銭湯イラストレーター、enya honamiさん(@enyahonami)がお気に入りの銭湯をイラストで紹介する「えんやの銭湯イラストめぐり」。第9回は川口駅より徒歩12分、銭湯猫がお出迎えしてくれるオシャレ銭湯の喜楽湯を紹介します。
連載一覧
- 第1回:“銭湯神”ヨッピーも太鼓判 高円寺・小杉湯が「交互浴の聖地」と呼ばれる理由
- 第2回:源泉100%の「美肌の湯」でツルツル肌に! 下町情緒漂う蒲田の名店「はすぬま温泉」
- 第3回:モダンなデザインで楽しむ“非日常”の銭湯 千駄木「ふくの湯」
- 第4回:露天スペースが超充実! サウナ好きなら絶対に行くべき穴場銭湯「ゆ家 和ごころ 吉の湯」
- 第5回:都内最大級の露天風呂は開放感満点! 下町の銭湯好きが集まる名店「寿湯」
- 第6回:冬場はキンキン! 屋外プールが魅力の充実銭湯「アクア東中野」
- 第7回:ダイナミックな露天岩風呂が魅力 三鷹「のぼり湯」は体重計にも注目!
- 第8回:これは事件だ 銭湯マニアがざわついた、銭湯界の超新星「萩の湯」は何がそんなにすごいのか全力で解説します
喜楽湯(埼玉・川口)
喜楽湯
住所:埼玉県川口市川口5-21-6
電話番号:048-258-7689
URL:http://tokyosento.com/kawaguchi_kirakuyu/
営業時間:15時00分〜23時00分
定休日:定休日なし
えんやメモ
- お客さんをお出迎え、銭湯猫のタタミちゃん
- 手ぶらでフラッと来られる充実したサービス
- 銭湯メディア「東京銭湯-TOKYO SENTO-」が運営を担当
- アロマの香りで夢見心地。極楽サウナとお風呂
登場人物
えんや:週5日は小杉湯、週2日は他の銭湯に通う銭湯マニアイラストレーター。好きな水風呂の温度は「15度」。
ねとらぼ編集:ねとらぼ編集部の銭湯好き。
お客さんをお出迎え、銭湯猫のタタミちゃん
喜楽湯と言えば、まず看板猫ちゃんがいます。名前はタタミで、とってもかわいいんですよ。
鈴がかわいい! 「タタミ」って変わった名前ですが由来はあるんですか?
喜楽湯のお向かいの畳屋さん(今は閉店)で見つかったのでタタミだそうです。絵を描いた時(2016年)はまだケロヨン桶に入るぐらい小さかったです。
おお、じゃあまだかなり若い猫ちゃんですね。
お店の前で遊んでたり、フロントにいたり、とっても元気です。
タタミちゃんに会いに行きたい……。
手ぶらでフラッと来られる充実したサービス
喜楽湯はアメニティーもすごいんですよ。
アメニティーがすごいとは。
脱衣所の洗面台に無料の化粧水、乳液があって、ドライヤーも無料で使えます! あと“高級手ぶらセット”(200円)というサービスもあって、こちらは高品質シャンプーとリンス、マジックソープ、フワッフワのタオル、それにダイソンの高級ドライヤーが使えます。
すごい盛りだくさんなセットだ。普通のドライヤーが無料で使えるのもいいですね。ドライヤーはいまだに有料のところが多い。
他にも、脱衣所に漫画や小説が置いてあったり、女湯の方には服の交換所が設けられていたりします。
服交換!? そのサービスははじめて聞きました。
いらなくなった服をラックにかけておいて、気に入った服があれば持って帰ってもOKというサービスだそうです。ここ以外では沼袋の「一の湯」でしか見たことがないですね。
じゃあ、来た時と帰りで服が変わるみたいなパターンも……。
あるかもしれない(笑)。でも脱いだ服をそのまま置いていくのはやめましょう。
ああ、そうか、普通は「家から」いらない服を持ってきて置いていく、ってことですね。
銭湯メディア「東京銭湯-TOKYO SENTO-」が運営を担当
サイトを見るとかなり歴史のある銭湯みたいですが、建物全体がオシャレだし、新しい試みが多いですね。
喜楽湯は1950年以前から運営されている老舗銭湯ですが、現在の経営は銭湯メディアの「東京銭湯-TOKYO SENTO-」が担当しているんですよ。
ええ! 東京銭湯よく見てます。あそこ銭湯の運営もやってるんですか。
そうなんですよ。代表取締役番頭の日野さんはデザイン制作会社も運営していて、喜楽湯店頭のデザインにも気を配っています。また東京銭湯自体、若い方が多くて新しい試みがどんどん実践されているんです。
へええええ、面白いですね。
銭湯は家族経営が一般的なのでここはかなりユニークですね。銭湯好きな人が作っているので、細かい工夫が本当に面白いんです。イベントも多くて、最近だと喜楽湯の前でフリーマーケットをしたり、夏には浴室で流しそうめんをやったりしていました。
それでこんなにオシャレなんですね。
番頭さんも若くておしゃれな方ですよ。
銭湯メディアをやりつつ実際に銭湯の運営もされているというのが面白いですね。若い経営者やスタッフがどんどん入ってくるのも分かる気がします。
喜楽湯に来るといつも「銭湯、まだまだやれる事あるな〜」って、元気をもらった気持ちになります。
アロマの香りで夢見心地。極楽サウナとお風呂
喜楽湯はジェットと寝風呂がついたお風呂と、水風呂、そしてサウナがあります。井戸水を使っているので、水風呂は冬に入ったらかなりキンキンで良かったですよ〜! そしてサウナ無料です!
サウナが……無料……だと……!
最大6人程度でちょうどいい広さです……!
個人的に“テレビなし・高湿度・良い香り”のサウナが大好きなんですが、ここはまさにそのど真ん中で。アロマのとっても良い香りが室内に充満していました。
アロマいいですよね〜。ロウリュウサービスがあるところだとアロマ水でロウリュウしてくれるのでめっちゃ整いますが、普段からアロマの香りがしてるところは珍しいかもしれない。
銭湯でアロマを使っているのは珍しいんですよ! 知っている限りでは、池尻大橋の「文化浴泉」とここぐらいです。
アロマの香りで、湿度高めで、そして水風呂が16〜17度(イラストより)……ひょっとして最高なのでは……?
最高ですね……。お風呂上がりにはフロントでビールも飲めるし、ハイネケンとコロナが瓶でありますよ。
しかも猫までいるという。
ここは本当にクオリティー高いです。埼玉県と言っても新宿からなら30分程度なので、たまには遠出でもという時にちょうど良いですよ!
作者プロフィール
塩谷歩波 honami enya/イラストレーター
1990年生まれ。東京都出身。小杉湯所属。
インテリアコーディネーターの母と描いた住宅パースから建築の道を志す。早稲田大学建築学科に入学、地方都市の研究を経て建物と人の営みについて興味を抱くようになる。2015年、住宅設計で著名な某設計事務所に就職するも、過労により身体を壊す。休職中、医師の勧めで始めた湯治から銭湯の魅力を知り、喋らずとも温かみを感じられる銭湯という場がいつしか心の支えに。設計事務所で目指していた「誰かの居場所になる建物」としての役割を、銭湯が既に担っていたことに衝撃を受け、「銭湯に恩返しがしたい」と始めた都内の銭湯図解がネットで話題となる。2017年小杉湯に転職、ポスターや店内のデザインを担当している。好きな水風呂の温度は15度。
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