JR九州高速船は8月27日、2020年7月に博多〜韓国・釜山間を就航予定とする新型客船の船名を「クイーンビートル」に決定したと発表しました。
クイーンビートルは、現在運行中の高速船「ビートル」の名称や航路を継承しながら、「夢・ロマン・情熱」を表現した真っ赤な船体に一新して大型化した新船。客席数を502と現行型の約2.5倍まで拡充し、カフェや免税店、キッズスペースを完備するなど、船内設備も充実させます。これまで受けられなかった団体旅行などの需要もカバーすることで、現在年間約18万人の利用者を30万人にまで増やす計画です。
まず引かれるのが真っ赤でかっこいい船体です。デザインはJR九州の「新幹線800系」やクルーズ列車「ななつ星in九州」など、数々の鉄道車両や建築のデザインを手掛けた工業デザイナーの水戸岡鋭治氏が担当します。そして、現行ビートルのジェットフォイル(噴射推進式水中翼船)から「トリマラン」と呼ばれる三胴型の船体に変わります。
全長は83.5メートル、形幅は20.2mメートル、総トン数は約2300トン。航行速力は約36.5ノット(時速約67.6キロ)。福岡〜釜山間を約3時間40分で結びます。船体を大型化したことで現行のビートルよりも約30分長くかかりますが、ジェットフォイルではなくなることからシートベルトの着用が不要になり、船内を自由に移動することができるようになります。
ジェットフォイルの現行「ビートル」も魅力
新型のデザインが発表されましたが、現在運航中のビートルもまだまだ現役です。
ビートルはジェットフォイルと呼ばれるウォータージェット推進式の水中翼船。速度が上がると水中翼によって海面から船体がクククッと浮きあがり、ウオータージェットポンプから勢いよく海水を噴射して高速に航行する独特なスタイルが人気です。
クルーズ船としての快適さを目指すクイーンビートルの就航前とともに、現行ビートルの乗り心地を体験するのも面白そうですね。
(カナブンさん)
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