セロリやパイナップルで“紙”を作ってみたら…… 意外な検証結果に「それぞれの紙に個性」「マイクラの何かみたい」【カナダ】(1/2 ページ)

どれもいい味出してるなぁ。

» 2024年11月13日 07時00分 公開
[五月アメボシねとらぼ]

 セロリやパイナップル、落ち葉などで紙を作ってそこに印刷したらどうなる……? そんな“作ってみた動画”がYouTubeに投稿されました。アート感のある紙の出来栄えも反響を呼び、記事執筆時点で8万2000回以上再生され、約3000件のいいねを集めています。

I Made Paper From Pineapples (and printed on it)

セロリのパルプを抽出して紙を漉く

 動画を投稿したのは、主にモノ作りの動画を公開しているYouTubeチャンネル「Connor Creates」。今回は、セロリ、落ち葉、パイナップル、チラシで紙を作ってみます。

 まず試してみるのはセロリです。セロリを適当な大きさにカットして鍋で1時間煮ます。このときに炭酸ナトリウム(洗濯ソーダ)を加えることで、ドロドロになるほど柔らかくなります。

 ドロドロのセロリは水を加えてミキサーで細かく粉砕。ザルで濾すとセロリのパルプ(繊維)を含む液体ができました。

 ここから紙漉き(すき)です。まず、大きめの容器に水とセロリのパルプを入れたものを用意します。さらに、絵や写真を飾るフレームに網を張ったものを用意し、同じ大きさのフレームで網を挟んだ状態でパルプ溶液の中に入れます。

セロリの紙を漉く セロリの紙を漉く

 フレームを優しく揺らしながら引き上げると、網の部分にパルプがうっすら付着しているので、押さえていたフレームを外してパルプの面を下にして布の上におきます。その上からスポンジで網の水分を吸い取り、網付きのフレームを取り除くと布の上にパルプの薄層が張り付いた状態となります。

 この布を洗濯ひもにぶら下げて干しておき、翌日パルプ部分だけをはがすとセロリで作った薄緑色の紙の完成です。しかし、ティッシュペーパーほどに薄いため、そこに何かを書いたりはできそうもありません。

 実験者は「質感は本当にキレイ」としつつも、「期待していたものとは明らかに違う」と感想を口にしました。

乾燥したセロリの紙を布からはがす 乾燥したセロリの紙を布からはがす

落ち葉、パイナップルの葉、チラシでも紙を作る

 次にチャレンジしたのが拾ってきた落ち葉です。セロリとほぼ同じ工程で製作したところ、今度はグレー色で多くの濃い斑点を持つ、しっかりとした感じの紙ができました。

 さらに、パイナップルの葉の部分や不要なチラシでも同様に紙を製作。パイナップルの紙は生成り色で凹凸感のある紙に、チラシのほうは薄いグレーの紙となりました。チラシは元が紙なので再生紙と呼んだほうがいいでしょう。

 4種類の紙ができたところで、さまざまな筆記用具を使ってテストしてみます。セロリの紙は薄すぎるので、ここでは落ち葉、パイナップル、チラシでの比較です。

 まず、マーカーペンで文字を書いてみると、チラシ再生紙はスムーズに書くことができ、パイナップルの紙も普通に書けるようです。しかし、落ち葉の紙は破れてしまいました。

筆記具でテスト 左からパイナップルの紙、チラシ再生紙、落ち葉の紙

 その他、クレヨン、鉛筆、ボールペンなども試したところ、落ち葉の紙は何かを書くのには向いていないという結論に。パイナップルの紙は意外に良く、チラシ再生紙がベストだという結論でした。

セロリの紙はランプシェードに

 さらに、写真のプリントアウトにも使ってみます。プリンタ用紙に貼り付けて機械に通してみたところ、テストした3種類の紙はどれも写真を印刷できました。ただし、落ち葉の紙はそれ自体の模様で写真がかなり見づらく、パイナップルの紙も不鮮明で色あせた感じの仕上がりです。

 一番マシなのはチラシの再生紙で、レトロな雰囲気を感じさせる、ある種アート感ある印刷結果となりました。ただ、アートと考えるなら、どの紙の印刷結果もありといえばありです。

 一方、テストしなかったセロリの紙はランプシェードに使うことに。木で土台と枠を作り、紙を貼り付けると手漉きの紙ならではの味のある、ナチュラルでおしゃれなランプシェードが完成しました。

セロリの紙のランプシェード セロリの紙はランプシェードに使用

「それぞれの紙に個性があるね」

 興味深いチャレンジに対しコメント欄には、「セロリを紙に加工するのを見るが楽しいとは思わなかった」「それぞれの紙に個性があるね」「写真プリントが古い絵画のように見えるのが気に入った!」「ランプはすばらしい温かみのある光を放っています」という反応が寄せられています。

 また、「旅行先で落ち葉を拾って、その紙に旅行写真を貼ってアルバムを作ってみよう」というアイデアを提案する人も。それはいい思い出になりそうだ……!

