刺されたらどうする?

 ではオオスズメバチに刺されてしまった場合は、どのように対処すればいいのでしょうか。その答えは一択、刺されてしまったら直ちに病院に行き、医師の診断と適切な処置を受けてください。

 というのも生物の毒に対する感受性には個人差があり、人によって症状が大きく異なります。子どもや体重が軽い人はもちろんのこと、体質によってはもっと重篤な症状が出てもおかしくないのです。

 またスズメバチに刺される恐れがある活動や仕事をしている場合は、アナフィラキシー症状の進行を一時的に緩和する治療薬「エピペン」を医師に処方してもらい、携行することをおすすめします。今回は使わなかったものの、平坂さんも常に携行しているそうです。

 最後に今回実験に協力してくれた、毒腺を失ったオオスズメバチを直火であぶって食べ弔うことに。食べてみるとクリスピーで中身はトロっとしていて、ほんのりナッツのような風味とうまみがあるとのこと。万人受けしそうな味ではあるものの外骨格が固く噛みつぶしきれないため、揚げた方がよかったかもしれないと語る平坂さんなのでした。

オオスズメバチを食べる 協力してくれたオオスズメバチは食べて弔いました

「どうか長生きして下さいね」「本当にすごい」の声

 動画には「毒耐性が強い弱いは別にして、身をもってどうなるかリアルに検証してくれるプロですね。どうか長生きして下さいね」「刺されたリアクションではなく経過観察、報告動画に毎回感謝です」「冷静すぎて本当に痛いのか疑ってしまうくらいすごい、半端ないよこの人」といった、たくさんの応援の声が寄せられました。

 また、「この人がヤバいっていうんだからヤバいんだろうなっていう説得力がヤバい」「これはエンタメではなく教材、これからススメバチが増えてくる季節であり。知識の為に多くの日本人が見るべき動画」といったコメントも寄せられています。

 平坂さんはこの他にも「同チャンネル」とX(旧Twitter/@hirahiroro)で、他ではなかなか見られない生物に関する情報を発信しています。

世界最強の猛毒魚「オニダルマオコゼ」に刺されてみた【※捕獲は素手で】
刺されて検証!毒魚『ミノカサゴ』に刺されるとどうなる?〜症状と応急処置〜
痛いけど美味い!毒に耐えながらモンステラの果実を食べる

画像提供:YouTubeチャンネル「平坂寛

三日月 影狼

オススメ記事

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2410/19/news010.jpg 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. /nl/articles/2410/19/news045.jpg 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  3. /nl/articles/2410/21/news029.jpg ユニクロのカーディガンが、たったひと手間加えるだけで…… おしゃれな仕上がりに「すーっごく可愛い」「素敵なアイデア」の声
  4. /nl/articles/2410/21/news056.jpg 「引っ越して3年知らなかった」 子どものイタズラで判明した“我が家の秘密”に「同じ現象あった」「忍者屋敷のような気分」の声
  5. /nl/articles/2410/21/news060.jpg 「出さずに曲がってくる車多くないか!?」 車の運転マナーに一言申したら…… “まさかの誤字”に25万いいね 「我慢するの無理ww」
  6. /nl/articles/2410/20/news032.jpg デカ! わずか築6年で台所詰まり→高圧洗浄したら…… 出るわ出るわの“油の塊”に仰天 「見応えがあって最高」
  7. /nl/articles/2410/16/news174.jpg これが分かったら「ジジイです!」 思い出エピソード続々飛び出す年代物の電子部品、その正体は…… 「何十年かぶりに見た」「忘れもしない」
  8. /nl/articles/2410/21/news009.jpg そろそろおねむの0歳赤ちゃん→向かう先には…… “ママ大助かり”な驚きの光景に「なんて良い子!」「天才では」
  9. /nl/articles/2410/20/news034.jpg 「吹いた」 実家で“釜飯”もらったかと思ったら…… 「予想外の中身」が140万表示 「ワロタ」「優勝」
  10. /nl/articles/2410/21/news091.jpg 68歳・長渕剛、最新ショットに心配の声「こんなに細っそりと」 “50年来の友人”が公開「ずいぶん想い悩んだことも多かったようです」
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  2. 東京駅で“あるはずのない落とし物”が見つかり話題に 深まる謎に「未使用なのか」「すげぇ」「意味が分からない」
  3. 「太ももの筋肉が段違い」 “すさまじい完成度”の春麗のコスプレに「ご本人ですか?」と21万いいねの反響
  4. 「数やば」 ハードオフで目撃した“まさかの光景”が124万表示 「初めてみた」「いってみたい」
  5. 授業参観のたびに「かっこいい」と言われた父が10年後…… 「時間止まってる?」驚愕の姿が1100万再生 大バズリしたモデルに話を聞いた
  6. フリーアナウンサー、13歳娘が“超難関国家資格”に合格したことを報告 「ひー! すごすぎます」「おめでとうございます」
  7. 人気日本人TikToker、タイ滞在中に交通事故で意識不明の重体 「サトミを信じてる」家族と友人が詳細や現状を報告
  8. 「諦めてて草」 マクドナルドが「大切なお知らせ」投稿→“あまりの内容”に騒然…… そして予想外の展開に
  9. 元“顔ぽっちゃり”のグラドル、ダイエットは「1番の整形」! 衝撃の“別人級ビフォーアフター”で遂げた「ミラクル変身」
  10. 天皇皇后両陛下、“195センチのタレント”とのショットに注目 そのインパクトに「遠近感バグった」「デカすぎて……」
先月の総合アクセスTOP10
  1. “緑の枝付きどんぐり”をうっかり持ち帰ると、ある日…… とんでもない目にあう前に注意「危ないところだった」
  2. 「しまむら」に行った58歳父→買ってきたTシャツが“まさかのデザイン”で3万いいね! 「同じ年だから気持ちわかる」「欲しい!」
  3. 友人に「100円でもいらない」と酷評されたビーズ作家、再会して言われたのは…… 批判を糧にした作品が「もはや芸術品」と490万再生
  4. 高校3年生で出会った2人が、15年後…… 世界中が感動した姿に「泣いてしまった」「幸せを分けてくださりありがとう」【タイ】
  5. 「ま、まじか!!」 68歳島田紳助、驚きの最新姿 上地雄輔が2ショット公開 「確実に若返ってる」とネット衝撃
  6. 荒れ放題の庭を、3年間ひたすら草刈りし続けたら…… 感動のビフォーアフターに「劇的に変わってる」「素晴らしい」
  7. 食べた桃の種を土に植え、4年育てたら…… 想像を超える成長→果実を大収穫する様子に「感動しました」「素晴らしい記録」
  8. 「天才!」 人気料理研究家による“目玉焼きの作り方”が目からウロコ 今すぐ試したいライフハックに「初めて知りました!」
  9. 「エグいもん売られてた」 ホビーオフに1万1000円で売られていた“まさかの商品”に「めちゃくちゃ欲しい」
  10. 義母「お米を送りました」→思わず二度見な“手紙”に11万いいね 「憧れる」「こういう大人になりたい」と感嘆の声