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乗り鉄が厳選、鉄道好きに勧めたい「Kindle Unlimitedで読める鉄道漫画」11選月刊乗り鉄話題(2021年2月版)(1/3 ページ)

読み始めたら止まらなくなる作品たくさん……!

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 緊急事態宣言が解除されたらどこへ行こうと準備していたのに1カ月延期となってしまいました。今はまだガマンのとき。今回はおうちで「読み鉄」しましょうか。

 Amazon Kindle Unlimited(月額980円)で読める読み放題対象の鉄道漫画を探してみたところ、名作、大作、掘り出し物がたくさんありました。スマホやタブレットに入れて、旅のお供にもオススメです。

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名作『オホーツクに消ゆ』とコラボで運行する流氷物語号 2021年は2月28日まで運行。2月27日のファンミーティングには原作の堀井雄二さんも参加、グラフィック作画の荒井清和さんもリモート出演
(Kindle Unlimitedの読み放題対象作品は期間限定タイトルもあります。本記事は2021年2月12日時点の情報です)

列車に乗って旅をして黙々と弁当を食べる名作 『駅弁ひとり旅』全15巻(監修:櫻井寛 作画:はやせ淳)

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『駅弁ひとり旅』(監修:櫻井寛 作画:はやせ淳)

 鉄道旅と駅弁をテーマとした人気シリーズ『駅弁ひとり旅』(監修:櫻井寛、作画:はやせ淳)の全15巻がKindle Unlimitedの読み放題対象になっていました。こんなことになっていたとは知らなかった。検索して良かったぁ。

 物語の始まりは東京駅、主人公のオジサン(失礼!)がブルートレイン「富士」で旅立ちます。オジサンの名は中原大介、職業は弁当店経営。結婚10周年にして休みなく働き続けたそのご褒美として、妻から特別休暇をもらいます。

 何と、期間は日本を一周するまで。ただし、各地の駅弁を食し、弁当店の新メニューのアイデアを集めること。奥さんも美人だし、食べ歩きと仕事が両立するなんてうらやましい。

 列車に乗って旅をして、黙々と弁当を食べます。列車の場面に食べる場面が追加されると臨場感がすごい。弁当の中身が精密に書かれていてお腹が減ります。そして旅先で出会う美女たち。ちょっとときめいちゃう大介。ダメでしょ奥さんが居るでしょと読みつつハラハラしたり、奥さんも合流してアツアツだったり。実在の駅弁業者さんも登場し、連載時、単行本発売時は鉄道ファンや駅弁ファンが盛り上がりました。


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『シャッター』(作:矢島正雄、画:はやせ淳)

 監修の櫻井寛氏は鉄道ファンなら誰もが知っている写真家にして旅行作家。15巻のあとがきによると、本作の取材旅行に6年半もかけたそうです。作画のはやせ淳氏はヒューマンドラマで定評のある方です。代表作は『シャッター』など。こちらもKindle Unlimitedで読めます。

 駅弁ひとり旅の続編『駅弁ひとり娘〈撮り鉄・菜々〉編』はWebマガジンのTABILISTAで連載中。最新作を無料で読めます。こちらは『駅弁ひとり旅』で大介の影響を受けた女性フォトグラファーが主人公です。

(おまけ1)「永谷園の麻婆春雨」開発秘話の漫画も

 そういえば永谷園には世界を食べ歩く仕事をする社員がいて、新メニュー作りに貢献していたという話を聞きました。その結果として生まれたメニューが「麻婆春雨」です。このエピソードも漫画なっていて、永谷園のサイトで無料公開しています。そりゃ宣伝だからね(笑)。

(おまけ2)孤独のグルメでおなじみ、久住昌之さんのデビュー作『夜行』も

 『孤独のグルメ』でおなじみの漫画原作者、久住昌之さんのデビュー作『夜行』も駅弁マンガです。夜汽車で旅する男が幕の内弁当のオカズを食べる順序に悩む話。こちらも日刊SPA!で無料公開されています。

心温まるローカル線物語 『鉄のほそ道』全2巻(はしもとみつお)

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『鉄のほそ道』(はしもとみつお)

 『鉄のほそ道』は、ヒューマンドラマ『いつも放課後』『築地魚河岸三代目』のはしもとみつお氏が描く、心温まるローカル線物語です。雑誌の女性編集者と男性フリーライターの2人旅。鉄道趣味に傾倒しがちなライターの意識を仕事に引き戻す編集者。しかし、ライターは鉄道だけではなく、乗客にも優しい視線を向けていました。

 テーマはローカル鉄道ですが、2人は取材の風景や音、そして車内や駅周辺の人々を観察し、地域で暮らす人々の日常に旅情を見出していきます。列車には人生が乗っている。そんな思いを強くする短編集でした。ところで主人公の2人の関係はどうなるのか……。2巻の最後のコマに注目です!!

(おまけ3)はしもとみつお作画の名作『STATION』全6巻も

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『鉄のほそ道』(はしもとみつお)

 はしもとみつお作画、大石賢一原作の『STATION』全6巻も電子書籍版で販売されています。

あの時代の都電や街の情景を描いた傑作 『でんしゃ通り一丁目』全2巻(池田邦彦)

 昭和30年代の東京。親戚の質店で働くため福島から上京した「ノン子(17歳)」は、早速東京の厳しさに直面します。そこに現れた路面電車。ノン子は車掌のマサヨシに助けられ、互いに励ましあって成長していきます。戦後の高度成長期、活気ある東京の街で暮らす人々と、その日常を描く傑作です。

 都電や街の情景が時代を感じさせます。戦後の人々は現代より感情に素直だったのでしょうか。殺伐とした言葉遣いの人物もいますが、全体的にほのぼのとした雰囲気です。白黒印刷なのに、どこか白熱電球のような温もりを感じます。鉄道模型の著作も多い池田氏ならではの筆遣い。もしかしたら、電車通り一丁目の舞台は池田氏が紙の上に作り上げた昭和のジオラマかもしれません。


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『カレチ』(池田邦彦)(Kindle版:660円)

 池田邦彦氏は国鉄時代末期の鉄道マンを描いた人情物語『カレチ』で人気の漫画家です。カレチとは「客扱い列車車掌長」の電報略記号です。鉄道の職務に忠実で、しかし時には乗客を思って規則に目をつぶる。そんな車掌さんを主人公として、時代に翻弄されていった国鉄時代が語られます。

(おまけ4)カレチのスピンオフ作品もKindle Unlimitedに

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『国鉄貨物営業室』(池田邦彦)

 Kindle Unlimitedに、『カレチ』のスピンオフ作品『国鉄貨物営業室』がありました。鉄道模型店が舞台の『はやぶさや模型店』もぜひどうぞ。

(おまけ5)続編に期待、電子書籍版『エンジニール 鉄道に挑んだ男たち』も

 日本の鉄道創世記を描いた『エンジニール〜鉄道に挑んだ男たち〜』もKindle電子書籍版で販売されています。全2巻ですが続編に期待したいところ。せめて新幹線開業まで読みたいです池田先生!!

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