もともと子ども嫌いだったが、育児を経験するにつれ寛容になれた――そんな心境の変化をつづった漫画が、Twitterで反響を呼んでいます。
作者はTwitterやブログ「おばバカ日誌」で、おいっ子の成長記録を漫画にしている平八(@heihachi083)さん。今でこそ「おばバカ」を称していますが、昔は子どもの泣き声が、黒板をひっかく音と同レベルで嫌いだったといいます。「なぜか責められているような気持ちになる」が主な理由で、公共の場で「なぜ親は泣き止ませないのか」とイライラしていたそうです。
そんな作者も、今では泣き声がだいぶ平気に。きっかけはおいっ子の育児を手伝うようになり、「子どもは泣くもの」ということが理屈だけでなく生で実感できたことだそうです。現在は2歳のおいっ子と同居し、毎日泣き騒ぐ彼をなだめるのに苦労のし通し。
「子どもというものは感情を表現する手段がごく少なく、泣くか暴れるしかない」と、作者は分析。子どもを落ち着かせられる方法は毎回異なり、判断が難しいとしています。
それでも作者はおいっ子と向き合ううちに、比較的早く子どもが落ち着くときの法則を見いだします。それは、「一緒にいる大人の心に余裕があること」。確かに、親がストレスや焦りで消耗していたら、子どもも安心はできません。
そして「だいたいの保護者は早く子どもを泣き止ませようと思っている」と持論を展開。そんな状況で周囲からプレッシャーを受けると焦りがつのり、それが子どもに伝わってさらなるパニックをもたらすとしています。子どもは必ずしも原因があって泣くものではないし、保護者ががんばっても泣き止まない――そういうときもあるのだなと、温かい目で子連れを見てくれる人が増えたら、結果的にみんなが過ごしやすくなるのではないかと提言しています。
ただ、子ども好きの人に対する苦言も。以前平八さんは子ども嫌いだと明かしたとき、「人間として大丈夫?」「社会不適合」といった趣旨の暴言を受け、ますます子どもが嫌いになったのだそうです。
「子ども好きも子ども嫌いも、尊重し合えると平和で良いですね」との言葉で締めくくられたこの漫画。近ごろTwitterで話題となった、「子ども嫌い」にまつわる議論に一石を投じる形となりました(参考:Togetter)。ツイートには「独身時代は子ども嫌いだったけど、自分が親になったら他人の子にも寛容になれた」といった、共感の声が寄せられています。
(沓澤真二)
関連記事
- 「男女逆なら良かった」大人の何気ない一言が子どもの心に傷 かばってくれたおばあちゃんの漫画に共感集まる
すてきなおばあちゃんがいてよかった。 - 漫画『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』が単行本化! プレゼントを贈ってみたら最高のリアクションだった
犬猫のいるたのしい日々をおすそ分けしてもらえる漫画です。 - あの人のかばんの中身は?:「なんでそんなにカバンがパンパンなの!?」「自分でも分からない……」劇団雌猫ひらりささんのかばんの中身
IT系企業の社員、フリーライター、同人サークル「劇団雌猫」メンバーの“トリプルフェイス”をもつひらりささんのかばんの中身は……? - 犬猫好きは必読 谷口ジローの名作『犬を飼う』がカラー完全収録の決定版として刊行
タイトルは『犬を飼う そして…猫を飼う』。谷口先生の飼い犬エッセイも収録。 - 「昔、本屋で出くわしたぶつかり男」の漫画 新宿駅の“女性にわざとぶつかる男”動画がきっかけで「私もやられた!」の声続々
怖いけど、できるだけ家族や友人、警察、お店の人などに相談したい - 出張連載 耐え子の日常:「君は資料じゃなくて、対立する族をまとめて」 OLが異常な理不尽を耐え忍ぶ「耐え子の日常」−仕事編−
Twitterで人気のショートギャグ漫画「耐え子の日常」。コミックス化を記念してねとらぼで短期連載。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.