「コンビニって闇深いなぁ」　ファミリーマート本部社員、オーナーに無断で商品発注に非難の声【追記あり】

　大手コンビニエンスストアチェーンのファミリーマートが、店舗オーナーに無断で商品の発注を行っていたことが報道され、ネット上では非難の声が相次いでいます。

　2019年11月15日、コンビニ最大手であるセブン-イレブン・ジャパン（以下、セブンイレブン）の社員が、オーナーに無断で「おでん」を発注していたことが明らかになり、社員2人を懲戒処分したという報道話題を呼んだばかりですが、ファミリーマートでも同様の事件が起こってしまいました。

ネット上ではネガティブな意見が8割超

　SNS解析ツールで分析した結果、85%がネガティブな反応を示しています。ブラック企業が問題視されている中で、違法ではないかと問題になっているコンビニ本部社員による「無断発注」問題には、厳しい声が向けられています。

　トレンド件数を見てみると、今回の無断発注が報道された午前6時ごろから急激に増加しています。

会議で決められた目標達成のため無断発注はある【1月10日追記】

　ねとらぼ調査隊では、1年前までファミリーマートで働いていたというAさん（仮名）に取材を試みました。Aさんは1年前までファミリーマートでSV（スーパーバイザー）と呼ばれる立場にいたそうです。そんなAさんに、SVによる無断発注問題についてお聞きしました。

オーナーに無断で発注可能

　まず、Aさんが指摘する問題点としては、「オーナーに無断でSVが発注可能な仕組み」にあるといいます。特に新商品に関しては事前発注という仕組みがあり、SVが入力するという店舗が多くあったそうです。オーナーや店長の承諾を得て入力をするそうですが、この際に常識外れな数を入力することも可能である、とAさんは語りました。

　さらに、強化商品や新商品発注日には統括部長や営業所長などから発注数の実績報告が求められるそうです。そのためSVは目標未達成の店舗に出向き、オーナーや店長が不在の時に、無断で発注数を修正することも容易だそうです。

SVの保身のために大量の発注。本部は見て見ぬふり

　Aさんいわく、ファミリーマートは発注数が出れば良い会社であるため、SVは会議などで指摘されないように保身目的に無断発注を行ってしまうこともあるそうです。Aさんは、そういった会社の体制も問題だと言及しています。また、このような経緯で出てしまった売れ残り商品は、値下げしようが、廃棄しようが、本部は責任を取らないそうです。

　これらの証言は、あくまで1年前までのことであり、現在の実情とは異なる可能性がありますが、少なくともAさんは、SVによる無断発注が行われている店を多数見てきたと語っています。

「当たり前に起きているのが現状」セブン・ファミマだけではないと警鐘

　Twitter上では、セブンイレブンでの事件と合わせて「スクープとか書かれているけど、当たり前に起こっているのが現状」や「コンビニだけじゃなく、ほかでもあるでしょ」といった声が多く見られます。

　また、「どこのコンビニでもやっていると思っていた」というツイートも多く、本部社員がオーナーに無断で商品を発注するということは、常習的に起こっているのでは？　という声も聞こえてきます。

「無断発注って詐欺と同じ」　ネット上では呆れの声が多数

　私たちがいつも気軽に使っているコンビニですが、人手不足や、廃棄物問題、営業時間の問題など、いくつもの大きな問題を抱えています。そんな中でセブンイレブンに続きファミリーマートでも無断発注が行われていたことが発覚し、「宅配便詐欺と同じなんじゃ？」や「経営のトップは現場を理解していない」など、ネット上では怒りを通り越した呆れの声であふれています。

コンビニ業界の今後は……

　インターネット上では、「セブンやファミマに限らず、どこのコンビニでもやっていること」といった声が目立ちます。もし、このような行為がどこのコンビニでもまかり通っているとすれば、それは早急に解決されるべき問題です。営業時間の問題や人手不足など、さまざまな課題をクリアするためには「時代に応じた変革が必要」だというツイートも見られます。コンビニが無くなったら困る私たちも、コンビニのあり方について考える必要があるのかもしれません。

調査概要