クルマの“スマホ化”何ができる? ドコモとBMW、「5G」「コンシューマeSIM」の新コネクテッドカーサービス開始
クルマも「5G」しれっと搭載、のようなイメージです。
NTTドコモとビー・エム・ダブリュー(BMW)は3月1日、5Gとコンシューマー向けeSIMに対応する新たなコネクテッドカーサービスの提供を開始しました。BMW「iX」「i4」で対応します。
同サービスは、普段使うドコモのスマートフォンと同じ電話番号や料金プランでデータ通信や通話を可能にするクルマ向けサービスです。
クルマのために別途サブ通信契約を用意したり、クルマで都度ペアリング/テザリングして使えるようにするといった主従の関係ではなく、「クルマに乗ったら操作はクルマで/降りたらスマホで(=マルチスクリーン)」といった行動を意識することなく自然にできるよう、普段のスマホで使う主契約をクルマとも連携できるようにするのがポイントです。
5Gの回線サービスとともに、車内でカーエンターテインメントを楽しむ、クルマをWi-Fiスポットにする、車両を遠隔管理するといったクルマも常時ネット接続状態=コネクテッドカーにする利便性に沿った利用シーンが挙げられます。
利用は車載のeSIMモジュールとともに、NTTドコモの「ワンナンバーサービス」(月額550円)の契約とBMW IDとdアカウントの連携により実現。初回、BMW IDへのログインとeSIMの設定を車内で完結できます。
eSIMによる連携サービスは、マイカーだけでなく、対応車種のレンタカーやカーシェア利用時に使えるのもポイントです。レンタカー/カーシェア利用時に自身のBMW IDでログインすることで、普段の自分の通信契約を用いて連携できます。
ワンナンバーサービスって何?
ワンナンバーサービスは、複数の異なる機器間で回線契約を共有できるようにする「eSIM」の仕組みを利用したNTTドコモのサービスです。
例えば、iPhone(スマホ)とApple Watch(時計)をひも付け(ペア設定)して、普段使っている電話番号や料金プランを共有しつつ、それぞれの機器単体でも通話やデータ通信を利用できます。
メインのスマートフォンと別の機器をBluetoothなどでペアリングして使うシーンとは異なり、それぞれの機器自体に回線の契約状況が書き込まれる仕組みのため、一度ペア設定を行えば、それぞれが遠く離れていてもOK。例えば、家にスマホを忘れてしまったとしても、Apple Watchで通信通話・着信が可能です。
ドコモとBMWは、2018年からM2M eSIMによるコネクテッドカーサービスを実施(関連記事)。今回のサービスはこれとは別の「コンシューマeSIM」をクルマに搭載し、クルマに異なる2通りの通信ルートを確保することも可能になります。「DSDA(Dual-SIM-Dual-Active)」技術を用い、BMWコネクテッド・ドライブによる通信と、ユーザー自身のプライベートなデータ通信や通話、それぞれの利用も自然に共存できるとしています。
(大泉勝彦)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- クルマに「eSIM」内蔵へ ドコモとBMWグループが開発推進、何がどうなる?
スマホとクルマを自然に連携して「その次」の便利を目指す手段。 - 「置き配」はクルマのトランクへ ヤマト運輸らが実証実験、まずはトヨタ車ユーザーから
おぉぉ、クルマが「宅配ボックス」代わりになるぞぉぉ。 - 「鼻、デカーっ!」 BMW、航続距離650キロの電動SUV「BMW iX」発売 巨大化キドニーグリルで「次世代の存在感」ガツンと主張
グリルの主張が大迫力……! - 「安全運転ならば保険料安く」 トヨタ、コネクテッドサービス対応の純正ナビ「T-Connectナビ」に新モデル
ナビ装着で「コネクテッドカー」に進化。 - うわ、SUVなのに360馬力の怪物モデルも 新型「BMW・X4」発売、都会派イメージのクーペスタイル
走りの“M”モデルもあります。