「私たち、世界に2人だけみたいだね」なんてロマンチックなセリフ、1度は言ってみたいものですが、“この状況”だと意味が大きく変わってきそうです。2人の学生の初々しいやりとりと意外なラストに引き込まれる漫画がTwitterで話題です。作者は、「羊の目。(@odorukodomo8910)」さん。
学生服を着た男の子と、女の子。空を見上げながら、何やら雑談しています。日が落ちてきたのか、男の子が「さ、冷えてきたしそろそろ帰るか」と促しますが、女の子は「もう少しだけこうしていたい」と帰りたくない様子。男の子は風邪をひかないようにと、女の子に上着を貸してあげるのでした。
なんだかいい雰囲気の2人。「こうも静かだと…その…あれだ。せ…世界に俺ら二人だけみてーだな」。男の子が照れた様子で伝えると、女の子も「な! 何バカみたいな事言ってんの!? ひー! 恥ずかし! ひー!!」なんて恥ずかしそう。くぅ、これこそ青春! 初々しいやりとりにぐっとくる……と思いきや?
2人が見下ろしていたのは、完全に廃墟と化した街。ビルは今にも倒れそうに傾き、足元にはがれきと化した家々が並んでいて……。それを見ながら、女の子は言うのでした。「…そんな訳ないじゃん。生き残った人 きっとまだどこかにいるよ」。
「世界に2人だけみたい」を、まさかのダブル・ミーニングで表現したこちらの作品。終わりまで読んでからもう一度読み返すと、何げなく発したように見えるセリフが伏線になっていることが分かります。これは一本取られました。
読者からは「お!胸きゅん青春か?と思いきや世界平和の願いからのラストページがずんときた…」「ラストで大どんでん返し。こんな感じにこっちの想像を見事なまでにブチ壊してくる魅せ方、大好き」と意外なラストへの称賛のコメントが集まっています。
さまざまな創作漫画をTwitter上で公開している漫画家の「羊の目。(@odorukodomo8910)」さん。単行本は『スキありオムライス』『1%ORANGE sideA』『1%ORANGE sideB』などがあります。
作品提供:羊の目。(@odorukodomo8910)さん
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