紙パックにそのまま装着して赤ちゃんに飲み物を飲ませることができる「チュチュ 紙パック用乳首」(税込550円)(関連記事)が11月に発表され、ネットで「すごい便利」「いい時代になった」「革命的な発明だと思う」と好評を博しています。「紙パックに装着するだけ」という、革命的に便利そうな同製品はどのように生まれたのか、製作したジェクスの開発担当者に聞いてみました。
赤ちゃんだって、いつでもどこでも飲みたい
「大人は飲み物を飲みたいとき、飲むものや場所、タイミングを自由に選べるのに、赤ちゃんには選択肢がないって不公平だな、と思ったのです」――開発のきっかけは、なにげないひらめきだったと担当者は語ります。
さらに、乳児が飲み物を飲むときの選択肢が増えれば、育児の負担や不安も軽くなり、育児中のQOL(生活の質)が上がるのではないかと考え、紙パック飲料で手軽に乳児に飲ませる方法を検討することになりました。
乳首と紙パック、いかにドッキングする?
紙パック用乳首を開発する上では、紙パックに既存のほ乳瓶用乳首をどんな方法で装着させるかが課題となりました。「装着には『取り付けやすく、外しやすい。でも不意に外れない』という一見矛盾するような条件を満たす必要がありました」(担当者)
そこで、普通に飲むときには使わない「紙パックの耳」に注目。「耳」を「起こし」て、アダプター付きの乳瓶用乳首に装着するアイデアにたどり着いたそうです。
開発中にハプニングが
しかし「取り付けやすく、外しやすい。でも不意に外れない」が成立するアダプターのデザインには苦労したそうで、「試作途中で開発部長に試飲を頼んだのですが、飲料が漏れてワイシャツを汚してしまったこともありました……」(担当者)というハプニングもあったといいます。
しかし、さすがは日々数多くの新商品開発に携わる開発部長、「良い商品のためならワイシャツくらい、なんてことはない」と力強く一言。「その時の部長の言葉は今でもリフレインしています」と担当者は振り返ります。
今後の展開は
試行錯誤を経て完成した紙パック用乳首。使い勝手をモニターの人たちにチェックしてもらったところ、お出かけのときに荷物が減ると喜ぶ人が多かったといいます。「特に、『どこで売っているんですか?』 と聞かれたときには、この商品が必要とされていることを実感できました」(担当者)
発売目前に多くの注目を集めることになった紙パック用乳首。乳房・乳首の形に近づけたほ乳瓶用乳首「チュチュ 広口タイプ (シリコーンゴム製)乳首」の紙パック対応版など、今後のニーズに合わせて商品を展開させていきたいとしています。
楽しく負担の少ない育児のために開発を続けるジェクス。子育ての時間がどんどん幸せになっていきそうですね。
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