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ライター:斎藤充博
インターネットが大好きで、ウェブ記事を書くことがどうしてもやめられない指圧師です。「下北沢ふしぎ指圧」を運営中。
連載:マイクロメモリーズ
1982年生まれの筆者が、人生を通じて出会ってきた物たちの「みょうに細かい超個人的な思い出」をマンガで振り返ります。
1993年の日本は冷夏で、その年のお米の収穫量は圧倒的に少なくなってしまいました。政府は米の緊急輸入を決定し、タイ米やカリフォルニア米などが輸入されることになりました。
当時、テレビでは基本的に「海外産のお米はおいしくない」(だからおいしく食べられるレシピを紹介する番組を見てね)というスタンスでした。
これを見ていた小学生の僕はものすごく気になったのです。だって今までの人生で、米がうまいかまずいかなんて、気にしたことがなかったから。米なんて単体で食べませんし。「お米がおいしくないってナンダ?」と思ったのです。
家は栃木県の田舎にあって、田んぼもあるし、畑もあります。家族は「うちで採れたお米を食べられるなんて本当に幸せなこと」などといいますが、小学生に郷土愛はありません。ただひたすらに「海外米食べてみたい……」という気持ちが募っていたのをよく覚えています。
ところで、海外米は当時不評すぎて、売れ行きが悪かったんですよね。最終的には「ブレンド米」なんて言って、国産の米と混ぜて売られることもありました。お米が足りていなかったのは確かなのでしょうが、騒動になってしまうのもふしぎだなあ、と思います。
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