※画像は「Connor Creates」のYouTubeチャンネルより引用

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2411/19/news150.jpg 「情報を漏らされ振り回され……」とモデラー“限界声明” Vtuberのモデル使用権を剥奪 「もう支えられない」「全サポート終了」
  2. /nl/articles/2411/20/news028.jpg 「うどん屋としてあるまじきミス」→臨時休業 まさかの“残念すぎる理由”に19万いいね 「今日だけパン屋さんになりませんか」
  3. /nl/articles/2411/20/news224.jpg “ドームでライブ中”に「76万円の指輪紛失」→2日後まさかの展開に “持ち主”三代目JSBメンバー「誰なのか探しています」
  4. /nl/articles/2411/19/news169.jpg 高畑充希と結婚の岡田将生、インスタ投稿めぐり“思わぬ議論”に 「わたしも思ってた」「普通に考えて……」
  5. /nl/articles/2411/20/news031.jpg 「本当に同じ人!?」 幼少期からイボをいじられていた男性→美容師の“お任せカット”が衝撃 「めちゃくちゃ大変身」
  6. /nl/articles/2411/19/news022.jpg 「おててだったのかぁああああ」「同じ解釈の人いた笑笑」 ピカチュウの顔が“こう見えた”再現イラストに共感続々、464万表示
  7. /nl/articles/2411/20/news042.jpg 「腹筋崩壊」 ハスキーをシャンプー&パックしたら…… “予想外のハプニング”に「こ〜れは大変だわ」「沼にでも落ちたのかとwww」
  8. /nl/articles/2411/20/news216.jpg “歌姫”ののちゃん、6歳現在の姿に驚きの声「あれっ!?」「ビックリしてます!」 2歳で「童謡こどもの歌コンクール」銀賞受賞
  9. /nl/articles/2411/20/news041.jpg 黄ばみのある68年前のウエディングドレスを修復すると…… 生まれ変わった姿に「泣いた」「受け継ぐ価値のあるドレス」
  10. /nl/articles/2411/18/news107.jpg 走行中の車から同じ速さで後方へ飛び降りると? 体を張った実験に反響「問題文が現実世界で実行」【海外】
先週の総合アクセスTOP10
  1. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  2. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  3. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  4. まるで星空……!! ダイソーの糸を組み合わせ、ひたすら編む→完成したウットリするほど美しい模様に「キュンキュンきます」「夜雪にも見える」
  5. 妻が“13歳下&身長137センチ”で「警察から職質」 年齢差&身長差がすごい夫婦、苦悩を明かす
  6. 人生初の彼女は58歳で「両親より年上」 “33歳差カップル”が強烈なインパクトで話題 “古風を極めた”新居も公開
  7. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  8. 互いの「素顔を知ったのは交際1ケ月後」 “聖飢魔IIの熱狂的ファン夫婦”の妻の悩み→「総額396万円分の……」
  9. ユニクロが教える“これからの季節に持っておきたい”1枚に「これ、3枚色違いで買いました!」「今年も色違い買い足します!」と反響
  10. 中央道から「宇宙戦艦ヤマト」が見える! 驚きの写真がSNSで注目集める 「結構でかい」「どう見てもヤマト」 撮影者の心境を聞いた
先月の総合アクセスTOP10
  1. 50年前に撮った祖母の写真を、孫の写真と並べてみたら…… 面影が重なる美ぼうが「やばい」と640万再生 大バズリした投稿者に話を聞いた
  2. 「食中毒出すつもりか」 人気ラーメン店の代表が“スシローコラボ”に激怒 “チャーシュー生焼け疑惑”で苦言 運営元に話を聞いた
  3. フォロワー20万人超の32歳インフルエンサー、逝去数日前に配信番組“急きょ終了” 共演者は「今何も話せないという状態」「苦しい」
  4. 「顔が違う??」 伊藤英明、見た目が激変した近影に「どうした眉毛」「誰かとおもた…眉毛って大事」とネット仰天
  5. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  6. 星型に切った冷えピタを水に漬けたら…… 思ったのと違う“なにこれな物体”に「最初っから最後まで思い通りにならない満足感」「全部グダグダ」
  7. 「泣いても泣いても涙が」 北斗晶、“家族の死”を報告 「別れの日がこんなに急に来るなんて」
  8. ジャングルと化した廃墟を、14日間ひたすら草刈りした結果…… 現した“本当の姿”に「すごすぎてビックリ」「素晴らしい」
  9. 母親は俳優で「朝ドラのヒロイン」 “24歳の息子”がアイドルとして活躍中 「強い遺伝子を受け継いだ……」と注目集める
  10. 「幻の個体」と言われ、1匹1万円で購入した観賞魚が半年後…… 笑っちゃうほどの変化に反響→現在どうなったか飼い主に聞いた