円谷プロとエイプリルフール 「4月1日にふと話したくなった」キャラクターのお話
例年エイプリルフールに渾身のネタを投入しつつも、昨年と今年は参戦を見送った円谷プロ。そのワケとは……。
2012年のエイプリルフールが大盛り上がりのまま終わろうとしている。例年、渾身のネタでネットユーザーを楽しませてきた円谷プロダクションは、昨年に続き、今年も参戦を見送った。
Twitter風のサービス「円谷ッター」、2ちゃねるまとめサイト風の「帰ってきたカネゴン78ちゃんねる」……過去に投入したネタはどれもクオリティが高く、注目の的だった。それだけに参戦見送りを残念がるネットユーザーは多く、「あれ、今年もやらないの?」といった声が聞かれている。
そんななか、Web制作会社で05年から円谷プロのエイプリルフール企画の制作を担当してきた円谷洋平さんがブログを更新。「4月1日にふと話したくなった、とりとめのない話。」と題したその記事がネットで話題になっている。
ウルトラマンって本当にいるの?
洋平さんは、「特撮の神様」こと円谷英二さんのひ孫。物心ついた頃から「『ウルトラマンが特撮作品であり、空想上のヒーローである。』と認識していた」という。だがWeb制作会社で“キャラクター”に関わる仕事をするようになってからは「みなさんの思い出や夢のなかには同じキャラクターがいて、それがぶつかりあって、調和して、現実のひとつのかたちに結集していく」のを感じ、「『キャラクターは存在しているんだ』、と知ることが出来た」と振り返る。
東日本大震災は「“本当に居る”すべてのキャラクターにとって、おおきな転機を迎える日だった」と洋平さん。“キャラクター”をめぐってさまざまな葛藤があったことを明かした上で、「キャラクターとインターネットの親和性は非常に高く、これからもっともっと、新しい融和の方法や、積極的なコンテンツの展開は行われていくべきだと思います。でも、同時に、キャラクターはその本分を見失ってはいけません。そして、無為にその魂を削ってはいけません」とコメント。「毎年いっしょに馬鹿をやっていたパートナーと、そしてキャラクターをよく知る人たちと、話をした結果、色々なことを、前向きに最初から見なおしたほうがいいんじゃないか、という結論に至った」とつづっている。
ブログの最後に「それはそうと、関係ない話で恐縮なんですが……」と前置きした上で「皆さん知っていました? ウルトラマンって、遠いM78星雲に、本当にいるんですよ」と告白。「僕も、1年とちょっと前に、彼らに助けてもらいました。きっと、いつも僕達のことを見守っているんだろうなあ、って思います」と語り、「嘘をついていいのは今日だけですが、その嘘は、いつまでも信じ続けたっていいんですよ。あ、これを読んだ人は、ウルトラマンが本当に居るってこと、今日、誰かにこっそり教えてあげて下さい」と呼びかけている。
実は今年もやってた
ブログによると、洋平さんは年明けからネットベンチャーのデクーに転職。なんとそこでちゃっかりエイプリルフールネタを仕込んでいた模様。こちらもクオリティー高めなので是非ご覧あれ。
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