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国際協力機構(JICA)と小学館が協働し、人身取引の実態を描いた漫画を制作しました。タイトルは『わたしをとりまく世界の話』。JICA公式サイトにて無料で読むことができます。
主人公はタイの片田舎に住む17歳の少女・シリアット。病気の両親に代わって家族を支える彼女でしたが、工場の少ない給料では生活もギリギリ……。そこでバンコクに住む昔なじみの女性・メイに仕事の相談をします。
都会で働けば、家族の生活が楽になり、自分も少しオシャレができて、妹たちをいい学校に入れてあげられる。そんな希望を胸に、旅費や仲介料を借金で工面したシリアット。紹介された「レストラン」へと向かった彼女を待っていたのは、地獄のような「売春宿」でした。少女はだまされ人身取引の被害者となってしまったのです。
同作を執筆したのは、累計300万部突破のコミック『深夜のダメ恋図鑑』を著書にもつ漫画家・尾崎衣良氏。JICA全面協力による取材を元に描かれました。人身取引の世界での被害者は年間約10万人。売春・強制労働・臓器の摘出などの被害が報告されています。
同漫画は、2月5日発売の「姉系プチコミック」3月号(デジタル版は2月8日より配信)にも掲載予定。被害者の約70%は女性で、返せない額の借金を背負わされ、監禁・暴力・性暴力で人権をふみにじられています。
(高橋ホイコ)
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