2004年に「動物愛護法 (動物保護法)」が制定されたトルコでは、路上動物の保護が地方自治体に対して義務付けられています。そして2021年に愛護法の改正法案が可決され、動物は物や商品として分類されず、命ある存在と再定義されて権利を有するようになりました。現在、トルコの犬・猫殺処分はゼロ。街に猫や犬たちが溶け込み、人間と暮らしをともにしています。一体どんな風に共生しているのか、トルコ在住ライターのある1日から、猫たちとの暮らしをのぞいてみましょう。
筆者紹介:大城祐子(FPゆーこ)
トルコ在住のバイリンガルFP。大学卒業後、NZ大手銀行に融資・保険担当として勤務後、金融リテラシー向上のため活動中。海外生活21年目で、2人の娘を持つ。トルコで完全リモートワーク中。好きな言葉は「なんくるないさ」。Webサイト/Twitter(@fp_yuko_global)/YouTubeチャンネル「FP Yuko in Malaysia」
地域猫へのあいさつで1日がスタート
「おはよう〜! 今日もいい天気だね、ホワイトソックス! 元気かな〜?」と毎朝、地域猫ちゃんに朝のあいさつをしてなでるのが習慣になっています。娘達を学校に送って行くためアパートの1階におりていくと、「ホワイトソックス」は「ミャオ―」といつも返事をしてくれます。
ホワイトソックスはこのアパートに住み着いているメスの地域猫で、私達家族のお友達です。キジトラ柄ですが左前足が真っ白、右前足は白い靴下を履いているように見えることから、「ホワイトソックス」と名前を付けました。
私たち家族がトルコ南部に位置するアンタルヤ県に滞在して、1年半ほどになります。日々地域猫たちと触れ合える生活を送っており、とても贅沢な暮らしでは? と感じています。猫が大好きな私達家族からすると、地域猫たちと会話してよしよしとなでても嫌がられず、触れ合いながら暮らせることは、幸せ以外の何物でもないのです。動物とのコミュニケーションは日々のストレス発散にも! ここアンタルヤは人間も地域猫たちにとっても過ごしやすい、天国のようなところです。
トルコに滞在する前はマレーシアに約4年間住んでいたわが家。コロナ禍をへて、フルリモートでトルコにて海外専門の個人向けファイナンシャルアドバイザーとして働いています。在宅で仕事することもありますが、私は外で集中して仕事するのが向いているようです。カフェ巡りが大好きで、カフェでノートPCを開き仕事をする日も。
その日の気分によっては自転車で移動するので、快晴の日は地中海の風に触れてリフレッシュできます。カフェへの移動中に会う地域猫たちもあいらしく、思わずほほ笑んでしまいます。
朝の猫会議中? 人がそばを通っても逃げない猫ちゃんたち
ちなみに今朝、子ども達を学校に送った後に遭遇したのは地域猫たちの集会。朝イチの会議でしょうか? 木に登っている数匹の猫たちは上司で、下にいる部下たちに指示を出している様にも見えますね。私が横を通っても猫たちは逃げることはなく、大事な会議を続けてそれぞれ意見交換していたようです。
アンタルヤは1年通して快晴の日が300日以上と言われており、散歩には持ってこいの気候です。青空の下公園を歩いていると、何か獲物を見つけたのか、ガシガシと高い木を登るオレンジ色の猫ちゃんを発見しました。リスでも追っているのでしょうか? ジーっとターゲットから目を離さない、狩りモードです。その光景がかわいくてつい笑ってしまいましたが、真剣な猫ちゃんに怒られてしまいそうですね。
結局約5分間のにらみ合いの末諦めたのか、リラックスするようにポテンと木の上に座ってしまいました。高いところからの眺めを満喫しているようにも見えますね。あんな高い木にのぼって降りられるの? とも思いましたが、無事に着地。お見事です!
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