ある小学校で行われた、プリントの文面を簡潔にする取り組みが注目を集めています。外国人に配慮して時候のあいさつや難しい表現を廃した結果、誰にでも分かりやすい文面に。連絡もれが減り、土曜授業の欠席や忘れ物も減ったそうです。
大阪市港区長の山口照美(@TerumiYamaguch1)さんが、以前校長を務めていた学校での施策。同校では外国から来た保護者が多かったことから、プリントの文書を「やさしい日本語」に改めたといいます。例えば、「お忙しい折とは存じますが、ご来校いただきますようお願いいたします」は「学校に来てください」、「自転車等でのご来校はご遠慮ください」は「自転車などの乗り物で学校に来ないでください」といった具合です。
簡潔な表現でストレートに連絡事項を伝えるスタイルは、結果的には多忙な日本人の保護者にも喜ばれたとのこと。子どもが自分で読めることもあって連絡もれが減り、土曜授業の欠席や忘れ物も減るなど、実際に効果があったそうです。
この取り組みには、Twitter上で「簡潔で分かりやすい」といった称賛の声が多数寄せられています。「学校のプリントは無駄に小難しい言い回しが多く、日本人としても違和感があった」「誤解しにくく、短時間で意図をつかめる」「『ご遠慮ください』だと日本人でもかまわず止めないことがあるので『しないでください』が適切だと思う」など、さまざまな反応がありました。
山口さんの退職後も、メールとの併用で量を減らすなど、プリントの改良は進められているとのこと。運動会の観覧に関する注意喚起を教職員が実演して写真で見せるといった、さまざまな工夫がなされているそうです。
画像提供:山口照美(@TerumiYamaguch1)さん
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.