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それは、“人間の機微”を見るドラマ――シリーズの全てを見てきた男、坂東工に聞く「バチェロレッテ・ジャパン」(2/3 ページ)

僕はそれを見ていて、美しいとさえ思いましたね――坂東工

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「バチェラー・ジャパン」シーズン3の展開を坂東さんはどう見たのか?

―― バチェラー・ジャパンのシーズン3,ファイナルエピソード終了後に配信される「その後の二人編」での展開はネットでもかなり物議を醸したのはご存じかと思います。長らくシリーズのホスト役を務めてきた立場として、あの動きはどのように受け止めたのですか?

坂東 友永さんは、最初からでしたが、結婚に向けてのコミットメントが段違いだったんです。そのために来たと。それが誠実さとして気持ちに現れれば現れるほど、彼自身がすごいピュアな状態になっていった。多分やる気などがなかなか伝わらなかったり、これでいいのかなあれでいいのかなってことを考えて、弱くなっていく瞬間があったんですよね。

 でも、彼が最後までその誠実さを持ち続けたからこそのどんでん返しというか。100万人にノーと言われようと、その道を行くことを選んだのだと思うので、僕はその選択に対して逆に尊敬しています。もちろん水田さんにとっては悲しい結果ですし、あってはならないことかもしれませんが、そこまでしてやった結論、決断であれば、僕はもう絶対に信じます。

バチェロレッテ・ジャパン 坂東工 インタビュー

―― これまでの中で特に印象的だった参加者を1人挙げるとしたら?

坂東 びっくりした、ということで言えば、岩城さんのパンチですね。

―― 「バチェラー・ジャパン」シーズン3の第4話ですね。ローズセレモニーで岩城ありささんが口にした「思いが伝わらなかったのはすごく悔しい」からの強烈な腹パン。後にバチェラーが回顧する「思いは感じちゃいますね、重たいものがあるなと」という一言が印象的でした。

坂東 あれはびっくりしました。ボコォッって音しましたからね(笑)。あとはやっぱり、最後のモーメントというのは良いものです。旅の終わりじゃないですか。シーズン3でも水田さんと岩間さんが最後に残られたわけですが、あそこはね、磁場があるんです。僕はもちろん見守るということでやってますし、スタッフがいて、決断をした彼がいる。あそこに向けてやってきているわけです。そこからのどんでん返しはそれはそれとして。

バチェロレッテ・ジャパン 坂東工 インタビュー

バチェラー/バチェロレッテの本質は「人間の機微を見るドラマ」

―― 坂東さんからみて、一連の物語は、いわゆるテレビショーなのか、それともドキュメンタリーに近いものなのか、どういうものとしてとらえているのですか?

坂東 リアリティーショーと言ってしまえば、すごい幅が広いと思うんです。僕も当初、「これは恋愛ショーなのかな?」と思いながらでしたけど、やってみて分かったことは、これは、「人間のドラマ」ですね。

 なので、ドキュメンタリーともまた違う。そもそもドキュメンタリーって(参加者を)集められないから、最初からして全然違う。ショーといえばそうかもしれませんが、恐らく、これは「人間の機微を見るドラマ」ですね。

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長く見てきた立場から思う“実感力”の重要性

―― 1人を奪い合う側の参加者で、こういうものを備えているのが良いのではないかと思うポイントはありますか?

坂東 きれいかわいいかっこいいとか、何かバックグラウンド的に持っているものとかは、勝負をする上ではそれだけでは難しいです。お話ししたように人間のドラマなので、人間を出すことだと思います。それは、僕は“実感力”だと思っていて。

―― 実感力とは?

坂東 実感力が何かというと、本当に思っていること、あるいは、本当に感じていることをきちんと相手に伝える能力、または、そうしたものを相手から引き出す能力です。

―― そうしたスキルは日常でどう養っていけるものなのでしょうね。

坂東 難しいですね。でも、誰かに言われた言葉、誰かが何か感動しているから自分も感動した、ってないと思うんです。ちょっと話が脇道に入りますが、僕、5年くらい前に世界一周の旅に出たんです。

―― ブログで拝見しています。当時紛争の真っただ中だったイスラエルにも行かれていましたね。

坂東 はい。ミサイルなどが頭の上を飛び交うような戦地のイスラエルでは本当に身の危険を感じていましたが、彼らにとってはそれが日常。そうした“現実の揺らぎ”みたいなものを目の当たりにして、何で同じ人間でこんなに違うのだろうと実感したんですよね。滞在中に無期限停戦に入ったわけですが、街はもうお祭り騒ぎ。僕はその中心で「俺たちは同じ人間だ」ってたけり叫んでいたんですが。

 ともあれ、そういうことがあって、僕は「世界を変える力」とか軽々しく使うのは嫌なんですが、実感力っておそらく、自分が本当に感じていること、何に涙し、何に怒り、何に笑うかは本当は簡単なことなんだけど、それがなぜか難しくなっている、「自分以外の情報過多」なんですよね。そうすると、自分が曇るんですよ。

―― なるほど。最後に、番組ホストという立場から一言お願いできますか。

坂東 バチェラーが女性たちのドロドロとか、ぐちゃぐちゃしたものがあるとすれば、バチェロレッテは、女々しさ、意気地なさ、虚勢などに起因するかっこ悪さ、そして、それだからこそ、かっこいい、美しい人間模様をぜひご覧ください。

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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。

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