アメリカ発のコーヒーチェーン店「スタバ」こと「スターバックスコーヒー」。おいしいコーヒーの提供だけではなく、家でも会社(学校)でもない、スタバという「サードプレイス」の空間を提供するというコンセプトの同店は、おしゃれで居心地がよいお店です。
そしてコーヒー以外にも、ドリンクのフラペチーノはおいしいし見た目もかわいい。スタバの見た目もかわいくて甘いドリンクを飲むと、自分がちょっとイケてる人間な気にさせてくれるから不思議です(個人の感想です)。自分がもしも女子中学生で、目の前に謎の生物が現れて魔法少女に変身させてくれるのであれば、スタバのドリンクで敵を殴りたい人生だった。
話がそれました。本題に戻ります。そんなおしゃれな空間でおしゃれなドリンクを提供するスタバ。おしゃれ要素しかないんだから、スタバで撮った写真は全ておしゃれになるんじゃないの?? もっと言うと、「スタバでダサい写真」って撮れないんじゃないの……? そんな「スタバでダサい写真は撮れない」説を、スタバが好きな女性ライター3人で検証することにしました。
スタバでダサい写真は撮れるか検証
筆者・ねとらぼライターのちぷたそ、BuzzFeed Japan記者の與座ひかるさん、オモコロライターのモンゴルナイフさんの3人で「スタバでダサい写真は撮れるのかどうか」を検証します。企画内容を告げたらノリノリで参加してくれました。ありがてえ。
というわけでスタバに来たわけですが、スタバを渋谷駅周辺で店舗検索したら18件もヒットしました。渋谷はサードプレイスに支配された街、サードプレイスシティだったのですね。季節のおすすめのアメリカンチェリーパイフラペチーノおいしそう。
見てくださいこのかわいさ! 左からダークモカチップフラペチーノ、期間限定のアメリカンチェリーパイフラペチーノ、クラシックティークリームフラペチーノです。こんなんどう撮ってもかわいくなるやつじゃん……! 早くも企画倒れか!?
ドリンクが出そろったので、まずは通常の「スタバっぽい写真」をそれぞれ頑張って撮ってみます。
Instagramにあげるような写真を意識して撮るとこんな感じになりました。投稿に文をつけるなら、「スタバの新作飲んだ〜☆」とか「スタバで一番好きなやつ☆」って感じじゃないかなあ。さあ、これがどこまでダサくなれるか、そもそもダサくなるのか。検証開始です。
スタバでダサい写真を撮れるかやってみた
「私、今日のために家から小道具持ってきました……」
「家のテレビ(レコーダー)のリモコン、それにエアコンのリモコンです」
「こんなんドーピングすよ! リモコン持ってくる人がいるなんて。おしゃれ写真会にリモコン……検出されたら出場停止になるレベルの薬物です。グギギ……」
「これは間違いなくドーピングです。しかも年季が入ってて汚いんだけど。特にエアコンのリモコン」
「圧倒的リビング感ですね!」
「これだけ見るとどこにいるのか分からない。どういうこと? これ?(笑)」
リモコンがあるだけでその場にものすごい生活感が出るということが分かりました。次はモンゴルナイフさんが動きます。
「私はインスタでダサスタグラムの研究してきました。『スタバのことがめっちゃ大好きなんだけど、惜しい人』がコンセプトです。スタバ愛詰めていきます!」
「私のやつ愛感じられないもんな……スタバ好きなんだけどな……」
「リモコンへの愛はすごい感じられました」
パシャッ
「フラッシュ!?」
「フラッシュやべえ」
「 やっぱり食べ物写真において、フラッシュっていうのはタブーだと思うんですよ……」
「これはすごい。ダサくならないシチュエーションなはずなのに醸し出るこのダサさはすごい。自分のことをおしゃれOLだと思っているけどなんか残念さが出ちゃう、そんな投稿だこれ!」
「これはすごい。天才だ! 食べ物ってフラッシュダメなんだ。肌の色も悪いし、キャンプしてるの? ってぐらいに画面が暗い」
「あと対象をななめにして撮るのもダサいと思っている。これは私の美学なんですけど、水平が取れていないのってダサい」
「うわーななめやっちゃうかも! 技術! 勉強になるなぁ」
「油断してる手元もダサいなと思ったので、ヘアゴムです」
「これ見て家から輪ゴム持ってくればよかったと思った。やられた〜(頭を抱える)」
「おしゃれな写真って、情報量が少なければ少ないほどおしゃれじゃないですか。多ければ多いほどダサくなる。フラペチーノしか見えてないけど生活感が出ている。そんなにじみ出るダサさを演出してみました。 私はこれで完成です」
「すごい。もはや『おしゃれ』とは何か分からなくなってきた。細かいダサさを演出する……(財布から小銭を出す)小銭いいな」
「領収書にクーポン(笑)。しかも領収書消えかかってる……生活感……」
「紙ナプキンってぬれると汚い。アルバイト募集も写り込むと悲しい」
「ああーこの人バイトを探してんのかなーとか状況を想像できるシチュエーションいいね。そしてぬれてるの汚い」
「うわ〜最悪、家っぽすぎる……じゃあ私もこれでいきます」
「私は小道具に頼るしかできないけど、リモコンに頼らない写真も撮ってみたい」
「それ、そのポケットティッシュも結構ダサい」
「 ティッシュ使ったやつとかクシャって置いてあったりしたら……」
「モンゴルナイフちゃんのフラッシュ案と、與座さんのぬれて汚い紙ナプキン使わせてもらったらスタバじゃなくてカラオケに持ち込んじゃった人みたいになった。うわあ、ダサく写真を撮るノウハウが蓄積していく……」
「今後何の役にも立たないやつだ」
スタバでもダサい写真は撮れる
スタバをダサく撮る選手権、渾身の作品が出そろいました。
おしゃれ要素しかないスタバでも、ダサい写真は撮れました。ダサい写真に関しては「遺留品っぽい。犯罪のにおいがする」「ゴミだめの中で飲んでそう」「こんな写真を撮らされるiPhoneがかわいそう」「スタバに本当に謝ってほしい」などの意見が寄せられました。
筆者は結局「ドーピング」のリモコンを使用した写真を使いましたが、リモコンが醸し出す生活感・家感は異常なのでおすすめです。かっこいい写真を台なしにしたい場合、リモコンを試してみてくださいね(有益な情報)。
せっかく力作が集まったのでこの中から優勝を決めたいと思います! 第一回スタバをダサく撮る選手権優勝者は……。
第一回スタバをダサく撮る選手権、優勝者はモンゴルナイフさん!「食べ物をフラッシュで撮る」「対象の水平を無視する」「手元にヘアゴム」などダサスタグラムを再現する卓越した技術が評価されました。「まぁ、優勝狙いに来てたんで☆」と王者の余裕を見せてくれました。
あのおしゃれなスタバでも「ダサい写真」は撮ることができました。「SNS映え」が重視され、テレビやインターネットでも目にする風潮ですが、これはあえてダサく写真を撮る流れが来るんじゃないか。来ないか、そうか。あと、スタバのドリンクはすごくおいしかったです。
(ちぷたそ)
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