暑さ厳しいこの季節、恐怖によって涼しさを感じようとするのは、もはや日本の伝統の1つかもしれませんね。そうして古くから怪談によって「恐怖」そのものをある種楽しんできたこの国では、身の毛もよだつ名作ホラー映画作品も数多く誕生しました。それらの多くは、海外の一般的なホラー作品とは異なる魅力があり、「Jホラー(ジャパニーズホラー)」として1つのジャンルを確立。鑑賞した人によってはふと背後が気になるようになり、夜眠るときに明かりをつけたままにするなど、その恐怖が日常を浸食してしまうこともしばしば……。
本記事では、そんな「日本のホラー映画」を紹介していきます。
※以下、若干のネタバレが含まれます。
リング
日本のホラー映画を代表する作品の1つが「リング」です。鈴木光司さんの小説を原作に、監督・中田秀夫さん、脚本・高橋洋さんというタッグが制作。1996年公開の映画「女優霊」を経た2人がさらなる恐怖を追求し、結果Jホラーの一大ブームを巻き起こした作品となりました。「見たら1週間後に死ぬ」という“呪いのビデオ”を見てしまった主人公たちが、呪いを解くために奔走するというストーリーが繰り広げられます。
映画全体に漂う緊張感、井戸から這い出てくる「貞子」の不気味さ、そしてテレビの画面をも通り抜けてくるその絶望。もはや1つのホラーアイコンと化し、ネタとして消費されつつもある「貞子」の原点となる本作は、いま改めて見てもやはり恐ろしい。余談ですが東京都の奥多摩には、作品のロケ地となったロッジがあり、宿泊も可能です。
呪怨
また「リング」と並びホラーブームをけん引したのが「呪怨」です。清水崇さんが監督・脚本を務めた本作。過去に惨劇の起きたある家を舞台に、そこに引っ越してくる家族や、訪れた人々にふりかかる恐怖の数々が描かれました。元凶となっている佐伯伽椰子の呪いにひとたび触れれば、助かるすべはありません。
それまでのホラー作品とは違い、“霊”が頻繫に画面に登場するのが特徴で、その登場シーンは多くの人のトラウマを生んだことでしょう。シャワーを浴びる最中やエレベーター、そして極めつけは安全だと思っていたベッドの布団の中……。見た後で日常生活に支障をきたしかねない、恐ろしい作品です。「ビデオ版」と呼ばれる、劇場版より前に制作された作品の方がより怖いとの評判も。
CURE
“恐怖”を生むのは幽霊だけではありません。サイコ・サスペンス作品でありながら、ホラー映画ファンからも「恐ろしい」と声が上がる「CURE」はその代表格。マインドコントロールによって引き起こされていく猟奇的殺人を、黒沢清さんが独自の手法で映し出した傑作映画です。主演を務める役所広司さんの怪演もあり、人間が徐々に壊れていく様子が生々しく描かれ、衝撃のラストシーンまで1秒たりとも気が抜けません。そして見終わった後でこう感じるかもしれません。「自分は正常?」と。
ということで日本のホラー映画作品を3作紹介してきましたが、このほかにも身の毛もよだつ作品は数え切れませんよね。ぜひあなたの「最恐」作品を教えてください!
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