超小型モビリティ、なぜ普及を進めているの?
国が超小型モビリティの普及を促進する理由は何でしょうか。
国交省資料「超小型モビリティの成果と今後」によると、日本の自動車利用は、7割が移動距離10キロまで、大半が乗車人数は2人以下、5割以上が「高速道路を利用しない」ことを背景に挙げています。
併せて、高齢化や過疎化に伴う地域住民の交通手段に関する課題もあります。徒歩では負担が大きく、公共交通の利便性が悪い地方において、小回りの利く地域の足として適合する可能性が期待されています。
都市部や観光地でも「移動する目的」だけならば、所有ではなく「利用する」シェアサービス用車両としての利用シーンも大いに見込まれます。
そしてEVであることは、国際的な温室効果ガス削減目標達成に向けた効果、具体的な施策も国として命題です。
これまでは手堅い需要が求められる業務や公務シーンから普及を進め、観光地のレンタル利用などを通じて一般の認知度向上を狙っていました。これを、さらに近い将来の手軽な足として活用されるよう広く普及を推進していく考えです。
なお超小型モビリティは、トヨタや日産、ホンダ、ヤマハ発動機といった大手モビリティメーカー各社から、新興モビリティメーカーも含めてかなり本気モードで車両を開発しています(関連記事)。また、より小型の「パーソナルモビリティ」(関連記事)まで広げると、もっと幅広い利用シーンが生まれると期待されています。
シザードアを採用する日産自動車の「ニューモビリティコンセプト」。こちらは2人乗車が可能な、超小型モビリティの認定制度を利用した車両で、軽自動車と同じ黄色ナンバーを付けている。ナンバーの色は新たな色になる説、あるいはそのまま黄色になる説があるものの、2020年9月時点では不明
今回「超小型モビリティ」の法の整備が進んだことで、一般利用者向けとしても、事業やサービスとしても、新たなビジネスや活用シーンがこれから一気に花開いていくかもしれません。今後に注目したいところです。
皆さんは超小型モビリティ、どう思いましたか?
(少年B)
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