ファンキー末吉さんがJASRACとの死闘を執筆へ 「言えなかった全ての事柄」を自費出版するべく支援を募集中
2013年にJASRAC起こした訴訟が終了した今、その内容を書いて出版するプロジェクトです。
ロックバンド「爆風スランプ」のドラマー・ファンキー末吉さんが、経営するライブハウスの著作権使用料の支払いについてJASRACと裁判で争っていた件について執筆した書籍「日本の音楽が危ない〜JASRACとの死闘2862日〜」を出版するべくクラウドファンディングサイトCAMPFIREにて支援を募集しています。
JASRACは2013年、管理楽曲の演奏禁止や著作権使用料の支払いを求め、ライブハウス「Live Bar X.Y.Z.→A」を経営するファンキー末吉さんを提訴。裁判の結果はJASRAC側の主張が全面的に通り、最高裁判所から上告を却下される形で2017年7月12日に終わりを迎えました。
そこでファンキー末吉さんは、裁判中は発信できなかった「実際裁判の中で(JASRACが)どんな手法を使って来たのか、そして裁判中だから言えなかった全ての事柄」をすべて本に書こうと、出版社を通さない今回の自費出版プロジェクトを開始。
また集まった資金は「日本の音楽の危機に立ち向かうため」に使うとしていて、同企画を皮切りにJASRACの「包括契約のブラックボックス」に対しての戦いを始めると宣言しています。
支援は3000円(税込)から可能で、サイン入りの同書籍(250ページ前後予定)がリターンとしてもらえます。他にも5000円(税込)では電子書籍やマル秘映像を収録したオリジナルUSBメモリーがもらえる他、出版記念ライブ招待券なども用意されています。
目標金額は300万円に設定されていますが、次の戦いのための資金として1000万円を真の目標としています。期間は9月30日まで。訴訟の経緯などの詳細についてはファンキー末吉支援者の会で読むことができます。
(宮原れい)
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