猛毒ガエルをしゃぶった30分後、口がとんでもないことに…… 直視できない異常症状に「死なないで」「この人が苦しむってよっぽど」(1/2 ページ)
※絶対にまねしないでください!
猛毒ガエルの毒液を摂取し、体にどんな影響が出るのかを「セルフ人体実験」する様子がYouTubeに投稿されました。目を疑う光景が話題を呼び、動画は記事執筆時点で57万再生を突破、8500件をこえる高評価を獲得しています。
猛毒ガエルの毒を……なめる!?
動画を投稿したのは、世界中を飛び回って取材をしている生物ライターの平坂寛さん。これまで釣り上げた深海魚で料理を作ったり、デンキウナギに感電してみたりと、おいしそうなものから体を張ったものまで幅が広すぎる内容の動画をYouTubeチャンネル「平坂寛」で公開してきました。
以前には貝をも砕く怪力魚に自分の指をかませる衝撃の様子を見せてくれた平坂さん。今回は、近年小笠原諸島や南西諸島の一部で大繁殖しているという、南米原産の外来種かつ猛毒を持つカエル「オオヒキガエル」の毒を人間が摂取するとどうなるのか、自身の体を張って検証していきます。
なお、平坂さんはこれまでの経験と専門的な知識をもとに検証しています。動画内の行動は大変危険ですので、絶対にまねしないでくださいね!
オオヒキガエルを捕獲→実験開始!
平坂さんによるとオオヒキガエルは夜行性ではあるものの、この日は雨上がりで薄暗く地面が湿っているので、日中でも出てきているはずとのこと。雨が降り始めたタイミングで1匹のオオヒキガエルを発見、素手で捕獲することに成功しました(注:オオヒキガエルには毒があるので、捕獲する際は素手で触らないようにしてください)。
オオヒキガエルは「特定外来生物」に指定されており、飼育はもちろん、生きたままの運搬が法律で禁じられています。そのため、捕獲した地点で雨がやむのを待ち、実験を開始することに。
オオヒキガエルは刺激を受けるとフグのように膨らんで威嚇するものの、暴れたり逃げ出そうとしたりはしません。なんでも自分が毒を持っていることを知っていて、「食べられるものなら食べてみろ!」という強気な姿勢を取るのだとか。
毒は皮膚全体から分泌されていますが、目と耳の後ろにある「耳腺(じせん)」と呼ばれる膨らんだ部分が主な毒の格納庫になっているとのこと。ヘビなどに食べられそうになるとここから毒液を分泌し、身を守るのだそうです。
その状況を見立てて耳腺を中心に刺激すると、耳腺からカッテージチーズのようなねっとりした白い毒液が出てきました。毒の量や質感は個体によって異なるといい、牛乳や生クリームのように水分を多く含むこともあるのだそうです。
毒液をなめてみると……
十分な毒液が出てきたことから、早速毒液をなめてみることに。毒液を舌にのせた瞬間から苦悶(くもん)の表情を浮かべてえずく平坂さんの様子から、その毒液が大変危険なものであることが伝わってきます。
毒液の味はとてつもなく苦く、その苦さはコゲやサンマの内臓などの“何とか食べられるもの”とは比にはならないとのこと。苦いだけではなく毒液をなめとった舌先がしびれ、だ液が大量に出て、えずいて……とにかく体が毒液を吐き流そうとする状態になっているようです。
感覚的には山椒を食べたときのようなしびれ、メンソールを含むタブレットを食べたときのような舌がスース―する感じがあるとのこと。セルフ人体実験のため、残った毒液は吐き出さないように無理やり水で飲み込む平坂さん。舌がうまく動かず、普通にしゃべれなくなるくらいの毒液を摂取した状態で、経過を観察することにしました。
この時点で体の大きな人間でさえ吐き気を催し、苦しいくらい苦く、舌がしびれて一時的に普通にしゃべれなくなるほどの強い毒性があることがわかるオオヒキガエルの毒。平坂さんの状態を見ると、オオヒキガエルを食べようとしたヘビや動物がすぐに吐き出して、その後食べようとしなくなる理由がよくわかりますね。
なお、オオヒキガエルは特定外来生物ですが、捕獲した地点で逃がすのは違法ではないとのこと。しかし、在来の昆虫などを食べてしまう可能性があるため、のちほど平坂さんがさばいて食べるそうです。
オオヒキガエルの毒を摂取した後の経過を観察
オオヒキガエルの毒を摂取してから10分後。舌先の感覚がほぼ消失し、頬や喉など口の中全体がしびれてきたとのこと。30分後には唇もしびれてきて、“腫れていないけれどパンパンに腫れているような感覚”があり、口内がしびれていることで口内炎の痛みも感じなくなってきたようです。
そして50分後。急に患部の拡大やしびれがおさまってきたとのこと、口内炎の痛みも戻ってきたようです。2時間後には口や舌のしびれはおさまったものの、毒をなめて以降全く食欲がわかないとのこと。これ以上毒を摂取しないよう、体が「もう何も口に入れるな!」と指示を出しているのかもしれません。
毒をなめてから1日たったら……
さらに時間がたち、24時間後。あらゆる症状が回復し、食欲も戻ってきたそうです。ここで実験に協力してくれたオオヒキガエルをさばき、唐揚げにして食べることに。オオヒキガエルは本来食用には向かないものの、捕獲してすぐに注意深く処理をすれば食べられるのだとか。ただし、中毒してしまう可能性があることから、食べることはお勧めできません。
体を張った検証結果
実験の結果から、オオヒキガエルの毒はほんの少し摂取しただけでも大変な目にあうことがよくわかりました。海外ではペットの犬が食べてしまって体調を崩し、死に至ってしまうという事故も起きているそうです。
これ以上オオヒキガエルが分布を広げないように、生きたまま運搬をしないといったルールを守る、怪しいカエルを見掛けたら写真で記録をとっておくなど、できる範囲で気にかけたいものですね。
「平坂さんがえずくってよっぽどだな……」と反響
動画には「生きたカエルをしゃぶってる人初めて見た」「まさか直で舐めるとはwww」「こんな動画初めて見た」と驚く声とともに、もん絶するリアクションについ笑ってしまうという声が続々と寄せられました。
また、「平坂さんが本気でえずいてるってことはよっぽどだな……」「平坂さんがこのリアクションなのはよっぽど刺激的な味なんだろう」と心配する声、「症状的に部分麻酔のかわりに利用できそうですね」「こういう人がいるおかげでフグとか毒性のある生き物が食べられると思うとエグいねまねはしんけど尊敬する」など、たくさんのコメントが寄せられています。
平坂さんはこの他にもYouTubeチャンネル「平坂寛」とX(旧Twitter/@hirahiroro)で、他ではなかなか見られない生物に関する情報を発信しています。
画像提供:YouTubeチャンネル「平坂寛」
(三日月 影狼)
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