列車もトークもガンガン加速 “爆速”ローカル鉄道、ほくほく線「鉄分たっぷりツアー」が楽しすぎた:月刊乗り鉄話題(2018年12月版)(2/4 ページ)
久野さん&南田さんが同行。このお二人、朝からずっとしゃべっておられました。
ふだんは立ち入り禁止「儀明斜坑」で列車の風圧体験 そこで見たのは……!?
次のイベントは「儀明斜坑」の見学。松代駅で列車を降りて、2台のマイクロバスで向かいます。ほくほく線建設時の最大の難所、鍋立山トンネルの工事のために作られた、暗くて長い坂道トンネル。現在はトンネルの点検作業の出入り口。また、万が一、トンネルで列車が立ち往生した場合の避難通路の役割もあります。大型バスでは入れないため、マイクロバスで近くまで行き、さらに山道を歩きます。
もちろんふだんは立ち入り禁止。敷地の門とトンネル入り口には頑丈な鍵が掛かっています。トンネル入り口に立つと、ちょうどトンネルを列車が通過するところでした。坑道から強い風が吹き出します。しばらくすると風向きが逆に。坑道に吸い込まれそうになります。列車が通過すると、空気が引っ張られていくんですね。ここに入るのかと思うとドキドキしますよ。「蛇がいるかもしれないので気を付けてくだいさいねー」なんて注意が。冗談かもしれませんが、体験と言うより探検です。幸い、蛇はいませんでした。
長い下り坂を下りていき、いよいよ線路際に到着。全員しゃがんで列車の通過を待ちます。ここも列車がすれ違う設備「儀明信号場」となっています。列車は奥の線路を通過するのでちょっと安心。しばらく待っていると風が吹き始め、遠くから列車が近づき、ごう音を立てて遠ざかっていきました。2両編成でも大迫力です。シビれた〜。
長い下り坂の帰り道は長い上り坂。ヘトヘトになりつつバスにたどり着き、松代駅に戻って来ました。松代駅は道の駅を兼ねていてお土産屋さんもあります。そして線路の反対側にある総合文化施設「農舞台」のレストラン「越後まつだい里山食堂」でランチタイム。新潟県十日町のおいしいお米と野菜、鶏のから揚げなどを堪能します。
農舞台は、2000年から開催されている世界最大規模の国際芸術祭「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の中核施設です。トリエンナーレとは「3年に1度」という意味。2018年が開催年に当たり、7月29日から9月17日まで、彫刻や建築などさまざまな作品が十日町市と周辺の4町1村に作られました。恒久設置作品も多数あるため、会期が終わっても楽しめます。松代駅周辺には草間彌生さんの作品「花咲ける妻有」もありました。全て見て回るならば、レンタカーや宿泊が必須です。
農舞台内にある1室を使った作品「関係 - 黒板の教室」は現代芸術家、河口龍夫さんの作品。あらゆるものが黒板の素材でできている。チョークで落書きを楽しめる。左の棚にある地球儀も黒板。ファンタジー世界のマップを描けてしまう
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