セロリやパイナップルで“紙”を作ってみたら…… 意外な検証結果に「それぞれの紙に個性」「マイクラの何かみたい」【カナダ】(1/2 ページ)
どれもいい味出してるなぁ。
セロリやパイナップル、落ち葉などで紙を作ってそこに印刷したらどうなる……? そんな“作ってみた動画”がYouTubeに投稿されました。アート感のある紙の出来栄えも反響を呼び、記事執筆時点で8万2000回以上再生され、約3000件のいいねを集めています。
セロリのパルプを抽出して紙を漉く
動画を投稿したのは、主にモノ作りの動画を公開しているYouTubeチャンネル「Connor Creates」。今回は、セロリ、落ち葉、パイナップル、チラシで紙を作ってみます。
まず試してみるのはセロリです。セロリを適当な大きさにカットして鍋で1時間煮ます。このときに炭酸ナトリウム(洗濯ソーダ)を加えることで、ドロドロになるほど柔らかくなります。
ドロドロのセロリは水を加えてミキサーで細かく粉砕。ザルで濾すとセロリのパルプ(繊維)を含む液体ができました。
ここから紙漉き(すき)です。まず、大きめの容器に水とセロリのパルプを入れたものを用意します。さらに、絵や写真を飾るフレームに網を張ったものを用意し、同じ大きさのフレームで網を挟んだ状態でパルプ溶液の中に入れます。
フレームを優しく揺らしながら引き上げると、網の部分にパルプがうっすら付着しているので、押さえていたフレームを外してパルプの面を下にして布の上におきます。その上からスポンジで網の水分を吸い取り、網付きのフレームを取り除くと布の上にパルプの薄層が張り付いた状態となります。
この布を洗濯ひもにぶら下げて干しておき、翌日パルプ部分だけをはがすとセロリで作った薄緑色の紙の完成です。しかし、ティッシュペーパーほどに薄いため、そこに何かを書いたりはできそうもありません。
実験者は「質感は本当にキレイ」としつつも、「期待していたものとは明らかに違う」と感想を口にしました。
落ち葉、パイナップルの葉、チラシでも紙を作る
次にチャレンジしたのが拾ってきた落ち葉です。セロリとほぼ同じ工程で製作したところ、今度はグレー色で多くの濃い斑点を持つ、しっかりとした感じの紙ができました。
さらに、パイナップルの葉の部分や不要なチラシでも同様に紙を製作。パイナップルの紙は生成り色で凹凸感のある紙に、チラシのほうは薄いグレーの紙となりました。チラシは元が紙なので再生紙と呼んだほうがいいでしょう。
4種類の紙ができたところで、さまざまな筆記用具を使ってテストしてみます。セロリの紙は薄すぎるので、ここでは落ち葉、パイナップル、チラシでの比較です。
まず、マーカーペンで文字を書いてみると、チラシ再生紙はスムーズに書くことができ、パイナップルの紙も普通に書けるようです。しかし、落ち葉の紙は破れてしまいました。
その他、クレヨン、鉛筆、ボールペンなども試したところ、落ち葉の紙は何かを書くのには向いていないという結論に。パイナップルの紙は意外に良く、チラシ再生紙がベストだという結論でした。
セロリの紙はランプシェードに
さらに、写真のプリントアウトにも使ってみます。プリンタ用紙に貼り付けて機械に通してみたところ、テストした3種類の紙はどれも写真を印刷できました。ただし、落ち葉の紙はそれ自体の模様で写真がかなり見づらく、パイナップルの紙も不鮮明で色あせた感じの仕上がりです。
一番マシなのはチラシの再生紙で、レトロな雰囲気を感じさせる、ある種アート感ある印刷結果となりました。ただ、アートと考えるなら、どの紙の印刷結果もありといえばありです。
一方、テストしなかったセロリの紙はランプシェードに使うことに。木で土台と枠を作り、紙を貼り付けると手漉きの紙ならではの味のある、ナチュラルでおしゃれなランプシェードが完成しました。
「それぞれの紙に個性があるね」
興味深いチャレンジに対しコメント欄には、「セロリを紙に加工するのを見るが楽しいとは思わなかった」「それぞれの紙に個性があるね」「写真プリントが古い絵画のように見えるのが気に入った!」「ランプはすばらしい温かみのある光を放っています」という反応が寄せられています。
また、「旅行先で落ち葉を拾って、その紙に旅行写真を貼ってアルバムを作ってみよう」というアイデアを提案する人も。それはいい思い出になりそうだ……!
※画像は「Connor Creates」のYouTubeチャンネルより引用
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