メルカリとNTTドコモは2月4日、業務提携することで合意したと発表しました。両社のIDを連携することで国内最大級のユーザー基盤を実現し、メルカリの利用でdポイントが付与されるようになるほか、両社のスマホ決済「メルペイ」「d払い」で残高を連携させるといったことも予定しています。
具体的には、
(1)「メルカリID」と「dアカウント」連携による顧客基盤の拡大──両社のIDを連携させることにより国内最大級の顧客基盤を実現(2020年5月開始予定)
(2)メルカリの利用でdポイント付与──dアカウントとメルカリIDが連携することで、メルカリでの取引1回につき、取引額100円(税込)ごとに1ポイントのdポイントを還元(2020年5月開始予定)。たまったdポイントは1ポイント=1円(税込)としてメルカリでの取引に利用可能(2020年5月開始予定)
(3)スマホ決済事業の連携──「メルペイ」ウォレットと「d払い」のウォレットの電子マネー残高・ポイント残高の連携、各社のサービスにおけるポイントのシームレスな利用の実現。両社の決済サービス加盟店の共通化および、共同での営業推進(2020年初夏開始予定)
──という内容です。このほか、一部のドコモショップで実施している「メルカリ教室」やメルカリの梱包・配送サポートの全国展開や、新規事業の共同開発なども検討します。
メルカリはフリマアプリとして月間約1450万人、年間流通総額は5000億円を超えており、スマホ決済のメルペイは1月で600万人を突破。ドコモは携帯キャリア最大手として7345万を超える会員基盤を持ち、スマホ決済のd払いとポイントサービスのdポイントを展開しています。
両社のIDを連携することで、「メルカリ、メルペイ、ドコモの3社で国内最大規模の顧客基盤を保有するアライアンスを構築し、さまざまなサービスを提供することが可能となります」とコメントしています。
スマホ決済、勢力図が定まってきた
スマホ決済を巡っては、最大手PayPayを展開するソフトバンクとヤフーが、ヤフーとLINEの経営統合により、LINE Payを同じ陣営に引き込むことに成功しています(具体的な方針は現時点では不明)。KDDIは「au PAY」のポイント制度を5月以降Pontaに統一し、会員基盤を1億超に拡大する見通しです。
こうした中、携帯キャリア最大手のドコモが「Origami」の買収を果たしたメルカリ・メルペイ勢と手を組むことになりました。さまざまな事業者が激しく競い合ってきた国内のスマホ決済サービスですが、その勢力図はおおむね定まりつつあると言えそうです。
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中小企業を中心に導入を推進するとのこと。