タマという猫の記憶と夢についての話をするのみである――猫を愛する作家の飼い猫が夢を見る創作漫画が「素敵なお話」「泣きそうになった」とTwitterで話題になっています。作者は、ふじたかなす(@hujitakanasu)さん。
物語の語り手は、1890年に来日(その後1896年、日本に帰化)したギリシャ生まれの作家で、飼い主の小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)。彼は、隣で寝ながら「ミャ〜ゥ」と“特別な鳴き声”を発しているメスの愛猫・タマについて、彼女が最初に子どもを持ったときの思い出から話し始めます。
初めて子どもを持ったタマは立派な母親でした。かいがいしく子どもの世話をして、愛情の限りを注いでいました。しかし、2度目は運悪く死産となってしまったタマ。なんとか生き残ると、回復後は死んだ子猫を探すようになります。
そして話は現在へと戻り、すぐ隣で眠るタマの“特別な鳴き声”――親が子猫にのみ発する声――につながります。彼女は夢の中で何を見ているのか……。愛猫をずっと側で見守ってきた飼い主の視点と、幸せな思い出から想像して描かれた「子猫と戯れている」様子は温かくも切なく、しみじみとした気持ちになります。
なお、投稿したふじたかなすさんによると、今回の創作漫画は、小泉八雲の著作『骨董』に収録されてる『病気のこと』(原題『Pathological』)という猫のエピソードが元になっているとのことでした。
同漫画はpixivでも公開されており、「後から涙腺に来ますね」「作家の優しさが伝わってきます」と感動する声から、「『骨董』も探して読んでみたいと思います」と元ネタの作品に興味を持つ声も上がる反響を呼んでいます。
画像提供:ふじたかなす(@hujitakanasu)さん
オススメ記事
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 子猫と暮らし始めた和菓子屋のおばあちゃん 手のひらで爆睡する無防備な姿に目を潤ませる漫画がいとおしい
警戒心ゼロの子猫時代です。 - 「猫と寝るのは難しい!」 期待したのに猫に去られてしまった飼い主さんを描いた漫画に応援続々
一緒に寝たいのにぃぃぃ! - 風邪で寝込んでいたら、猫が初めてお布団に乗ってきて…… 猫のお見舞いにうれしくも複雑な思いになる漫画に共感
「う〜ん……うれしい……でもくさい……」 - 「猫のバカあああ!」 狭いところに入る→散らかす→飽きる猫に振り回される飼い主の漫画が面白い
うん、もう飽きたにゃ。 - キッチンマットを新しいものに変えたら…… 猫ちゃんの思いがけぬ反応を描いた漫画に共感の声が続々
ほっこりする。