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「『ながら見』を控える」「繰り返し見ない」 ショックな報道でメンタルヘルスを悪化させない4つの方法(1/2 ページ)
子どもは「視聴時間を親が制限する」ことなどが重要です。
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衝撃的なニュースや映像を目にすることで、メンタルヘルスの悪化が危惧されることを踏まえ、この記事では惨事報道への接し方について紹介します。
ロシアによるウクライナ侵攻が始まった際、注目を浴びた「共感疲労」。ニュースを見てショックを受け、メンタルヘルスが悪化する現象を指します。実際、「社会調査支援機構チキラボ」の調査によると、ウクライナ侵攻についてのメディア視聴量が多い人ほど、抑うつや不安感が高いことが明らかになっています。
日本トラウマティック・ストレス学会が3月に発表した「惨事報道の視聴とメンタルヘルス」では、惨事報道に対する心への負担を最小限にし、心の健康を保つための方法を「成人・子ども向け」「子ども向け」に分けて説明しています。ここでは、それぞれの対策を紹介します。
成人・子どもは「『ながら見』を控える」ことなど重要
同資料では、成人・子ども向けには以下の4点を推奨しています。
- 惨事報道に接した量と心理的反応は比例するため、惨事報道の刺激を必要最小限にすること。
- 繰り返しの視聴はストレス反応を高めるため、同じ内容の惨事報道を繰り返し見ないこと。
- 衝撃的な映像はストレス反応を高めるため、衝撃的な映像の視聴を避けること。
- 「『ながら見』で不用意に惨事報道にさらされて、過剰な刺激となるリスクがあるため、『ながら見』を控えること。
子どもは「視聴時間を親が制限する」ことなど重要
また、同資料では、子ども向けには以下の3点を推奨しています。
- 子どもは成人と比べて、安全・安心への不安がより高くなるため、子どもの年齢と発達を考えて、惨事報道との距離の取り方を決めること。
- 頻回の視聴はストレス症状を高めるため、子どもの惨事報道の視聴時間を親が制限すること。
- 衝撃的な内容が子どもの目に触れないようにするために、子どもの年齢と発達に応じて、大人が管理すること。
また、新聞やテレビの報道のみならず、SNSでも悲惨な映像などに接する可能性があります。編集部では、Twitterで画像の表示や動画の自動再生、通知を制限する方法を紹介した記事を掲載しています。あわせて参考にしてください。
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